生産農業所得統計
 12月25日、農林水産省は2017年の都道府県別農業産出額を発表。茨城県は前年比64億円(1.3%)増の4967億円となったものの、鹿児島県に33億円の僅差で抜かれ、2008年から守り続けてきた全国2位から9年ぶりに3位に後退しました。茨城県は主力作物である野菜の生産量が猛暑の影響で落ち込んだのに対し、鹿児島は主力の畜産の伸びが著しく、前年比264億円(5.3%)増の5000千億円と大台に乗せ、3年連続3位から順位を上げました。
 1位は北海道で、前年比647億円(5.0%)増の1兆2762億円。千葉県は茨城県と同じく野菜やコメが主力で、0.2%減の4700億円で4位。鹿児島と同様に畜産が盛んな宮崎県が1.1%減の3524億円で5位と続いています。全国の農業総産出額は0.8%増の9兆2742億円で、増加は3年連続となっています。
 農業産出額は農業の代表的指標で、品目別の生産量に販売価格を乗じて算出されています。
 茨城県は、主力の野菜が昨夏の猛暑により、単価は高めだったものの全体的に生産量が少なく、野菜の産出額は前年と比べ79億円減少しました。一方で、コメは単価高に伴い74億円増加、鶏の産出額も鶏卵の生産量増で69億円増加しました。
 鹿児島は豚の出荷頭数増加により109億円の増、ブロイラー(肉鳥)の需要増による単価高で61億円の増と、鹿児島県の農業産出額の約6割を占める畜産が大きく貢献し、トータルで茨城県を33億円上回わりました。
 産出額から経費を除き、補助金を加算した生産農業所得をみると、茨城県は燃料価格の高騰などの影響で経費が増えたことに伴い前年比31億円減の1991億円で、全国2位を維持しました。
 茨城県の農業産出額は、1961年から93年まで北海道に次いで全国2位でしたが、94年に千葉にその座を明け渡し3位に。2001年と06年は鹿児島に抜かれ4位になったほかは、2007年まで3位でした。2008年に千葉を抜き返して以来2位の座を守り続けていました。

茨城県とオイシックスとの業務提携
真の課題は農家の生産性向上“儲かる農業”を目指すべき
 農業産出額は今回、平成28年が台風などの影響で、園芸作物の価格が高値になったものがその反動で平成29年は平年並みになり、夏の酷暑などの影響もあり茨城県の産出額が伸び悩みました。それに対して、鹿児島は畜産関係の産出額が非常に大きな伸びを示して、茨城県は鹿児島県に逆転されてることになりました。農業所得では、引き続き茨城県は全体の所得で2位を維持しました。
 ただ、本当の課題は農家1戸たりの所得の低さにあります。産出額が3位となったことや、所得全体で2位を維持したということよりも、茨城県の推計によると農家一戸当たりの所得が、全国9位から11位に落ちていることです。山形県や愛知県に一戸当たり農家の所得において順位を抜かれています。山形県では、「つや姫」というブランド米を生産者認定制度にして、市況に変動に対しても価格が変動しにくい、安定した価格で市場に販売できる体制を構築しています。愛知では台風における塩害対策をしっかりしており、天候、気候の変動に対応しています。
 茨城県も1戸あたりの農魚雲霞の生産性を上げる、いわゆる「儲かる農業」の実現に向けて努力していかねばなりません。
 茨城県では、茨城の農産物のブランド化を進めています。特に、流通経路の多様化戦略は特筆すべきです。大井川知事に代わって、オイシックス・ラ・大地との提携などや、今まではどちらかというと東京一辺倒だったものを京阪神に向けての販促、あるいは海外へ向けての販促という市場改革に果敢に挑戦しています。ブランドの確立という意味では、東京銀座の「イバラキセンス」などを使った取り組みというのもkンmご期待されます。