茨城県内市町村の介護保険料と要介護率
 高齢化が進むわが国にあって介護保険制度をどう維持していくか。とりわけ保険料負担の緩和と介護人材の確保が喫緊の課題となっています。
 厚生労働省は、65歳以上の高齢者(1号被保険者)が支払う2018〜20年度(第7期)の介護保険料の全国平均が月額5869円になったと公表しました。これは前期(2015〜17年度)から6.4%、額にして355円の増額で、介護保険が始まった2000年度の平均保険料の2倍を超えました。
 保険料アップの背景には、急速な高齢化による介護サービスの利用増加があります。厚労省は保険料の平均が、2025年度に最大約7200円、高齢者人口がピークに近づく2040年度に最大約9200円まで上昇すると推計しています。
 実際、現在公明党が進めている「100万人訪問・調査」運動では、「保険料がもう少し安ければ」といった声が相次いでいます。既に高齢者の負担感は強く、保険料の上昇を抑えるための手だてが不可欠です。
 この点で注目したいのは、大半の自治体が保険料を引き上げる中、保険料を引き下げた自治体が90に上っていることです。前期の27自治体に比べ大幅に増加しています。(茨城県では守谷市が減少しています)
 なぜ保険料引き下げが実現できたのか。主な要因として挙げられるのが、介護予防事業による要介護認定率の低下に他なりません。
 例えば長崎県佐々町は、2008年に介護予防ボランティアの養成を開始。修了者らによる体操や手芸の介護予防活動などが効果を上げ、当初20%を超えていた要介護認定率が13%台に低下しました。その結果、今年4月から保険料が344円引き下げられました。
 地域ごとに事情は異なりますが、こうした成功事例を幅広く共有すべきです。
 介護人材の確保も重要な課題です。厚労省は、2025年度に介護職員が全国で約34万人も不足すると推計されています。早急な対応が求められます。
 政府は、2019年10月の消費税率10%への引き上げに伴い介護職員の処遇改善を進めるとしています。加えて、福祉人材の専門性向上やキャリアアップを支援する必要もあります。
 ロボットやICT(情報通信技術)の活用、外国の人材を受け入れるための環境整備など、あらゆる施策を総動員しなければなりません。

茨城県の介護保険料、最高はつくば市の6050円、最低は守谷市の4300円
 茨城県内市町村の介護保険料を見てみると、最も高額なのがつくば市の6050円で、唯一6000円台となっています。
 水戸市、大洗町、常陸大宮市、河内町、境町などが5800円超となっています。一方、安いのが守谷市で4300円とつくば市とは3割近い金額の差があります。
 介護保険料の伸び率からみてみると、大子町が4800円から5600円に16.7%増加したのが際立っています。
 城里町、桜川市、土浦市、境町、五霞町、常陸太田市が1割を超える増加率となりました。反面、守谷市、大洗町は前期に比べて、介護保険料が下がりました。
 介護保険制度では、介護保険料は提供されるサービスの量によって保険料が増減します。当然、要介護率が高く、介護の度合いが高いほどサービスの総量は大きくなりますので、介護保険料も高くなります。ブログのトップに掲げた保険料と要介護率との相関図にご注目ください。正の相関関係があることをご理解いただけます。介護保険料を下げるためには、介護の必要のない元気なお年寄りを増やすこと、介護が必要になっても重度化させないことが、何より大切です。
茨城県内市町村の介護保険料