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公職選挙法とインターネット情報についての私見

茨城県議会議員 井手 よしひろ


 インターネット利用が、政治の世界でも急ピッチで進んでいる。私のようにホームページを持って、意見や情報の発信をしている議員も多い。政党のホームページが次々と公開されている。

◇◇主な政党のホームページへのリンク◇◇
◎ 自由民主党
◎ 新進党
◎ 社会民主党
◎ 新党さきがけ
◎ 日本共産党
※リンク切れ

 しかし、公職選挙法との関連で大きな課題があることを見逃してはならない。

 わが国の公選法が、インターネットを選挙運動に利用することを禁止しているためだ。公選法142条は、選挙運動に利用できる「文書図画」としてポスターやハガキ、ビラ、選挙広報などを列挙し、それ以外を禁止している。

 自治省選挙課は「選挙期間中であるかどうかに関わらず、インターネットで選挙運動や立候補予定者のPRはできない」という公式見解にたっている。

 新聞や政党機関誌など定期刊行物なら可能な公認候補の紹介も「ホームページは定期刊行物ではないので、法律違反の可能性がある」ともいわれている。

 その反面、「政治活動にインターネットを使うのなら、選挙期間中でも問題ない」という自治省見解もある。

 どこまでが政治活動で、どこまでが選挙運動なのか、厳密に区分けするのは容易ではない。自治省は、明確なガイドラインを示す必要がある。

注:96年10月、自治省は「新党さきがけ」の回答願いに対して、公選法とインターネット情報に関しての見解を発表した。

 さて、諸外国の状況はいかがなものであろうか。

 わが国で禁止されているインタネットを利用した選挙運動は、海外主要国では原則自由で規制は見られない。

 アメリカでは、11月の大統領選に向け各陣営が盛んにホームページを利用。「史上初のインターネット選挙」といわれるほどの過熱ぶりだ。

 イギリスでは、野党の自民党がマルチメディア利用に最も熱心であり、パディ・アッシュダウン党首自身が、市民との電子メール交信に励んでいるといわれている。

 ドイツも、3月の州議会選挙で選挙運動に利用され、各政党がホームページを開設している。同じく、3月に総選挙があったオーストラリアでは各党がホームページで火花を散らした。

◇◇アメリカの主な政党関係のホームページへのリンク◇◇
◎ ホワイトハウス
◎ 民主党
◎ 共和党
◎ 大統領選挙関連
※リンク切れ

 このように、インターネットを利用した選挙運動は、何の規制も加えない、自由が大原則なのである。

 私は、日本でもこの原則を定着させるべきだと主張する。

 従来の選挙運動に利用できる「文書図画」、つまりポスターやハガキ、ビラ、選挙広報は、その情報を必要としない人にも送りつけられる可能性がある。テレビやラジオ、新聞等のマスコミも同じ性質がある。こうしたメディアは、公選法での規制の枠がはめられてもいたしかないと感じる。

 しかし、インターネットというメディアは、その情報を得る人は積極的、能動的アクションを起こして、初めてその情報が得られわけである。インターネット上の情報は、ほしい人が、ほしい時にアクセスしてくるのである。こうした、インターネットの本質を無視した、規制論には大きな矛盾を感ずるのである。

 日本でもホームページ上の活発な政策論争を期待するものである。

注:本文中の諸外国の実例等は「読売新聞1996/5/6号」からの情報を参考にさせていただきました。




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