1月27日、衆議院は本会議を開き、安倍晋三首相の施政方針演説などに対する各党代表質問が行われました。公明党の井上義久幹事長は、賃上げなどによる「経済の好循環」の加速で経済再生を確実にし、一人一人が自己実現できる「1億総活躍社会」を築く必要性を強調。東日本大震災から丸5年を前に、「人間の復興」へ「被災者と共に闘い続ける」との決意を語りました。

がん検診受診率
 その中でも、注目すべきはがん対策のついての質問です。がん対策が国会本会議で話題になることは余り多くありません。特に、がんの苦痛を和らげる緩和ケアの推進、子供たちへの「がん教育」の展開、予防・がん検診受診率アップ、がんでも働ける社会へという就労促進などは、ほんんど公明党の独壇場と言っても過言ではありません。
 今回の井上幹事長の代表質問の「がん対策」部分を抜粋しました。

 政府は昨年末、「がん対策加速化プラン」を策定しました。 公明党が昨年8月に提唱した「がん対策の充実に向けた提言」が盛り込まれており評価しています。
 さて、公明党が主導した「がん対策基本法」が成立して10年、がん対策推進基本計画ができて9年で、1つの曲がり角です。
 今や、がんになっても約6割の人が治る時代ですが、課題も多くあります。そこで、今年5月頃から策定作業が始まる第3期がん対策推進基本計画(来年6月に閣議決定)を前に以下、具体的に提案します。
 まず、がん検診受診率の向上です。50%を早期に達成し、新たな目標を掲げる時です。そのために個人への受診勧奨の強化、職域検診の推進などを図るべきです。
 2点目は、医療の基本である緩和ケアです。これまで、がん拠点病院を中心に推進してきましたが、拠点病院以外の病院にどう広げていくのか、また、すべての医師に緩和ケアを学ばせるためにどうするかです。その基本は痛み・辛さの徹底した除去です。
 3点目は就労です。離職や給料減などの悲劇解消のため、「がんになっても、多くの人が働ける」という認識を経営者を含め、浸透させるべきです。
 4点目は児童生徒への「がん教育」。これは一大国家事業ですが、ポイントは医師等の確保です。忙しい医師が不安なく教育現場に入れるよう、医師に対する教育・研修等が必要です。未来のために、国を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 最後ですが、公明党が当初から一貫して主張してきた「全国がん登録」が今月から始まります。今後の治療や予防などに活用され、国民・患者の皆さんのために役立つと高く評価しています。
 今後、がんの克服にどう取り組まれるのか、総理の答弁を求めます。

 これに対して、安倍総理の答弁は以下の通りです。
 がん対策についてのお尋ねがありました。
 がん対策は、がん対策推進基本計画及びがん対策加速化プランに基づき、個別に受診を促し、がん検診の受診率の向上を図るとともに、研修や広報を通じた緩和ケアの普及や、がんになっても仕事を続けられるよう職場や医療機関における支援を充実し、さらに、がん教育のモデル事業の推進などに取り組んでまいります。
 本年春から第3期の基本計画に向けた議論を開始します。
 がんによる死亡を減らすとともに、がんになっても安心して暮らせる社会の構築に向けて、がん登録のデータも活用しつつ対策を進めます。

 質問、答弁とも時間の制約があり概括的ですが、重要なポイントが明確になっています。正鵠を射た質問であり、答弁です。その具体論をどのように展開するか、監視して行きたいと思います。