ルールを守って国際化  法務省入国管理局によると、2017年1年間に茨城県内で不法就労をしていた人の数は2213人余りと、前の年に比べておよそ175人増加し、3年連続で全国ワースト1となりました。2014年(1047人)、2015年(1714人)、2016年(2038人)、2017年(2213人)と増加の一途を辿っています。
 国籍別に見ると、最も多いのがタイで815人、次いで中国が678人、インドネシアが316人などとなっています。職種別だと、農業従事者が約72%を占め、1611人に達しています。全国で農業従事者の占める割合は約27%にとどまっているのと比べても、全国第2位の農業生産県が外国人労働者の力で支えられていることがわかります。
 県内では外国人技能実習生が行方をくらまして農家などで不法就労するケースが相次いでいて、警察が対策推進本部を設置して取締りを強化しています。
 入国管理局や警察は、引き続き不法就労をあっせんするブローカーなどの摘発や取締りを強化するとともに、外国人を雇用する場合は在留カードを確認することを呼びかけています。
 こうした実態に対して、茨城県警も取り締まりを強化しています。県警による2017年の入管法違反の外国人摘発者数は399人で、150人だった2016年の2倍以上となりました。
 就労環境を与える不法な雇い入れやあっせんなど、不法就労助長罪での摘発にも力を入れています。2017年は73人で、2016年25人だった3倍近くに増えています。
 取り締まり強化に伴い、警察官の増員も図りました。2017年度は不法就労者の多い鉾田、下妻、結城、境の各警察署、関係部署に新たに計15人を配置しました。
 不法就労の温床には外国人技能実習生の失踪があります。県内で行方不明届が出された実習生は400人前後で推移。2015年が448人、2016年が374人で、2017年が441人でした。
 3月28日、失踪対策としてとしても注目される、農業分野の実習生の活用に向けた「第三者管理協議会」が、県とJA県中央会との協定で設置されました。
 「第三者管理協議会」の設置で、外国人実習生を一軒の農家(実習先)ではなくJAが雇用し、複数の農家での実習が可能になります。国が提示する新システム導入が条件で、実習計画、実習環境の確認や指導、実習生の相談対応などを行います。実習生に適切な実習環境が与えられることで、失踪減少の効果も期待できます。