梅津会館
県外客は22% 五浦美術館や鯨ケ丘地区が人気
 10月5日、茨城県の橋本知事は定例の記者会見で、県北6市町で9月17日から開かれている茨城県北芸術祭で、開幕から9月30日まで2週間の来場者数が延べ約11万5000人に上ったと報告しました。
 中でも常陸太田市の鯨ケ丘地域や県天心記念五浦美術館どの人気が高く、全体の来場者の22%程度が県外からの来場者とみられます。橋本知事は「滑り出しは順調」とし、さらなる誘客に向け、県外へのPRや地元の盛り上げを図る考えを示しました。
 茨城県によると、開幕から2週間の4つのエリアごとの来場者数は、五浦・高萩海浜(北茨城市、高萩市)が約2万3000人、日立市が約4万4000人、奥久慈清流地域(常陸大宮市、大子町)約3万3000人、常陸太田鯨ケ丘地域が約1万6000人となっています。
 橋本知事は、常陸太田市西二町の市郷土資料館「梅津会館」を中心にさまざまな作品を展示している鯨ケ丘地域と、チームラボがデジタルアート作品などを展示されている五浦美術館がともに7000人台で「特に多い」と説明しました。
 9月中に各会場の来場者約300人を対象として、県が実施したアンケートによると、来場者のうち県外在住者は22%に上っています。橋本知事は「茨城を知ってもらうという点でもっともっと県外の人たちに来てもらいたい」と述べ、県内外のメディアを通じたPRに意欲を見せました。
 11月20日までの会期中、県は30万人の来場を目標に掲げています。橋本知事は成功の鍵として地元の機運醸成を挙げ、「どういう評価を受けたかが大事。人数だけの問題でなく、しっかり盛り上がり、地元として成功だったと感じられるような状況にできるかが一番の課題」と述べました。

茨城県北芸術祭についての橋本昌県知事の記者会見(2016/10/5)

【茨城県北芸術祭、2週間で11万5000人が来場】
茨城新聞:茨城県北芸術祭について伺います。開幕から2週間余りが経ちましたが、現在の来場者の状況について、まとまっていれば教えてください。
知事:9月末までの14日間の状況をまとめております。今、30会場で開催しておりますが、そこに約11万5000人ほど来場いただいているところでございまして、主なところでは常陸太田市にある鯨ヶ丘地域、また、天心記念五浦美術館、この辺が7000人台ぐらいになっております。そのほか、高戸海岸なども結構来ていただいていますし、日立市の御岩神社も多くなっております。
茨城:実感として、想定より多いのか少ないのか、どのように受け止めていますでしょうか。
知事:始まったばかりですから、ある程度たくさん来てくれるだろうとは思っておりますし、アマゾンでもガイドブックが芸術系の本の中では売れ行きトップクラスになっておりますから、そういった点でも、当面の滑り出しとしては順調なほうかなと思っておりますが、これから10月に入りまして、しっかりと気を引き締めて、多くの方々にご覧いただけるように頑張っていかなくてはいけないと思っています。
茨城:例えば、他県からが何割ぐらいとか、そういう来場者の傾向みたいなものというのはありますか。
知事:アンケートをとった結果では、他県の方が22%ぐらい来てくれています。まあまあ来てくれているかなと思っておりますが、これからほかの県のテレビなどでもコマーシャルをやっていただく、あるいは、全国の旅行系の週刊誌などでも特集を組んでいただく、いろいろな働きかけをして、他県の方にもっと来てもらえるように頑張っていきたいと思います。
茨城:一方で、迎える側の地元の盛り上がりはどうでしょうか。
知事:これは、私、直接それぞれの場所へ行っていないのでわかりませんが、少なくともサポーターはかなりの数が集まってくれています。サポーターは1000名募集したのですが、1217名が現在登録されているところでありまして、その方たちを中心に、一緒に芸術祭をつくり上げていくという感じは出てきているのかなと思っております。
私どもとしては、これからさらにお客さんが来るように、芸術祭への関心を高めるために、メディアなどにもっともっと載せていただけたらと思っております。
これまでのところ、メディア掲載・報道件数というのは、合わせて9月までで148回ほどになっております。新聞関係が一番多く、そのほか、県や市町村の広報紙、フリーペーパー等、さらにはテレビなどもかなりの回数、放映してくれております。
茨城:まだ1回目ということで何をもって成功とするかは難しいと思いますが、今後の課題ですとか力を入れて取り組んでいくことについてはいかがでしょうか。
知事:今申し上げましたように、できるだけ多くの人に知ってもらって、参加者を増やすということが一番だろうと思っております。そして、来られた方に評価してもらえるような、そういう内容となっているな、ということを実感してもらえれば大変ありがたいと思っております。
また、おもてなしの体制ということについては、案内標識なども比較的よくできていると思っていますので、そういった点ではまあまあうまくいっているのかなと思っています。

【2回目以降の開催について】
NHK:茨城県北芸術祭についてですが、少し早いかもしれませんが、これを定期的にとかそういったところのことについてはいかがでしょうか。
知事:来年度以降どうするかは、もう少し様子を見させてほしいなと思っております。県北の人口減少が大変著しいものですから、ここ向けのどういう対策を講じていけるかという大きな視点の中での県北芸術祭の取り扱いになってくると思います。
ほかに代わるようなものがあれば、それはそれに代わるかもしれませんし、そういったものがなかなか思いつかない、そして、今回の県北芸術祭がまあまあ成功と言えるというような状況になれば、それは継続していくかもしれませんし、財政問題などもありますから、今後、トータルに考えていきたいと思っております。いろいろな意見が出ております。1回だけでは効果が出ないから、続けてやるべきではないかとか、面積、会場が広すぎるから、海と山と分けたらどうかとか、いろいろな意見が出てきておりますが、そういったご意見を聞きながら対応していきたいと思います。
NHK:様子を見るというのは具体的に何か数字的なものを見て判断されるとか、どういう判断になるのでしょうか。
知事:結果的にどういう評価を受けたかということが大事になってくると思います。人数だけの問題ではなくて、しっかり盛り上がってくれたか、地元として成功だったと感じられるような状況かどうか、そういうことが一番の課題かなと思っております。

【序盤を終わっての課題】
茨城放送:茨城県北芸術祭に関して、序盤が終わってこの部分は不足しているな、あるいはこの部分はテコ入れしていかなければいけないなとか、そういう部分がありましたらお話しください。
知事:きょうの庁議でも、お客さんは想定しているぐらいは来ていただいているかなと思っておりますが、地元を中心として、芸術祭をやっているのだという盛り上がりをどうやってこれからつくっていくか、それが大事なのではなかろうかなという話をしていたところであります。
私どもとしても、いろいろメディアなどを使ってPRするのとあわせて、先ほどのサポーターの話も申し上げましたが、地域全体として盛り上がっていく状況が必要なのではなかろうかなと思っております。
それが一つと、あとは、県外の方が22%と申し上げました。茨城を知ってもらうという点ではもっともっと県外の人たちに来ていただきたいなという思いがありますので、そちらに向けてのPRにも力を入れていきたいと思います。
茨城放送:そういったご結論ということは、現状の感触としてはちょっとまだ不足しているなという感が否めないということがあるわけですか。
知事:いや、不足しているというか、もうちょっと盛り上がってくれるといいなという感じがしております。会場によるのですけれどもね。例えば、チームラボ、天心記念五浦美術館なんかは、子どもたちが本当に映像で楽しんでくれている状況にあります。ほかはまた、ひっそりと楽しむような場所もあるということで、必ずしも盛り上がるような場所ではないところもありますが、盛り上がるほうがいいような場所については積極的に盛り上がって欲しいなということです。