茨城県議会代表質問
 3月3日、茨城県議会代表質問が行われ、井手よしひろ県議は県議会公明党を代表して登壇。70分にわたり橋本知事に県政の重要課題を7つの視点から質問しました。
 井手県議が取り上げたのは、々駭△了続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた県の取り組みについて、茨城県北芸術祭の総括と今後の展開について、B腟模災害への対応について、づ豎ぢ萋麋電所の再稼働と運転期間延長について、ジでの殺処分ゼロへの取り組みについて、Εリンピックサッカー競技の誘致について、Гん対策の推進についての7項目です。



 このブログでは、「犬猫の殺処分ゼロへの取り組みについて」の質問について掲載します。
 犬や猫は、人間に最も身近な動物の一つであり、家族同様の存在として私たちの生活にいやしと潤いを与えてくれています。しかし、その一方では、飼い主の犬や猫の習性に対する理解不足や、身勝手で無責任な対応によって、飼養放棄、県民からの苦情や相談に基づく犬の捕獲等により、多くの犬や猫が殺処分されています。
 茨城県は、犬の殺処分頭数が、平成17年度から24年度まで全国ワースト1位、平成25年度以降は全国ワースト2位と、深く憂慮すべき状況にあると言えます。
 私は茨城県と同規模で、民間団体との協力で犬猫の殺処分ゼロを一足先に実現した広島県を先月訪問し、広島県庁、認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン、NPO法人犬猫みなしご救援隊などと意見交換を行い、現地調査しました。
 広島県は、平成23年に犬猫の殺処分頭数が8340頭と都道府県でワーストとなったため、県をあげての殺処分減少を目指した取り組みを加速させました。
 昨年3月、広島県神石高原町に本部がある「ピースウィンズ・ジャパン」が、広島県内で殺処分対象となった犬を全頭引き取ると発表しました。神石高原町と連携して、犬舎の建設などの資金を、「ふるさと納税制度」を使って調達しました。これまでに、2万4000人以上から8億円近くの寄付が寄せられています。ピースウィンズ・ジャパンは、昨年12月末現在、広島県内で収容された犬・1045頭中650頭を引き取りました。
 さらに、昨年8月には、「犬猫みなしご救援隊」が、広島県動物愛護センターに保護された殺処分対象の猫を、全て引き取ることを発表しました。12月末で、608頭の猫が収容され、その内413頭が救援隊に引き取られました。救援隊は飼育数の増加に対応できるよう、既存の施設を改修する計画で、費用は全国の支援者からの寄付などで賄っています。

保護犬の譲渡会
 犬猫の殺処分をなくすためには、逃走したり、棄てられたり、飼い主が飼うことが出来なくなった犬猫を減らすこと=入り口対策。動物愛護センターなどに収容された犬猫を一般の市民に譲渡したり、終生飼養できる施設を設けたりする取り組み=出口対策。の両面が必要です。広島県では、出口対策が一定の成果を収めていると言えます。
 翻って、茨城県内の殺処分減少の取組を見てみると、県内外のボランティアの協力を得て、犬猫の譲渡頭数が確実に増えています。今年度の犬の譲渡数見込みは900頭となり前年を143頭上回り、猫は600頭で251頭増加するとみられます。殺処分数は、犬660頭で前年から619頭減、猫は1750頭で583頭減、犬・猫の合計は2410頭で前年に比べ1202頭少なくなる見込みです。前年比で約3分の2に減少することになります。
 県の動物指導センターも様々な新たな取組を行っています。例えば、犬舎内の感染症対策について、収容されている全ての犬に対し混合ワクチンの接種を開始しました。また、犬猫の公示期間を延長し、今年2月1日から6日間としました。土日祝日はカウントされませんので、1週間以上は収容され、飼い主に返還される機会が増えることになりました。
 さらに、画期的なことに昨年10月以降、多くの自治体が採用している炭酸ガスによる処分を中止することが出来ました。現在は、餌に混ぜた麻酔薬による処分を行っています。センターの負担は多くなっていますが、処分せざるを得ない犬猫の総数が大幅に少なくなったことにより実現しました。
 こうした状況の中で、昨年12月に議員提案で制定された「茨城県犬猫殺処分ゼロを目指す条例」は、全国から注目を浴びています。この条例をもとに、具体的にどのような行動をとるかが重要です。
 私は今まで、犬猫の譲渡活動や愛護団体の活動拠点ともなる、動物愛護の施設建設や市町村の窓口整備などを提案してきました。具体的に何時までに犬猫の殺処分ゼロを達成するのかという計画の見直しも必要になってきたと考えます。
 今定例会の冒頭、知事は所信表明の中で動物愛護について、「飼い主や販売業者等への意識啓発などに努めますとともに、いわゆる地域猫の不妊去勢手術費用への助成や動物愛護団体等が新たな飼い主を探す活動への支援などを通じ、犬猫殺処分ゼロを目指してまいります」と宣言しました。犬猫殺処分ゼロに向けての固い決意の表明と評価します。
 そこで、平成29年度を茨城の動物愛護の大きな節目の年とするために、来年度予算ではどのような施策を、具体的に展開されようとしているのか伺います。
 また、殺処分ゼロを目指す条例には、基金の創設が謳われています。県の責任として、来年度から速やかに事業がスタートできるよう、まず基金に財源を積み立てるべきと考えます。基金をどのように造成し、どのような事業に活用されようとしているのか伺います。
 さらに、茨城県における動物愛護推進の司令塔となる組織を、明確に位置付けるべきだと思います。例えば、動物愛護推進室のような組織を立ち上げ、犬猫殺処分ゼロに向けてのより積極的な行動を起こすべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

橋本知事の答弁のポイント
  • 市町村と連携し「地域猫活動」を支援
  • 動物指導センターから譲り受け新たな飼い主を探すまでの飼育管理費の一部補助
  • 犬の放し飼い対策として情報を県や市町村が共有するシステムの構築
  • ふるさと納税制度を活用した基金の設置について検討
  • 市町村の取り組みをしっかり支援し、県が動物愛護行政の司令塔としてしっかりその役割を果たす

茨城新聞3月3日付け