鬼怒川緊急プロジェクト
 12月4日、石井啓一国土交通相(公明党)は、閣議後記者会見で今年9月の関東・東北豪雨で堤防が決壊し、甚大な被害が出たことを受け、鬼怒川下流域(茨城県)の治水対策を進める緊急対策プロジェクトを実施すると発表しました。
 関東・東北豪雨では、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊し、市の3分の1の面積が浸水し、大きな被害が出ました。対策では、今年度から2020年度の間、高さが足りない堤防のかさ上げや、河道を掘り下げて洪水時の流量を大きくするハード対策に総額600億円を充当。鬼怒川の支流である八間堀川の改修工事も同時に進めます。
 また、住民の円滑な避難に向け、事前の防災行動を時系列でまとめたタイムラインを策定し、タイムラインに沿った訓練を実施するなどのソフト対策も充実させることを表明。
 緊急対策プロジェクトは、国交省や茨城県のほか、常総市など関係7市町が共同で実施します。石井国交相は「今後、他の河川での取り組みのモデルになる」との考えを示した上で、「ハード、ソフト対策を組み合わせて、国民の安全・安心を確保していきたい」と述べました。
「鬼怒川緊急対策プロジェクト」の具体的計画
 具体的には、鬼怒川の洪水等による激甚な災害に対して、概ね5年間の緊急的な集中投資による河川改修 を行います。堤防整備(堤防のかさ上げ、拡幅)、漏水対策等に全体事業費約448億円を投下します。
 また、堤防の嵩上げ、拡幅・漏水対策をはじめ、常総市三坂町や若宮戸地区など、溢水(越水)した個所を復旧する事業に66億円を予算化しました。
 さらに、河道掘削などの河川改良を行うために、64億円を予算化しました。
 県管理の八間掘川は、堤防整備に17億円、 決壊した堤防復旧に2.1億円、被災施設の現状復旧のみでは効果が限定される箇所の改良工事に1.2億円を支出します。 また、小規模被災管所の復旧事業22億円を当てます。

タイムライン整備などのソフト対策
 一方、ソフト対策については「避難勧告に着目したタイムライン」の整備とこれに基づく訓練の実施、洪水リスクが高い地域について市町・水防団・地域住民との「共同点検」を毎年実施、洪水想定区域図(国が作成)、ハザードマップ(市町が作成)、決壊地点ごとに想定した時系列氾濫シミューレーション、家屋倒壊危険区域等を作成・公開などを行うことにしています。
 住民参加型の防災体制をどのように構築するかが大きな課題となります。

鬼怒川緊急対策プロジェクト
http://www.mlit.go.jp/common/001112484.pdf