イースター航空就航記念
 6月5日、茨城県は茨城空港に韓国のLCC・イースター航空が就航すると発表しました。茨城とソウル(仁川)を結ぶ定期便を、火、木、土曜日の週3便、7月31日からの予定で始めます。イースター航空は今年(2018年)2〜3月、茨城〜ソウルのチャーター便を運航しており、茨城ソウル便の採算性が見込まれため定期便の就航に至りました。茨城空港のソウル定期便は、開港時に就航していたアシアナ航空が2011年3月の東日本大震災と福島第1原発事故の風評で、運休して以来、約7年ぶりの再開となります。
 運航ダイヤは1日1往復で、ソウル発午後2時(茨城着午後4時10分)、茨城発午後5時10分(ソウル着午後7時40分)。機材はボーイング737−800で、全席エコノミーの183〜189席です。
 訪日観光客の増加と韓国内の個人旅行機運の高まりを受け、茨城県は昨年8月、職員が訪韓して就航を働き掛けてイースター航空への売り込みをスタート。大井川和彦知事がトップセールスを3回行うなど、関係を深めていきました。イースター航空は今年2〜3月、主に韓国からのツアー客を受け入れるチャーター便を運航し、搭乗率は平均95%を超え、ほぼ満席でした。

 就航記念セールとして、座席数を限定した初便片道500円(燃油サーチャージなど除く)の販売を、6月18日午後2時からWEBで予約を受け付けます。
 5日の記者会見で、大井川知事は「定期便は大きな意味がある。茨城の魅力を知ってもらい、韓国から逆に魅力が日本に伝わるようにしたい」と期待を寄せました。
 イースター航空の金庾相(キム・ユサン)専務は「茨城は観光資源が多い。知事をはじめ、県職員の献身的な努力と情熱を感じた」と就航理由を語りました。茨城空港は大震災と福島第1原発事故を契機にアシアナ航空の韓国定期便が休止となった経緯がありますが、金専務は「正直に言えば心配はあった。適切な広報などを行えば大丈夫だと思う」と、韓国内での不安払拭に自信を示しました。
 イースター航空は2007年10月設立の財閥系の航空会社グループに属さない独立系LCC。ソウルから日本国内には成田、関西、札幌(新千歳)、那覇、福岡、宮崎、鹿児島の7都市に就航しています。海外では中国、香港、台湾、タイなどの路線を持っています。
 茨城空港の国際線定期便は現在、春秋航空の中国・上海便1路線のみで、タイガーエア台湾の台湾・台北便が10月までの期間限定で連続チャーター運航しています。ソウル便が就航すれば定期便としては2路線目。国際線は短期で撤退した路線を含め、2016年3〜4月に一時最多計5便だったことがあります。国内線は現在、スカイマークの神戸、札幌、那覇、福岡の4路線が就航しています。