被災した常総市役所 平成26年度の決算ベースで、県内市町村の「財政調整基金残高」を調べてみました。
 財政調整基金とは、自治体が財源に余裕がある年に積み立て、不足する年に取り崩すことで財源を調整し、計画的な財政運営を行うための貯金(基金)のことです。ほかに、地方債の返済を計画的に行うための「減債基金」があり、この二つを合計したものを「一般財源基金」と呼んでいます。
 財政調整基金の適正額は、標準財政規模の10%とされていますが、 財務省主計局が発表している「地方財政について」によると、多くの地方公共団体で、財政調整基金が増えています。 財務省主計局のまとめでは、リーマンショック後、地方の一般財源総額が高水準で維持される中で、地方の積立金は4.2兆円増加(うち財政調整基金は1.7兆円増加)となっています。
 こうした状況の中、共産党を中心に財政調整基金を取り崩し、市税の減免などを行うべきとの意見もあります。
 しかし、昨年(平成27年)9月に発生した関東・東北豪雨被害の常総市の対応などをみると、一定額の財政調整基金を積んでおくことも必要であると言わざるを得ません。今回の豪雨被害への対応で、常総市は35億3000万円の財政調整基金(平成26年度決算)のうち、18億7000万円を災害対策のために取り崩しました。今後も、災害がれきなどの処理負担が増える懸念があり、財政調整基金が市民の窮状を救ったともいえます。
 一般財源基金の対標準財政規模比率から、茨城県内市町村の状況を見ると、1.東海村(96億1500万円:73.7%)、2.常陸太田市(117億3100万円:72.4%)、3.城里町(36億6400万円:53.4%)、4.ひたちなか市(145億9300万円:50.9%)、5.大子町(28億6000万円:48.6%)がベスト5となっています。
 一方ワースト5は、44.大洗町(4億1800万円:9.9%)、43.つくば市(33億900万円:10.1%)、42.坂東市(14億5000万円:11.0%)、41.境町(7億3000万円:12.8%)、40.古河市(38億4500万円:13.1%)となっています。大洗町、つくば市の10%を下回る金額は過小であると考えられます。

財政調整基金