11月9日、下妻市は八千代町・千代川村・石下町との法定合併協議会を離脱することを、市議会全員協議会で決定しました。本日(11月10日)、3町村に正式に離脱を伝えることになりました。
 そもそも、結城郡で進んでいた合併に、下妻市が合流する形で進められてきた今回の合併協議では、新市の名称候補に「下妻」を入れないことが話し合いの前提条件でした。そでに、4市町村の合併では、新市名称に関して、「きぬ」「常総」「常総きぬ」に絞っての名称検討が進んでいました。(常総市はすでに水海道・伊奈・谷和原の新市名と決定されています)
 しかし、深田恭子さん主演の映画「下妻物語」のヒットや下妻二高の甲子園出場、下妻市出身のアテネ五輪金メダリストの輩出などで、「下妻」の名称が全国に知られ、市民に名称へのこだわりが強くなったことを背景に、法定協で名称選定の再考を促す動きが出ていました。
 先の合併協議会で、3町村の「下妻という新市名称は受け入れられない」との意思が明確となり、市議会での離脱決定という結論に至りました。
 下妻市という名称に対して3町村の拒否の姿勢は堅く、4市町村合併は事実上断念せざるを得ない状況となりました。
 また、残る結城郡3町村合併も、庁舎の位置問題などで確執があり、特例法期間内の合併は難しい情勢です。
 合併協議会では、委員の間で感情的な発言が飛び交ったとされています。名称という重要な問題ですが、財政力が低い市町村が今後、増大する福祉や介護サービスなどの受け皿として機能できるのかといった、住民本位の立場からの冷静な議論が望まれます。