「暑さ指数」を理解しよう!
暑さ指数と運動 「暑さ指数(WBGT)」が注目されています。環境省のサイトで確認できる「単純に気温だけでなく、湿度や日差しの違いをも考慮」した指標です。暑さ指数は、乾球温度計、湿球温度計、黒球温度計を使って計算されます。WBGTはWet Bulb Globe Temperatureの略です。熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい「気温」「湿度」「日射・輻射」など周辺の熱環境の3つを取り入れた指標です。その影響の割合は、気温:湿度:日射・輻射が1:7:2となっています。
 「暑さ指数」は環境省のホームページに毎日掲載され、予報や過去の結果も見ることができます。
参考:環境省熱中症予防情報サイト(http://www.wbgt.env.go.jp/
 「暑さ指数」が28℃を超えると熱中症患者が多くなります。「暑さ指数」が31℃を超えると「危険」水準となり、「高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する」「特別の場合以外は運動を中止する。特に子どもの場合は中止すべき」と警告されています。
 環境省によると熱中症の注意ポイントは3点。
・暑さ指数28℃以上は要注意。外出時に予防を意識する。
・帽子をかぶる、こまめに水を飲む、涼しい場所で休憩をとる。
・熱中症の症状が出たら、涼しい場所で休息をとり水分補給。危ないと思ったら救急車を呼ぶ。
 暑さ指数をチェックして、熱中症の予防に取り組みたいと思います。
熱中症情報 8月10日、水戸市内の中学校の保護者から情報提供がありました。
 この炎天下、熱中症情報が出ている中で、部活動を続けている中学校が多いとのこと。この日も、生徒複数名が、気分が悪くなり途中で家に戻ったとのことです。
 10日10:00には環境省の「暑さ指数」が、屋外での運動を原則中止する31℃を越えていました。この時点で、部活動は中止すべきだったと考えられます。
 しかし、水戸市内の小中学校には、乾球湿球黒球温度計がこの夏から配備されており、学校の計測では31℃を越えていなかったため、部活動を続けたという回答でした。気分が悪くなった生徒は、自宅に帰りすぐに回復したそうです。 
 学校別に計測する「暑さ指数」はどこまで正確に測れるのか、その判断が学校ごとに違って良いのか、酷暑が続くなか再確認が必要と県教育委員会に提案しました。
 また、夏休みに行われている各種大会(公式戦、練習試合)において、その開催の可否判断に「暑さ指数」が活用されていない事例があることが確認されました。特に主催者が中体連や行政以外である場合、その傾向が強いようです。このことも改めて確認する必要があります。