台風18号による茨城県内の農林水産業の被害  10月5日、記録的豪雨による大規模水害で、県内の農作物や農業施設の被害額が、114億1274万円に上ることを、茨城県が公表しました。被害の全容はほぼ判明しましたが、県は引き続き、被害状況をさらに精査し、被害額を確定させる方針です。
 県農林水産部農業経営課の取りまとめによると、農作物では水稲被害が一番多く、面積で3562haにおよび、被害額は26億9691万円に達しました。
 農業共済制度の補償対象にならない、収穫後の玄米などが冠水や浸水被害を受けた常総市の保管米の推計被害額は、2億3264万円に達する見通しであることが分かりました。被害戸数は540戸で被害数量は1092トンに上っています。
 またトラクターなどの農業用機械の被害額は、28億4919万円。被害戸数は406戸で、被害台数はトラクター356台、コンバイン(稲刈機)232台、田植機309台、乾燥機417台、もみすり機299台など、合計1613台が被害を受けました。
 このほかに、境町や常総市の牛舎浸水などの肉用牛関連が1億8154万円。常総市のJA常総ひかりのカントリーエレベーターなど共同利用施設が5億2200万円などとなってます。
 県内27市町の農作物被害32億2569万円と土地改良施設の被害43億570万円などを加えた推計被害額の総計は、114億円を超える見通しとなりました。
JA中央会から緊急要請 9月29日、井手よしひろ県議は公明党の山口那津男代表に同行して、JA常総ひかりのカントリーエレベーターを現地調査しました。その際、茨城県農業協同組合中央会(加倉井豊邦会長)より、3項目の緊急要請を受けました。

1.被災農業者への支援について
  • 農作物については、米を中心に大きな被害が生じており、加入している農業共済の補償割合の嵩上げ措置を講ずるなど、特段の配慮をお願いしたい。
  • 農業共済制度の対象とならない収穫後(自宅や倉庫で乾燥・調整等)の米についても、生産意欲を維持し営農を継続するための救済措置を講ずるなど、特段の配慮をお願いしたい。
    ○収穫前であれば農業共済の補償対象、JA等へ出荷した後であれば、農業倉庫基金の補償対象となります。収穫後、自宅で乾燥・調整等をしていた主食用米が被災した際の補償制度は存在しません。
  • 被害を受けた飼料用米に係る水田活用直接支払交付金については、その被害の大きさを鑑み、標準単収値である8万円/10aに嵩上げ措置を像ずるなど、特段の配慮をお願いしたい。
    ○今回の水害により出荷ができなくなることや、収量が落ち込むことが予想されています。飼料用米に係る水田活用直接支払交付金は、単収に応じて交付単価が決定されていますが、経営所得安定対策等実施要綱では一定の条件を満たせば、自然災害等を理由に5万5000円/10a(最低交付単価)の交付金が交付されることとなっています。
  • しかしながら、生産者は単収向上へ向けて積極的に取り組んでおり、最低交付単価の交付では今後の生産意欲は減退すると考えられます。

2.農業施設等の再建・整備への支援について
  • 農業者及びJAの農業施設・機械や、農地・排水機場等の土地改良施設についても甚大な被害を受けていることから、被災した農業者が速やかに営農を再開できるよう農業機械の整備・更新について救済措置を講ずるなど、特段の配慮をお願いしたい。
    ○被害例:JA常総ひかり取扱い調査
    農家戸数:440戸
    保有農機台数1,100台
    (トラクタ410台、コンバイン185台、常用田植え機182台、その他農機310台)
    浸水被害による全損割合:約60%と見込まれる。
    整備・更新費用(概算):14億1100万円

3.農作物廃棄物の処理について
  • 農業者やJAグループ茨城が行う被災地域における農作物の廃棄処理については、撤去も含めて過大な負担を強いられることから、農作物廃棄物の処理に係る救済措置を講ずるなど、特段の配慮をお願いしたい。
    ○被害例:浸水した米の場合
    JA常総ひかり(低温倉庫、精米センター)*CEは除く。
    被害数量:1,650トン(9月26日現在想定される最大数量)
    概算費用:8,250万円(1650t×50円/垰最兢撞兮紊里漾