日立市空き家条例チラシ
 4月1日から「日立市空家等対策の推進に関する条例」が施行されました。
 近年、人口減少を背景に空き家が増加しています。空き家の中には適切に管理されていないものもあり、市に苦情や相談が寄せられています。そこで、日立市では、空き家等への対策を進めるため、2016年12月に「日立市空家等対策の推進に関する条例」(空き家条例)を制定しました。この条例は、今年(平成29年)4月1日から施行されました。
 空き家条例の目的は、適切な管理が行われていない空き家等が、地域の生活環境に深刻な影響を及ぼしていることから、所有者、市及び市民等の責務などを定めて、市民の生活環境の保全を図ります。併せて空き家等の活用を促進することを定め、安全・安心で活力のある住環境を形成することを目的としています。
 対象となる空き家等とは、常時無人の状態にある住宅などの建物(共同住宅や店舗などの建物も含みます。)で、これらの建物に附属する門や塀、その敷地自体も含まれます。
「空き家条例」所有者、市民、市の責務とは?
●所有者等の責務:所有者等は、所有する空き家等に関して、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう適切な管理を行わなければなりません。
●市民等の責務:市民等は、市が実施する空き家等に関する施策に協力するほか、適切な管理がされていない空き家等の情報を市に提供することとしています。
●日立市の責務:日立市では、所有者等に対して、空き家等の適切な管理や利活用についての助言や情報提供を行います。適切な管理が行われていない空き家等に対しては、助言、指導により、所有者等に対して必要な措置を求めます。また、倒壊など地域に著しく悪影響を及ぼすおそれのある空き家等を「特定空家等」に認定し、助言・指導に加えて勧告、命令、代執行を実施します。危険が差し迫っていると判断された場合は、空き家条例に基づき、緊急安全措置として市が必要最小限の措置をすることにより危険を回避し、その費用は所有者等に請求します。

日立市のイメージ
日立市、空き家対策計画を取りまとめ
 6月23日、日立市内の空き家に関する対策を検討してきた日立市空家等対策協議会は、小川春樹市長に「市空家等対策計画案」を答申しました。日立市の実態調査で市内には2878戸の空き家が確認され、特に山側団地で今後、空き家の急増が見込まれることから、日立市は本年度以降、空き家の安全対策と有効活用策の具体化に本格的に乗り出します。山側団地対策として高齢者と子育て世代が相互に住み替える仕組みづくりも検討します。
 日立市が昨年5〜8月にかけて、市内全域で実施した実態調査によると、2878戸の空き家が確認されました。空き家率は4.1%に達しています。20件に1件近くは空き家ということになります。このうち、町内別で最も空き家が多かったのは久慈町の244戸で、空き家率が最も高かったのは白銀町の8.29%でした。全域の家屋の状態は「危険」「著しく危険」が合わせて12.8%でした。
 空家対策協議会は、昨年10月に設置され、調査結果を踏まえて協議してきました。空家対策計画案は、地域の安全確保と良好な生活環境の保全、空き家の活用による地域活力の向上、連携体制の構築といった3点を基本方針とし、市役所への相談窓口の開設や危険家屋の「特定空家」への認定、住み替えシステムの構築などの実施を盛り込みました。
 空き家を巡り、その対策が最も懸念するのは山側の団地群です。日立市によると、山側には1960〜70年代にかけて開発された13カ所の大規模団地があり、空き家率は4.8%にとどまるものの、高齢化率が市平均の約1.4倍に当たる42.6%に上ります。空き家は今後、急激に増加するとみられます。
 その対策として、住み替えシステム等の導入を検討します。山側団地の空き家を増やさないために、高齢世帯に街中のサービス付き高齢者住宅などに移ってもらう一方、子育て世帯に空いた中古住宅の購入を促すことで、「団地の新陳代謝を図る」ことを目的とします。資金面がネックになることから、日立市は今後、支援の在り方を含め、どのような仕組みが可能かを具体的に検討します。