肝炎ウイルス検査の受診率向上と陽性者のフォローアップを
たたけ!肝炎リーフ 日本のウイルス性肝炎の感染者は、B型及びC型で約300万人存在すると推定されています。感染時期が明確ではないことや自覚症状がないことが多く、適切な時期に治療を受ける機会を失い、本人が気づかないうちに肝硬変や肝がんへ移行する、感染者が多く存在します。肝がんは主要ながんの中でも最も生存率が低く、肝がんの原因の約80%はB型・C型肝炎ウイルスの感染です。その一方で、C型肝炎の治療効果は飛躍的に進歩しており、飲み薬でウイルス駆除ができるようになってきました。
 国は、平成28年6月「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」を改正しました。この指針では、「肝炎ウイルス検査のさらなる促進」の必要性が示されており、「全ての国民が少なくとも1回は肝炎ウイルス検査を受検する必要があると考えられる」と、明記しています。現在、肝炎ウイルスの検査は、[1]市町村が実施する健康増進法に基づく健康増進事業による検査、[2]特定感染症検査等事業による保健所等における検査(都道府県・保健所設置市び特別区)、[3]職域における健康保険組合による検査、の3種類があります。
 実際の肝炎ウィルス検査の受診率は、B型肝炎が42.5%、C型肝炎が52.1%と、国民の約半数が受診していない状況です。
 さらに課題となっているのが、ウィルス検査で陽性と分かりながら、医療機関を受診していない人は53万人と、陽性者の4割近くが未受診者となっています。(平成26年9月23日日本経済新聞)。
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 このような状況を改善し、肝臓がんや肝硬変を未然に予防するためには、40歳以上で5歳刻みの年齢に達する人については、肝炎ウイルス検診の個別勧奨を促進する。陽性者に対する結果案内時に、受診を勧めるパンフレットなどの啓発資材や最新治療情報などを提供することが必要です。
 そこで、茨城県議会公明党は田村けい子県議が、県として肝炎ウィルス陽性者に対してパンフレット(「たたけ!肝炎リーフ」)を作成し、送付すべきと提案しました。「たたけ!肝炎リーフ 」は佐賀大学で作成されました。このパンフレットにより、陽性者の受療率が向上したとされる資料で、他県でも無償で自由に使用ることが出来ます。この提案を受け、茨城県では県独自の予算で、全国に先駆けて「たたけ!肝炎リーフ 」を作成しました。
 こうしたパンフレットを活用し、市町村では肝炎ウイルス検査の受診率向上と陽性者のフォローアップを、個別に勧奨していく必要があります。ウィルス性肝炎はワクチン投与によって、がんや肝硬変に重症化することを防ぐことを理解すべきです。