1人雇うたび最大60万円、公明党が強力に推進
生活保護受給者の就労支援実績 10月19日、精神疾患などを抱え、職場での配慮が必要な生活保護受給者も少なくない中、生活保護受給者などを雇うよう企業に促す助成金が創設されました。企業の協力も得て本人の就労と自立につなげるのが目的です。予算が11日に成立した2016年度第2次補正予算に盛り込まれました。
 この助成金は高年齢者や障がい者などを継続して雇用する企業に対する「特定求職者雇用開発助成金」の「生活保護受給者等雇用開発コース」として創設されました。自治体から支援要請を受けたハローワークの紹介により生活保護受給者や生活困窮者を雇い入れ、継続して雇用する企業に助成金が支払われる仕組みです。
 助成金は6カ月ごとに計2回(1年)支給。支給額は、週30時間以上働く労働者として雇った場合、1人当たり1回につき中小企業で30万円(年合計60万円)、それ以外の企業で25万円(計50万円)。週20時間以上30時間未満の短時間労働者の場合は、1回につき中小企業で20万円(計40万円)、それ以外の企業で15万円(30万円)となります。厚生労働省は今回の助成で年間6000人程度が新たに雇用されることを見込んでいます。
 政府は、ハローワークと自治体が連携して職業訓練などに取り組む就労自立支援に力を入れてきた。支援対象者数や就職件数は着実に伸びが見られるが、就職できたのは6割台にとどまっています。
 そこで今回、企業側が受け入れやすい環境づくりをめざして助成制度を設けることにしました。労働者本人の職場への定着を後押しするため、ハローワーク職員による職場訪問なども行います。
 公明党はこれまで、現役世代で生活保護を受給する人の自立支援の充実を進める一方、生活に困難を抱える人を生活保護に至る前に支援する生活困窮者自立支援制度の創設を実現。今回の助成制度創設も推進してきました。