那珂市
回答を寄せた3分の2が“再稼働に反対”
 3月23日那珂市は、平成28年度市民アンケートの集計結果を公表しました。それによると、東海村にある東海第二原子力発電所について、回答した人の60%余りが、稼働に「反対」、「どちらかといえば反対」と答えたことがわかりました。
 このアンケート調査は、ことし1月から2月にかけて市の施策について評価を聞くために行われました。無作為に選んだ20歳以上の男女2000人のうち、およそ50%にあたる983人の回答を得ました。
 この中で、東海第二原発の再稼働に賛成か反対か尋ねた質問では、「反対」が409人(41.61%)、「どちらかといえば反対」が 228人(23.19%)で、合わせて64.80%と全体の3分2を超えました。「賛成」は68人(6.92%)、 「どちらかといえば賛成」は128人(13.02%)で、合わせて19.94%でした。
 那珂市は、東海村に隣接し、全域が東海第二原発の30キロ圏内にあります。
アンケート結果
 NHKのインタビューに答えて那珂市の海野徹市長は「賛成者が思ったよりも少ないことに驚き、重く受け止めている。今後、議会の意見も聞きながら、再稼働に対する那珂市としての意見を集約し、事業者の日本原子力発電に伝えたい」と話していました。

 井手よしひろ県議は、3月3日に行った県議会代表質問で、県政世論調査に東海第二発電所にかかわる設問を加えるよう強く求めました。これに対して、橋本知事は「住民アンケートの場合、実施するタイミングによっても住民の意見は変わる。日本は代表制民主主義なので、基本は住民の意見を踏まえた市町村長や議員がどういう意見を持っているのか考えていくべきではないか」と述べ、県としては、住民アンケートの実施に否定的な考えを示しています。
参考:那珂市の平成28年度市民アンケート結果
http://www.city.naka.lg.jp/data/doc/1490314030_doc_329_0.pdf