茨城県知事 殿

平成8年6月4日
茨城県サッカー協会
会長 志村 巌

2002年ワールドカップ茨城県招致のための
スタジアム新築に関する要望書

 拝 啓

 時下、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。また、平素当協会に対しまして絶大なるご協力・ご配慮を賜り深く感謝申し上げます。

 さて、標記の件、2002年ワールドカップの開催は、一部若干の不満が残る日韓共催と決定されました。共催に決定したとは言え、21世紀初のワールドカップが日本で開催される事になったことには間違いありません。

 この世界最大のスポーツイベントを茨城県において成功裡に開催するために、以下の点について要望する次第です。

1.カシマサッカースタジアムを改修ではなく、是非新築で対応願いたい。

2.現スタジアムの隣接地である鹿嶋市ト伝の郷運動公園内に建設を計画して戴きたい。

 上記理由は、現在のスタジアムは15,000人の収容人員で、ワールドカップ大会を開催するためには45,000人以上の収容人員にする必要があります。

 改修の場合、現在のスタンド高さ55mが75mと非常に高くなり、強風時等における災害発生を危慎するものであります。また、改修の場合、工法に工夫してもスタジアム内にクレーン等の機材設置が必須であり、かつ、工事期間も4年程度を要すると聞いており、Jリーグ等の試合が行なえなくなります。このような状況を作ることは、折角盛り上がっているアントラーズ熱を下げることに繋がると考えられ、鹿嶋市の発展にブレーキがかかる懸念があります。

 これに対し、スタジアム新築の場合は、改修時の問題点をクリアにできるばかりでなく、新規にスタジアム内の設備を充実させることも可能となります。例えば、客席下に各種トレーニングルームやしセプションルーム・会議室等の多目的施設、また、スタジアムの身障者等への更なる十分な配慮等新築ならではの施設の充実が計れます。工期についても2年程度と伺っており、開催に十分間に合うと考えています。

 聞くところによれば、改修・新築の費用の差はなく、むしろ改修のほうが高くなるとの話もあり、上記改修時のディメリット新築時のメリットを考えた場合新築が最適であると判断し、2002年ワールドカップ茨城県開催に向け、強くスタジアム新築を要望するものであります。

敬 具

このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。