日立市南部消防署
 4月1日、日立市南部地域を管轄する日立南部消防署が、大甕水木連絡道路に面して大みか町6丁目に開庁しました。津波浸水想定区域内にある臨港消防署、老朽化した臨港消防署久慈出張所と多賀消防署大沼出張所を統合し新設されました。新庁舎は潜水訓練プールを備え、水難事故発生時の拠点ともなります。
 南部消防署は、従来の3施設のほぼ中央部に位置し、管内人口は約3万2000人です。
 新庁舎は鉄筋コンクリート造り3階建てで、延べ床面積は約2820平方メートル。総事業費は用地費を含め約17億5900万円。自家発電設備があり、井戸や防火水槽を備えています。消防車両に1週間以上給油できるタンクを地下に設置しました。
日立市南部消防車
 水難救助を想定した潜水訓練プールを備えるのは県内で土浦市消防本部に次いで2カ所目。プールは深さ3メートル、直径7メートルの円形。水中にカメラがあり、モニター画面を通して訓練状況を確認できます。屈折はしご車からの救助も想定し、建物外からの救助訓練ができます。屋内訓練室は、事務所や工場などさまざまな状況への対応力向上を図るため、ステンレス製の仕切り板を自由に組み替えて迷路のように室内のレイアウトを変更でき、放水も可能です。隊員の仮眠室はインフルエンザなどの感染症拡大を防ぐため、市内消防施設で初めて全て全室個室としました。
 配置される隊員は署長を含め51人。ポンプ車や屈折はしご車、水難救助車、水陸両用車、救急車、日立港での活動も考慮し救助艇も配備、合計計14台が配置されました。