指定廃棄物市町村長会議 2月4日、第2回茨城県指定廃棄物一保管市町村長会議が水戸市内のホテルで開かれ、国は茨城県内14市町村(15か所)で指定廃棄物の分散保管(一時保管)を国の責任で行う方針を、正式に明らかにしました。 分散保管を継続するために、処分までの保管期間、一保管場所の災害リスク等を踏まえ、災害対応や住民のさらなる安心を目的とした保管強化、遮蔽の徹底を行うとしています。具体的には、ボックスカルパートの設置、コンクリートボックス等への入れ替え、コンクリート構造の堅固な既存施設への移送などを行います。その予算は、全額国が負担するとしております。
 また、1キロ当たり8000ベクレルという基準を下回った場合は、環境大臣が指定廃棄物の指定を解除できるとしました。指定解除後は、一般廃棄物は市町村、産業廃棄物は排出事業者の責任で必要な保管・処分を行うとしています。
日立市の指定廃棄物保管状況 出席した市町村長からは、8000ベクレルを下回り指定が解除された廃棄物に対しても、国が最後まで責任をもって処分するべきだ。処分場によっては、3000ベクレル、5000ベクレル以上の廃棄物は受け入れないという場所も多く、国の責任で処分してほしい。13年たつとほとんど減衰していく、しかし、長期にわたって保管を続ける必要な場合もあり、予算措置も含めた国の対応が必要である。などの意見が出されました。
 これに対して国側は、指定の解除は一方的に国が行うものではなく、その後の処分方法についても地元と国が十分に協議したうえで、行うものとするといった答えがありました。
 もっとも大量の指定廃棄物を保管している日立市長は、これまでの協議前進したものと理解している。そのうえで、「分散保管を認める」との結論をはっきり述べてほしい。処分費用も全額国が負担することを明言すべきである。との強い要請がありました。
 市町村長の意見を総合して、井上環境副大臣は「一か所の集約が必要だと考えてきたが、(茨城県の指定廃棄物は)比較的安定している廃棄物であることや公的機関で保管している、濃度が比較的低い廃棄物であることなどから、市町村長の苦渋の決断を受け止めさせていただき、このまま一時保管を継続することを結論としたい。指定解除後の費用負担も前向きに検討していくと、改めて結論を確認しました。
 茨城県においては、8000Bq/kg超の指定廃棄物等が3,643トン一時保管されています。放射性セシウム濃度が時間経過に伴い8000Bq/kg以下に減衰することを考慮すると、4年後の平成27年3月には1,689トン、5年後平成28年には1,026トン、10年後平成33年には78トン程度に少なくなっていきます。15年後には600キロまでに減少し、2か所を残して指定廃棄物はなくなることになります。
指定廃棄物の経年変化

 この指定廃棄物をめぐる議論が、突然燃え上がったのは、2012年9月27日でした。
 当時の民主党政権は、福島第1原発事故で出た放射性物質を含む汚泥や焼却灰のうち、茨城県内で発生した廃棄物を、県内一か所に集める方針を固めました。その最終処分場の候補地として、高萩市の国有林(高萩市大字上君田字竪石国有林野)を示したのです。
 横光克彦環境副大臣が、橋本昌知事と草間吉夫市長を訪ねて具体的な候補地を提示しました。全く寝耳に水のはなしに、地元自治体、住民は困惑し、一挙に反対運動が起こりました。
(放射性物質を含む廃棄物処分場候補に高萩市上君田:http://blog.hitachi-net.jp/archives/51382316.html
環境省への要望書提出 井手よしひろ県議ら公明党高萩支部は、ただちに反対署名運動に着手。10月18日、環境省に園田副大臣訪ね、高萩市への指定廃棄物最終処分場建設計画の白紙撤回を求める署名を提出しました。これには、石井啓一県本部代表(当時の党政調会長、衆議院議員)、今川敏宏・菊地正芳両高萩市議会議員、高崎進・八島功男の2県議も参加しました。また、市民の代表として草間吉夫高萩市長も同席しました。10月2日から14日までの2週間、公明党高萩支部が行った高萩市への指定廃棄物最終処分場建設反対署名は、最終的に9263筆集まりました。これは、高萩市の人口30,226人の3割を超える署名数となりました。
(高萩市への指定廃棄物最終処分場建設に反対する申し入れ:http://blog.hitachi-net.jp/archives/51386618.html
 その後の政権交代で自公政権が成立し、高萩市内への最終処分場計画は白紙撤回されました。
 自公政権では、地元市町村長との協議を積み重ね、5回目の市町村長会で分割保管を行う結論に至りました。
 指定廃棄物処理の問題は、民主党政権の負の遺産を清算する歴史でもありました。