圏央道
 2月26日、いよいよ圏央道の茨城県内区間(つくば中央IC〜境古河IC)が開通し、東関東自動車道、東北自動車道と接続されます。成田空港や都心、東北などへのさらなるアクセス向上が実現します。東関道、常磐道、東北道(関越道)、中央道、東名と首都圏を環状につなぐ大動脈が完成します。既に境古河IC近くにトラックメーカー日野自動車が本社工場を整備し、工作機械大手のファナックも筑西市への工場建設を決定。阿見東IC近くには雪印メグミルクが工場を稼働させており、生活用品大手のアイリスオーヤマも工場建設を決めるなど生産・物流拠点の進出が相次いでいます。
 また、つくば関城工業団地(筑西市)、結城第一工業団地矢畑地区(結城市)、つくば下妻第二工業団地(下妻市)などの工業団地が、いずれも短期間で完売しています。茨城県は高まるニーズに応えるために、圏央道沿線における産業用地の開発を支援するほか、優遇制度の充実を図るなどして、今後もさらに立地環境の整備を進めていく考えです。
 平成28年度上期の工場立地面積で見てみると、茨城県は圧倒的な全国第一位となっています。工場立地面積の上位地域は、^饐觚(71ha)、∋綾展(44ha)、 J叱妨(33ha)、つ耕邯(28ha)、サ楙觚(27ha)です。
茨城県の特長 その理由は、茨城県が企業の立地ニーズに応えていることにほかなりません。実際に企業の声を聞くと、新設・移転検討時に重視する要素の多くを茨城県がカバーしていることがわかります。何といっても、その好立地です。都心から30キロ〜150キロというロケーションは、まさに市場や取引企業との近接性を実現します。東京に本社を置く企業の新たな拠点としてもその距離は魅力です。関東平野の北東部に位置する茨城県は、県央を中心にそのほとんどが平坦な地形です。安定した気候で(台風が少なく、雪はほとんど降りません)、住みやすい土地としても知られ、人材確保という観点からの優位性も存在しています。
 また首都圏から100キロ圏という立地メリットをさらに高めているのが、交通インフラの充実です。茨城県内には南北に走る常磐自動車道、東西を横断する北関東自動車道、県南・県西地域を横断する首都圏中央連絡自動車道(圏央道)、鹿行地域を南北に走る東関東自動車道水戸線の4本の高速道路があります。圏央道が県内全通し、今後、東関道水戸線が潮来ICと茨城空港北IC間を結べば、道路網も完成形に近づきます。

圏央道マップ
【石井啓一国交大臣のはなし】
 境古河〜つくば中央IC間は当初、2015年度の開通予定だったが、軟弱地盤対策が必要となり、約1年遅れた。地元の皆さんにとっては待ちに待った開通だ。
 東関東道と常磐、東北、関越、中央、東名高速の6本の高速道路が圏央道で結ばれ、関東各県同士のつながりも強くなることが期待される。
 今回の開通区間では、今後も増えていく外国人観光客に分かりやすい案内をするため、国内初の高速道路のナンバリング(路線番号を用いた案内)を導入する。
 圏央道の県内全線開通で、県内の高速道路網は東関東道水戸線を除いてほぼ完成する。今後は物流や観光などで、高速道路のネットワークをいかにうまく活用していくかの時代になる。

圏央道が担う役割
 すでに圏央道の沿線には、約1600の大型物流施設が立地しているが、これらの生産性向上がより加速する。物流面での利便性が向上することで雇用促進や税収増につながり、地方創生に寄与する。さらには東京一極集中の是正にもつながる。
 沿線では、多くの地域で土地区画整理が計画されており、さらなる企業誘致も期待できる。

観光面での期待
 茨城県の筑波山や群馬県の富岡製糸場、神奈川県の湘南海岸や鎌倉など、関東各地の観光地が圏央道でつながり、大きな広域観光ルートになる可能性がある。
 また、成田空港から来た外国人観光客が、圏央道を利用して関東各地に行くことができるようになり、本県への観光客誘致で大きなチャンスになる。
 茨城県は観光面で大きなポテンシャルを持っている。今回の開通でポテンシャルを顕在化させるためのさまざまな仕掛けができる基本的な条件が相当整った。

4車線化を求める声
 まずは開通を急ぐということで、茨城県区間は暫定2車線で供用を開始する。今後、利用者が増えて交通量も増えればおのずから4車線化の動きは出てくる。多くの人に圏央道を利用してもらいたい。

【橋本昌知事のはなし】
 このたびの開通により、常磐自動車道など首都圏の6本の放射状高速道路が圏央道を通じて結ばれる。人や物の流れはこれまで、東京を中心とした「放射型」だったが、混雑する都心を通過しない「環状型」の流れが新たに加わることで、大きく変化してくる。県内への企業誘致や観光誘客など、さまざまな分野で本県の発展に大きく寄与してくれるものと期待している。

開通効果を生かすため、企業誘致への取り組み
 交通インフラ整備の進展などを企業から評価していただき、本県の企業立地実績は断トツの全国1位となっている。
 特に圏央道沿線には、古河市にマザー工場を稼働させた日野自動車や、阿見町に乳製品の国内3工場を集約した雪印メグミルクなど多くの企業が立地している。昨年11月にはアイリスオーヤマが同町に主力製品のLED(発光ダイオード)照明の首都圏向け生産拠点となる工場の建設を決めてくれた。
 このたびの開通で、物流面でも、茨城港や鹿島港へのアクセスが飛躍的に向上するなど、本県の立地優位性はさらに高まる。この機会を逃さずに企業誘致を推進し、新たな雇用の創出や定住人口の増加、地元企業の受注拡大など地域の発展につなげていきたい。

観光振興に向けの取り組み
 東京以西から都心を経由せず本県にお越しいただけるようになるほか、成田空港から関東各地へのアクセスが向上するので、本県への外国人観光客の増加も見込まれる。
 また、常磐道との直結により、本県全体の観光振興につながるものと期待している。圏央道沿線にある日本百名山の一つ「筑波山」や世界最大の青銅製大仏「牛久大仏」に加え、日本遺産の「偕楽園」と「弘道館」、世界の絶景と称される「ひたち海浜公園のネモフィラ」などを含めた全県的な周遊ルートを旅行会社などに提案していきたい。
 さらに、4月から始まるNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」の舞台となる県北地域の豊かな自然や温泉といった魅力を発信するなどして、積極的な観光誘客に取り組んでいく。