共産党チラシ 夏の参院選を前に民主と維新両党は、3月に合流することで正式に合意しました。まさに、政界は選挙目当ての合従連衡が起きています。選挙目当てといえば、共産党が掲げる「国民連合政府」構想も頓挫しました。参院選1人区において共産党候補を下すと言っていますが、比例票欲しさのパフォーマンスに過ぎません。

 さて、支持者の方や一般県民の皆さまと様々な語らいの場を持たせていただいています。この中で、「いつも独自の政策を貫き、他党を批判ばかりしてきた共産党が、“国民連合政府”を打ち出し、公認候補を降ろすなど、変わってきたような気がします。井手さんは最近の共産党をどう評価しますか?」との質問をいただきました。「“憲法を守る政党・共産党、平和を守る政党・共産党”と共産党やその支持者の皆さんは、声高に叫んでいますが、本当にそうなのですか」との声もよく聞かれます。
 このブログでは、今一度、共産党の掲げる「国民連合政府」構想と「二段階命論」について、まとめてみたと思います。

日本共産党の二段階革命論
 日本共産党は、平和安全法制の廃止を目指す「国民連合政府」の樹立を呼びかけています。表向きは野党が結集した新しい動きのように見えますが、その狙いは、ズバリ「選挙目当て」「選挙対策」です。そして、革命の第一段階として目指してきた「民主連合政府」実現への環境づくりに他なりません。
 他の政党を巻き込むことによって、日本共産党に対する国民の警戒心を緩めようと言う党利党略も透けて見えます。
 日本共産党の革命戦略は「二段階革命論」と呼ばれています。それは彼らの言うところの「民主主義革命」から「社会主義革命」へ進める戦略です。
 まず、日本共産党が政権に参画する民主連合政権を樹立し、資本主義の枠内(議会制民主主義の枠内)で、革命をやりやすくする条件づくりのためのための「民主主義革命」に手をつける。今回の「国民連合政府」構想は、この革命戦略の入り口とも言えます。
 そして次の段階で、本格的な「社会主義革命」と発展させます。
 彼らが目指す最終的な「革命」とは、単なる政権交代ではありません。政府、裁判所、軍隊、検察、警察、監獄、国税庁、税務署、さらにはマスコミなどのすべての権力を掌握することです。国家機構や議会制度と、裁判所等(国家の三権)を根本的に改変した「人民共和国」「民主共和国」を樹立するという、空恐ろしいものです。
 人には様々な考えがあり、100人が100人同じ考え方にまとまる事は、考えられません。少数の意見の尊重が民主主義の大原則です。しかし、日本共産党が志向するのは、民主的な選挙で過半数を奪取し、民主独裁の名のもとに共産党の一党支配体制を構築しようとするものです。そのためには、共産党に反対する勢力、個人は徹底的に攻撃され、粛清されます。
 こうした共産党の本音は、1994年綱領にも垣間見ることができます。少し長文で難解な文書ですが、引用します。
 現在、日本の当面する革命は、アメリカ帝国主義と日本独占資本の支配に反対する新しい民主主義革命、人民の民主主義革命である。
 この革命をなしとげること、すなわち、アメリカ帝国主義と日本独占資本を中心とする勢力の反民族的、反人民的な支配を打破し、真の独立と政治・経済・社会の民主主義的変革を達成することは、当面する国民的な苦難を解決し、国民大多数の根本的な利益をまもる道であり、それをつうじてこそ、労働者階級の歴史的使命である社会主義への道をも確実にきりひらくことができる。
 当面する党の中心任務は、アメリカ帝国主義と日本独占資本を中心とする反動勢力の戦争政策、民族的抑圧、軍国主義と帝国主義の復活、政治的反動、搾取と収奪に反対し、独立、民主主義、平和、中立、生活向上のためのすべての人民の要求と闘争を発展させることである。そしてそのたたかいのなかで、アメリカ帝国主義と日本独占資本の支配に反対する強力で広大な人民の統一戦線、すなわち民族民主統一戦線をつくり、その基礎のうえに、独立・民主・平和・非同盟中立・生活向上の日本をきずく人民の政府、人民の民主主義権力を確立することである。


明治学院大学川上和久教授
 (共産党は)暴力政党という本質を隠し「非正規雇用の人は大変でしょう。私たちは低所得者や社会的弱者の味方です」などと言って、あたかも人々が苦しむ問題を解決してくれるかのように見せるのが共産党の戦略です。「民主連合政府」を通じて一党独裁を目指すためには、「護憲の党」や「平和の党」という偽りの看板を掲げても構わないと本気で考えているのでしよう。「共産主義のためならば何でも許される」「目的のためには手段を選ばない」。これが共産党の正体です。
 共産党は「大衆政党」のように振る舞いながら、実際はごく一部の勢力が大衆を独裁的に管理する「前衛政党」です。こうした実態を把握Lないまま、「政権に一泡吹かせてやろう」と安易に応援するのはお勧めできません。