平成30年度予算案
 2月23日、平成30年度茨城県当初予算案が、井手よしひろ県議ら公明党県議団に内示されました。
 新年度予算案は一般会計の総額でおよそ1兆1116億円と今年度とほぼ同額。主な歳出として企業の研究施設や本社機能を誘致するための補助事業に50億円を盛り込んだほか、魅力度向上に向けて、東京・銀座にあるアンテナショップの全面リニューアルの費用としておよそ2億8200万円を充てることにしています。
 また、医師不足対策として、総額で22億7600円あまりを盛り込みます。県内から大学の医学部に進学する人に対して、教育ローンの金利を最大で6年間ゼロにする事業や県内出身で医学部に通う学生に修学資金として、月額で最大15万円を貸し出し、県内で働くことで返還を免除する事業に取り組むことにしています。
 一方、歳入では、県税収入が3.3%増えるものの、借金にあたる県債をおよそ1230億円発行し、新年度の県債残高は2兆1506億円となる見込みだとしました。この予算案は、2月27日から始まる県議会に提案されます。
平成30年度予算案
 大井川知事は昨年12月に「新しい茨城づくり」政策ビジョンを発表しました。「活力があり、県民が日本一 幸せな県」づくりを推し進めるために、新しい4つのチャレンジに取り組むとしています。

 新年度予算を4つの挑戦の視点からみてみると、「新しい豊かさへのチャレンジ」では、AIやIoTなどの新しい成長分野の研究所や、本社機能等の県内移転を強力に促進するために最大50億円の新しい補助制度を創設します。財源としては、平成29年度の補正予算で60億円の基金(積立金)を造成します。
 また、優れた技術シーズの発掘、事業化から県内に定着するまでを一貫して支援するベンチャー企業支援(7600万円)も創設します。
 茨城発儲かる農業として、農地集約化を加速化する政策モデルを確立。100ヘクタールを超える大規模水稲経営体を3年で育成する支援制度(8500万円)を創設し、農業の成長産業化を促進します。

 「新しい安心安全へのチャレンジ」では、新たな発想で、あらゆる手段を講じて医師確保対策に取り組みます。「医師不足緊急対策行動宣言」に基づき施策を展開します。医師確保のために、第1に、いばらき医療大使を任命し、知事を先頭に足で稼ぐ「営業」を展開。全国の医科大学や本県ゆかりの県外医師へ積極的なリクルーティングを展開します(1億400万円)。また、全国初、実質金利ゼロの医学部進学者向け教育ローンを創設。常陽銀行など県内金融機関と連携し、医学部進学者に対して在学中の借入金利息の支払いを支援します。さらに、子育て医師をみんなで応援するために、病児保育支援体制を県内の全域に拡大します。医師が県内に定着できるように、特に女性医師の子育て環境の充実を図ります。子育て中の女性医師が、電話1本で病気になったお子さんを預けられる緊急コール体制を構築します(3800万円)。

 「新しい人財の育成」では、教育の推進、環境の充実に重点的に予算を配分します。グローバル化、ITが全ての社会の隅々にまで行き渡る時代にあって、茨城の未来を支える人財のためのしっかりとした制度を確立します。
 グローバル人財育成のため、トップレベルの英語学習の機会を提供します。英語の学習意欲、能力の高い中高生を対象に、インターネットを活用したトップレベルの学習、イングリッシュキャンプへの参加などのプログラムを提供します(3000万円)。
 トップ層育成とすそ野拡大のために、プログラミングを学べる機会を提供します。インターネットを活用して、全国のトップレベルのプログラミング能力を持つ中高生を育成する仕組みを構築します。と同時に、多くの児童・生徒がプログラミングに興味を持つような学習サービスを提供します(4700万円)。
 茨城型就学支援、就職支援、奨学金助成制度と入学一時金貸付制度を創設します。給付型奨学金になるような形で、企業版ふるさと納税も活用しながら、本県にUターン就職、地元就職を選択した学生に対して、返済免除の奨学金。入学一時金の貸付制度を設けることによって学生の支援します。
 その他、「私立高校の授業料無償化」を年収400万円まで拡大する。子どもの医療費無料化(マル福制度の拡充)を入院は18歳まで拡大する。茨城型少人数教育を中学校3年生まで拡大する。など県議会公明党が強く主張した施策が予算化されました。

 「新しい夢・希望へのチャレンジ」では、魅力度No.1プロジェクトを推進します。豊富な地域資源があるにもかかわらず、必ずしもそれが知られていないという反省から、国内にとらわれずに、世界に向けて発信していける戦略を推進します。
 そのために、プレミアムなホテル・旅館誘致に関して、最大10億円の補助制度を創設します。茨城県の観光資源の中で特に欠けているのが、フラッグシップになる宿泊施設がないということが指摘されてます。茨城県の新たなイメージアップの戦略として、プレミアムなホテルに対象を絞って誘致するという制度をつくり、観光振興に大きくインパクトのあるものを目指します。平成29年度補正予算で10億円の基金を造成します。
 また、Visit Ibaraki:ターゲットに応じた戦略的な海外誘客プロモーション活動を展開します。台湾・東南アジアへの海外誘客拠点(観光レップ)の設置や、増加する個人観光客向けに海外の有名オンライン旅行サイト等を活用した情報発信の強化、旅行商品の造成などを行います。ビジット茨城・海外誘客プロモーション事業費は1億3200万円です。
 さらに、茨城マルシェ(県のアンテナショップ)の全面リニューアルを行います。アンテナショップの情報発信力強化のため内装や商品ラインナップを高付加価値化し、新たなコンセプトで厳選された逸品を世界に誇れる「茨城ブランド」として国内外へ発信します(2億8200万円)。

廃止事業
「大好きいばらき地方創生応援補助金」は廃止、井手よしひろ県議らは継続を求める
 こうした意欲的な新規事業や拡充された事業がある一方、思い切った事業の見直し・廃止が行われました。ゼロベースで県の約2000事業を総点検して、1割の207事業を廃止しました。約18億円の削減効果を出しました。
 廃止される主な事業としては、テレビ朝日で放送されている「磯山さやかの旬刊!いばらき」を終了します(1億1100万円の削減)。NPOやボランティアの活動を支援するための「大好きいばらき地方創生応援事業」を廃止します(1990万円の削減)。また、満100歳の高齢者を顕彰する「長寿をたたえる事業」も廃止されます(235万円)。
 「大好きいばらき地方創生応援事業」は、県行政と県民との協働を進める上では非常に有効な補助事業でした。267団体から申請があり、119団体の事業に10万円から30万円の活動助成金が交付されました。井手県議らは、この事業の廃止には反対です。補助対象などの見直しは必要ですが、知事がめざす「県民とともに挑戦する『茨城づくり』」には無くてはならない事業であると考えます。