県北芸術祭プレイベントin日立
 今秋9月17日から11月20日までの65日間にわたり、「茨城県北芸術祭2016」が開催されます。
 総合ディレクターに東京森美術館の館長・南條史生氏を迎えて、本格的な準備が進められています。この県北芸術祭は、橋本知事が仕掛けた県北振興の一大イベントです。総業費6億7000千万円、動員目標を30万人と設定し、県と日立市、高萩市、北茨城市、常陸太田市、常陸大宮市、大子町の5市1町が協力して事業事業を展開しています。
 このブログでは、井手県議と橋本知事の質問と答弁を掲載します。
 プレイベントやネットによる紹介により少しづつ県北芸術祭の認知度は次第に高まっていますが、県民のこの県北芸術祭への認識は非常に低いのが現実です。また、市町の一部からは、芸術祭の具体的なイメージが提示されていないために、何をやって行けばいよいのかわからないとの声も聞こえてきます。こうしたことを受けて、井手県議は知事との質問と答弁をまとめる意味で、以下のように発言しました。
 県北6市町でこの秋開催される「茨城県北芸術祭」 について、井手よしひろ県議は、会派代表質問で橋本知事に対し「地方創生の起爆剤。市町村長に知事のやる気を伝え、地域との連携の中で芸術祭が大成功するよう尽力していただきたい」と注文した。また、全国各地の芸術祭が3年にー度の「卜リエンナーレ方式」で成長してきた歴史に触れ、「県北芸術祭も定期的に開催していくベきだ」と主張。自らも旗振り役として、責任の一端を担う気持ちで盛り上げていきたい」と意気んだ。(茨城新聞・いばらき春秋2016/3/4)
井手よしひろ県議:県北芸術祭の成功に向けて
 次に、県北振興の目玉施策である「茨城県北芸術祭」について、お伺いいたします。
 県北地域の持つ潜在的な魅力をアートの力を介して引き出すことにより、新たな価値の発見と地域の活性化を図るため、日本最大規模となる広大な「KENPOKU」地域を舞台として、「海か、山か、芸術か?」をメインテーマに国際的な芸術祭が企画されました。会期は今年9月17日から11月20日までの65日間。総合ディレクターに東京森美術館の館長・南條 史生 ( ふみお) 氏を迎え、本格的な準備が進められています。
 そこで、茨城県北芸術祭を成功させるために3点、知事にお伺いいたします。
 今、芸術による地域おこしが全国各地で行われています。昨年、私は「越後妻有の大地の芸術祭」を視察しました。新潟県の十日町市を中心に、約50万人もの観光客が訪れます。今年に行われる「瀬戸内国際芸術祭」は100万人近くを動員します。こうした成功事例を参考にしつつも、茨城県北芸術祭を成功させるためには、特徴付け、差別化が重要です。他の地域の芸術祭と茨城県北芸術祭はどのような違いがあるのでしょうか。ご説明いただきたいと思います。
 あわせて、全体の予算規模や来場者数の目標、パスポート形式の入場券をいつごろから、いくらぐらいで発売するかも、芸術祭の全体観を明らかにするためには重要ですので、お示し下さい。
 全国の成功例を見ますと、3年に1度開催するトリエンナーレ形式で、歴史を積み重ねながらその充実を図ってきた事例がほとんどです。茨城県北芸術祭も、今後定期的に開催していくことを目指すべきであると考えますが、知事のご所見をお伺いいたします。
 最後に、何よりも県民への情報発信、広報体制の充実が必要です。確かにホームページやプレイベントでは様々な情報が提供され、アートに関心も持った方には、「茨城県北芸術祭」の開催は徐々に浸透してきた感があります。しかし、多くの県民はこのイベントの存在を知りません。あらゆる機会を通して地域住民にアピールすることが必要だと考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。

橋本知事:総事業費6億7000万円、30万人の動員目指す
 次に、茨城県北芸術祭の成功に向けた取り組みについてお答えいたします。
 まず、他の芸術祭との差別化についてでございます。
 茨城県北芸術祭を成功させるためには、国内外からできるだけ多くの方々に訪れていただき、地域の魅力発信につなげていく必要があります。そのためには、議員ご指摘のとおり、いかに特色あるものにしていくかが大変重要であります。
 県北地域は海と山、双方の魅力を併せ持つ地域であり、かつて岡倉天心らが芸術活動の拠点とするなどの文化的背景を有しております。また、鉱山や製造業の発展により、日本の近代化を支えてきた地域でもあります。
 今回の芸術祭では、他の地域にはない、こうした茨城県北地域の魅力を引き出す先進的なアート作品の制作・展示に加え、作品・プロジェクトの一般公募や、大学との連携、国際交流プロジェクトなど、参加と交流を促す多様なプログラムを通じて、本地域ならではの芸術祭にしてまいりたいと考えております。
 現在、南條史生総合ディレクターが中心となり、国内の他の芸術祭では見られないような新規性・話題性のあるアーティストの起用や、多くの海外アーティストの参加による豊かな国際性、さらには科学技術とアートを結びつけた斬新な作品の展開などにより、特色を打ち出した企画となるよう、検討を進めていただいているところであります。
 全体の予算規模とのお尋ねでありますが、県北6市町の広大なエリアにおいて見応えのある作品を展開していくためには、ある程度の規模の事業費が必要であり、全体として6億7000万円程度を見込んでおります。来年度の県負担分としては、約2億8000万円を今定例会にお諮りしています。
 来場者数の目標につきましては、今や50万人が来場する「大地の芸術祭」も、初回は約16万人にとどまっております。こうした点を参考にしつつ、一方では、県北芸術祭のほうが首都圏に近く、近隣県からの誘客が期待できること、秋の観光シーズンとも重なることなど、優位な点を考慮いたしますと、その倍程度に当たる約30万人の来場者を目指してまいりたいと考えております。
 なお、パスポート形式の入場券につきましては、現在、制度設計の詳細を詰めているところであり、価格は概ね2000円台とし、7月初旬の販売開始を予定しております。
 次に、芸術祭の定期的な開催についてでございますが、他の芸術祭を見ましても、回数を重ねるごとに来場者も増加の傾向にあり、地域の魅力を継続して伝えていくという面で成果を上げている事例もございます。
 こうした点からも、議員のご意見は十分に理解されるところでありますが、今後、定期的に開催するかどうかにつきましては、今回実施した成果や課題などを踏まえ、地元市町や関儒者の方々とも相談しながら判断してまいりたいと考えております。
 次に、広報の充実についてでございます。
 芸術祭の広報につきましては、ホームページやフェイスブックをはじめ、さまざまな媒体を活用しながら、情報発信に努めておりますが、まだ参加アーティストや会場の選定を進めている段階であり、発信できる情報が限られておりますことから、現時点では芸術祭の認知度が十分ではない面もございます。
 今後、展示企画も順次具体化してまいりますので、作品の制作過程や完成イメージなども紹介しながら、関心を喚起してまいりたいと考えております。
 そして、開幕3ケ月前となる6月には、アーティストや展示会場をはじめ、チケットやアクセス、モデルコースなど、芸術祭をご覧いただく際に参考となる具体の情報をお伝えする企画発表会を開催いたします。さらに、カウントダウン企画や新聞・雑誌等を活用したPRに集中的に取り組み、9月の開幕に向けて機運を盛り上げてまいりたいと存じます。