都道府県ブランドランキング2016 10月19日、民間調査会社「ブランド総合研究所」は、2016年「地域ブランド調査」の結果を公表しました。茨城県は都道府県の魅力度ランキングで4年連続の47位・最下位となりました。都道府県の魅力度調査は8回目。このうち茨城県は2012年の46位を除き、7回目の最下位獲得となりました。
 しかし。魅力度の点数が前年から上昇、認知度など他の指標でも改善が見られ、最下位脱出に向けてた茨城県の取り組みが一定の成果を上げているとも評価されました。
 この調査は、「その地域に魅力を感じるか」との問いに、「とても感じる」から「全く感じない」まで5段階の回答の中から選択した結果を数値化したもで、インターネット上のアンケートに回答する仕組みです。47都道府県と合計1000の市区町村が対象で、今回調査の有効回収数は3万372人でした。
 魅力度トップの都道府県は北海道で、以下、京都府、東京都、沖縄県と続き、上位4位の顔触れは前回と変わりませんでした。
 茨城県は順位は最下位でしたが、魅力度は前年比1.8ポイントホ増の7.7点となり、46位の栃木県に0.1ポイント差に迫っています。
 ブランド総合研究所によると、茨城県は「行ってみたいか」を問う観光意欲度が、8年連続最下位と低迷が続き、相関関係の強い魅力度も伸び悩んでいるとしています。「首都圏から比較的近い地域はいつでも行けるイメージが強く、不利な傾向がある」とされ、今回は45位の群馬県を含めた北関東3県が「ワースト3」が定位置となっています。
 ほかの指標で茨城県は、認知度が前年の38位から24位に上昇。前年41位の情報接触度も昨年9月の関東・東北豪雨の影響もあり、24位に上がっています。居住意欲度は35位(前年39位)、産品購入意欲度は42位(46位)でした。茨城県出身者を対象とする指標では、ともに前年46位だった愛着度が43位、自慢度が44位と上昇しています。
 ブランド総合研究所は「茨城県は、認知度など対外的イメージに加え、出身者の愛着度などに改善の兆しが見え、今後、最下位を脱出する余地はある」と評価しています。
 茨城県は、気候が温暖で住みやすく、海と山の豊かな自然に恵まれています。県民所得も全国第4位、工場の新規立地も全国1位、農業生産全国第2位と、豊かで発展可能性の大きな県です。その環境が恵まれすぎているがゆえに、積極的にその魅力を発信することを怠ってきたのかもしれません。その必要があまりなかったのかもしれません。
 茨城県は、魅力度最下位を逆手に取り、「のびしろ日本一」をスローガンとするイメージアップキャンペーンを展開しています。
 今年は、茨城県北芸術祭を初めて開催し、茨城の魅力を全国に発信しています。と同時に、茨城の素晴らしさを県民自身に再発見していただっけるような取り組みを行っています。今回の結果を受け、橋本昌知事はマスコミに対して、「本県を訪れる観光客数は着実に増えている。結果に一喜一憂せず、本県に興味を持つ人に来てもらえるよう、効果的にPRしていく」と述べています。
参考:ブランド総合研究所「地域ブランド調査2016」