イメージ 千変万化する悪徳商法から消費者を守るために、国や国会は不断の改革を求められます。
 6月3日に施行された改正消費者契約法は、特に高齢者を悪徳商法から守るため、不当な方法で結ばれた契約を消費者の意思で「取り消し」にできる規定、また、消費者を一方的に不利にする契約条項を「無効」として認めない規定を一層強化しました。
 改正法には、消費者契約法が2001年に施行されて以来、今日までの消費者トラブルに関する相談や裁判例を踏まえた対策が盛り込まれました。政府は悪徳商法対策に全力を挙げる必要があります。
 国民生活センターによると、悪徳商法は、「金銭」「健康」「孤独」という高齢者特有の不安を言葉巧みにあおり、親切を装って信用させた上で不当な契約を結ばせることが多いといわれます。
 また、事業者が市役所や消費生活センターなど公的機関の職員であるかのように思わせて商品やサービスを押し付ける「かたり商法」や、無料招待とか無料サービスなどと強調して相手を引きつけてから最終的に高額の商品を購入させる「無料商法」も多くなっています。さらに、訪問販売員に退去を求めても勧誘を続けたり、将来の値上がりが不確実であるのに絶対儲かるなどと説明する場合もあります。
 改正法は、悪質化する手口から判断力が十分でない高齢者を守るため、契約の「取り消し」と、契約条項の「無効」の適用範囲を広げました。
 例えば、まだ十分使えるにもかかわらず不具合があると言って商品を勧める「不実告知」による契約や、意図的に必要以上の大量の商品を売り付ける契約は取り消せます。また、契約書にキャンセル・返品はできないとする条項を一方的に設けてもその条項は「無効」とされます。
 70歳以上の人が契約トラブルに巻き込まれたとの相談は全国の消費生活センターなどに寄せられています。2015年度は約18万件で、相談全体に占める割合は他の年代と比べても高く約20%に上っています。
 高齢者を守る法律の“盾”を使って悪徳商法と闘う最前線は、日々、消費者と向き合っている相談窓口です。政府、自治体は相談体制の強化も進めてる必要があります。