ひたちBRT
ひたちBRTを活用しての社会実験を実施
 今年度(平成28年度)からスタートした経済産業省及び国土交通省の「スマートモビリティシステム研究開発、実証事業」のうち、「専用空間における自動走行等を活用した、端末交通システムの社会実装に向けた実証事業」に、日立市のBRTを活用した小型バスの自動走行実証実験が選らばれました。この事業は、つくば市に本部がある産業技術総合研究所信総研所が、国から受託して行うもので、2020年〜30年頃に実現が期待される専用空間における自動車の自動走行を活用した交通システムを対象として、安全性や経済性、使いやすさなどの観点から、必要な技術開発と実際の道路などで実験を行うものです。

 車両の自動走行試験の実証地域として、応募のあった33自治体などから、石川県輪島市、福井県永平寺町、沖縄県北谷町、そして日立市の4地域を選定されました。遠隔監視でシステム制御された小型電動カートや小型バスが、観光地や市内を巡回します。輪島市では輪島朝市や道の駅、病院などをつなぐ3コースを想定。北谷町では海沿いの遊歩道で電動カートを走らせ、ホテルから観光地への移動手段として利用する計画です。
 日立市の提案によると、日立電鉄線跡地をバス専用道路として活用する「ひたちBRT」で、自動走行技術を取り入れた小型バスを走行させる実験を行うとしています。実験を予定する区間は、JR大甕駅から県道日立笠間線(河原子街道)までのバス専用線区間の約4キロです。大甕駅から常陸多賀駅間のひたちBRT第2期工事は、平成29年度中の運行開始をめざして工事が進められています。
 自動運転バスによる実証実験は、平成28年度から産総研において、車両やシステムの研究開発に着手し、29年度中にテストコースでの走行実証試験、30年度に実際にひたちBRT実証評価を行うことにしています。
 自動走行の小型バスは産総研が用意し、運行システムも産総研が開発します。専用線の整備や市道と接する部分の信号等設備は日立市が行います。


 メルセデス・ベンツ公開した自動運転技術を搭載したバスの動画。自動運転が可能な距離は約20K、最高速度は時速70km。左右の座席もまったく違うレイアウトなど、デザインも未来的です。
 ひたちBRTでメルセデスのバスを走行させるという意味ではありません。バス自動運転のイメージとしてご理解下さい。(2016/7/18公開)