地域未来塾のイメージ  生活困窮などのため十分な教育を受けられないことなどから生ずる、親の世代から子どもの世代への貧困の連鎖。それを防ぐ子どもの貧困対策として、日々の生活支援の柱となるものに学習支援と食事支援があります。
 学習支援の一つとして2015年度から、地域住民が参画する学校支援地域本部を活用した事業として、「地域未来塾」が始まっています。
 これは、公明党の推進で制定された子どもの貧困対策推進法に基づく子供の貧困対策大綱の重点施策である「『学校』をプラットフォームとした総合的な子供の貧困対策の展開」の一環。生活困窮者自立支援法上の施策でもあります。
 地域未来塾は、経済面も含めた家庭環境の問題などで勉強が遅れがちな中学生を中心に、学校の空き教室などを活用して放課後に学習の時間と場所を確保するものです。教職を志す大学生や教員OBなど地域住民がボランティアで教え、原則無料。16年度からは高校中退防止への効果も念頭に、高校生も事業対象にする予定です。
 事業化に先立ち、約700の中学校区で学校や地域社会が連携し、空き教室などを使い自主的に放課後学習支援を行っていました。地域未来塾は、15年度は2000中学校区、16年度予算案では3100中学校区での実施を図ります。政府は、19年度までに5000中学校区で実施することを目標にしています。これは全国の中学校区の約半数に当たります。
 貧困の連鎖を防止する学習支援には地域未来塾のほか、訪問による家庭教育支援事業、児童養護施設入所児童への学習支援などがあります。
茨城県では2016年度、牛久、古河、つくば市が“未来塾”事業を展開予定
 茨城県の場合、今年度(2015年度)は、牛久市と古河市で地域未来塾の事業が行われました。牛久市ではすべての小学校(4〜6年生)と中学校とで、古河市では中学校で行われました。来年度は2市に加えてつくば市でも計画中です。
 ただし、この未来塾が、本当に子どもの貧困対策になっているかどうかは疑問も残ります。学校での実施が基本ですので、多感な子供たちにとって本当に貧困のために塾などに通えない子供たちが参加できていないケースも多いと思われます。結果的に貧困のために学習の機会が失われている子供のためになっていない事例もあるようです。きめ細かな市町村の対応が必要です。