茨城新聞 常総市では独自に見舞金と寄せられた義援金の第1次分の配分を決めました。床上浸水以上の被害を受けた方に、広く支援をする考えです。
 常総市は、鬼怒川決壊などで被災した常総市民に対する義援金の配分について、全壊被害には16万円、大規模半壊・半壊(床上浸水以上)の住宅には8万円を配分する方針を固めました。今後、配分検討委員会が高杉徹市長に答申し、正式に決定されます。
 常総市によると、現時点で寄せられた義援金は約3億6000万円。配分委員会が10月21日に開かれ、住宅被害が最も重い全壊に16万円、大規模半壊と半壊に各8万円を支給する案でまとまりました。
 一方、常総市は義援金とは別に、災害見舞金を支給することを決めています。全壊に5万円、大規模半壊と半壊に各3万円を交付することにしています。
 これにより、災害救助法の応急修理や被災者生活再建支援法の支援金とは別に、全壊には21万円、大規模半壊・半壊には11万円が配分されます。
 常総市は今後、対象の世帯に対し、義援金と見舞金の関係書類を合わせて郵送します。必要事項を記入し、返送した後で支給されます。書類の送付開始は11月とみられています。死亡者の遺族も義援金配分の対象となります。
 内閣府が定める住宅被害の判定は、全壊、大規模半壊、半壊、半壊に至らず(一部損壊)の4段階に分かれています。り災証明に反映され、証明書の中に4段階のいずれかが明示されます。証明発行の申請は5700件受けています。常総市は遅くとも10月中に発送を終えられると言っています。(発送済みは約3900件)
 さらに、茨城県や日本赤十字茨城支部に寄せられている義援金は、11月21日の段階で3億1900万円に上っています。県では、11月中旬までには配分委員会を開き、一次分の配分を決めることにしています。県の担当者は、市の配分委員会の考えも参考に、年内に被災した方のもとに手渡せるよう作業を進めたいと語っています。
 なお、10月21日現在の被災状況は以下の通りです。
◯全壊50件(常総市50件)
◯大規模半壊1113件(常総市914件)
◯半壊2922件(常総市2773件)
◯床下浸水(一部損壊)2959件(常総市2264件)
常総市は戸建住宅のみの調査ですので、今後集合住宅の調査により増える見込みです。