茨城県議会(手前)と茨城県庁
日立市選挙区は定数5から4に、つくば市と牛久市は1増
 9月5日、井手よしひろ県議ら県議会各会派の代表による「県議会改革推進会議」が開かれ、県議会の定員や選挙区割りについての改革案(座長案)を賛成多数で承認しました。
 座長案の基本的な考え方は、地方創生の課題等、県議会の果たすべき役割がこれまで以上に重要になっていることや茨城県議会議員の1人あたりの人口が全国で11番目に多いことから、大幅な定数減は前提としない。人口と議員定数が逆転している選挙区は解消する。1票の格差は2倍以下に是正する。議員1人あたりの人口の少ない1人区の選挙区は、1票の格差是正等のために合区をする。1人区の選挙区は極力減らすなどとなっています。
 この考え方に基づき、具体的には以下の選挙区で定数や選挙区割りを変更するとしています。
  1. 牛久市選挙区:定数を1名増やして2名にする。
  2. つくば市選挙区:定数を1名増やして5名にする。
  3. 龍ケ崎市選挙区:取手市選挙区の利根町を加え、定数を1名増やして2名にする。
  4. 日立市選挙区:定数を1名減らして4名にする。
  5. 取手市選挙区:利根町を除き、定数を1名減らして2名にする。
  6. 潮来市選挙区と行方市選挙区を合区して、定数を1名減らして1名にする。
  7. 鉾田市選挙区と東茨城郡南部選挙区を合区して、定数を1名減らして2名にする。
  8. 高萩市選挙区と北茨城市選挙区を合区して、定数を2名にする。
  9. 坂東市選挙区と猿島郡選挙区を合区して、定数を2名にする。
一票の格差は2.9倍から1.9倍に減少
 今回の見直しによって、議員定員は現在の63から62に1人削減されます。議員1人あたり人口は、4万6315人から4万7062となります。1票の格差は、2.90倍 (牛久市と潮来市)から1.93倍 (鹿嶋市と常陸太田市・大子町)と2倍以内に納まります。逆転現象選挙区は、10通りから0となります。1人区は、22選挙区から14選挙区へと減少します。
 茨城県議会公明党としては、定数と選挙区割りについては概ね会派の考え方を反映していると判断し、賛成いたしました。しかし、同時に座長から提案された議員報酬の見直し案(現在、毎月10万円削減されている報酬を5万円復元し、5万円の削減とする)については、選挙定数・区割りとは別の条例として審議するよう求めました。今任期中の増額には反対する意向を明確にしました。
 今後、議長への答申を経て12月の定例県議会で審議されます。可決されれば、2年後の平成30年の県議会議員選挙から新しい定員や選挙区割りでの選挙が行われる見込みです。