介護保険を考える - 公明の介護システムの関する要望

公明の介護システムに関する要望

96.11.21日付:公明新聞より転載しました


新しい高齢者介護システムに関する要望(全文)


 社会保険方式を柱とした新しい高齢者介護システムの概要がほぼ明らかになってきたが、まだ多くの問題が残されたままである。とりわけ、運営主体となる市町村が指摘しているように、市町村の財政・事務両面における過重な負担を解消することは、制度運営の安定性を確保する上で大きな課題である。また、保険給付を受ける際の前提となる要介護認定における公正性の確保や被保険者の利用意向の尊重等についてどう担保されているか、十分納得のできる説明はなされていない。

 こうした状況の中でわが党は、制度創設を前に、公的介護保険制度が予定している居宅介護サービスについて、それらのサービスを利用している家庭を対象に、実際の利用状況や要望等を主な内容にした「在宅介護全国実態調査」を行った。調査結果は、居宅介護サービスの供給体制の整備について、高齢者とその家族に利用意向にそった、めりはりのある計画実現が必要であることを示している。

 そこで、新しい高齢者介護システムの創設にあたっては、市区町村の意向を十分に反映するとともに、今回のわが党の調査の結果も踏まえ、特に以下に掲げる項目について実現を図るよう要望するものである。


制度設計にあたっては、財政・事務両面で市区町村に過重な負担を生じないようにすること。また、公費負担や保険者間の財政調整等について、地方交付税不交付団体が不利益を被ることがないよう、十分な措置を講じること。
保険料の未納分については、厚生省の考えは災害時の保険料減免等特殊な場合等について財政調整を行おうとしているが、一定の基準を決め、努力をしても未納となるような事例については、一般会計からの繰り入れで赤字を補填(てん)することのないよう、国費等によって補填する仕組みとすること。
介護給付額および保険料水準に市区町村間において過大な格差が生じないようにする こと。また、大都市地域における人件費の実情を踏まえ、適切な大都市加算制度を設けること。
自己負担分は介護費用の一割とされているが、低所得者にとっては重い負担であり、生活保護へ傾斜することも予測される。特に高齢者世帯や独り暮らしの高齢者については負担の減免等、特段の配慮を行うこと。
また、自己負担分の上限については食事費の負担分も勘案し、それらの総額において医療保険の高額療養費制度と同等程度か、あるいはそれ以下のレベルとなるよう設定すること。
予定されている居宅介護サービスのうち「ホームヘルプサービス」「デイサービス」「訪問看護」「ショートステイ」については利用意向が多い。これらのサービスが不足す ることがあれば介護保険制度の信頼性を損なうことになるので、制度スタートまでに完全整備を図ること。
制度運営の枢要部分は政省令に任されている部分が多く、官の裁量範囲をかなり大幅に確保している。これでは厚生・公平な制度運営は期待できない。政省令委任事項はできるだけ削減すること。
新たな高齢者介護システムの構築を進めるに当たり、第一義の課題となっているのは厚生行政に対する国民の信頼回復である。介護保険の創設によって、シルバーマーク等の交付で高齢者介護の分野に新たに参入する民間業者が急速に増大すると見込まれることから、官・業癒(ゆ)着の防止対策および各種のチェック機能を<新たなシステム>に具体的に組み込むこと。

このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。

介護保険を考える - 公明の介護に関するアンケート調査

在宅介護の実態調査茨城県版

調査目的 公明ではこの夏、在宅介護保険制度を検討するための基礎資料として、在宅で寝たきりのお年寄りや痴呆のお年寄りを介護する家庭を対象に、提供が予定されている福祉サービスの内容や介護の現状に関するアンケート調査を実施しました。
 下記のデータは、茨城県分のデータを県議会議員・井手よしひろが集計したものです。
調査方法 寝たきりのお年寄りを持つ家庭・痴呆のお年寄りを持つ家庭・痴呆で寝たきりのお年寄りを持つ家庭を対象に、公明の茨城県内の市町村・県議会の議員が、直接自宅を訪問し、介護を主にしている方に聞き取り調査を行った。
調査期間平成8年8月1日〜8月25日
目 次
調査件数
寝たきりのお年寄りを持つ家庭 80件
痴呆のお年寄りを持つ家庭 77件
痴呆で寝たきりのお年寄りを持つ家庭 73件
合 計 230件


お年寄りの実態

’齢
〜6970〜7475〜7980〜8485〜
寝たきり18.8%12.5%21.3%27.5%20.0%
痴呆13.0%15.6%23.4%32.5%15.6%
寝たきりと痴呆4.1%17.8%13.7%37.0%27.4%
合  計12.2%15.2%19.6%32.2%20.9%

∪別
〜6970〜7475〜7980〜8485〜
寝たきり18.8%12.5%21.3%27.5%20.0%
痴呆13.0%15.6%23.4%32.5%15.6%
寝たきりと痴呆4.1%17.8%13.7%37.0%27.4%
合  計12.2%15.2%19.6%32.2%20.9%

寝たきり(痴呆)になってからの期間
〜3ヶ月4〜6ヶ月7〜12ヶ月1〜2年2年以上
寝たきり0.0%5.0%16.3%22.5%56.3%
痴呆5.2%10.4%19.5%24.7%40.3%
寝たきりと痴呆0.0%12.3%17.8%20.5%49.3%
合  計1.7%9.1%17.8%22.6%48.7%


B:介護サービスに関する事項

^貳嵒要と思われる在宅サービス
寝たきり痴呆寝たきりと痴呆合  計寝たきり痴呆寝たきりと痴呆合  計
ホームヘルプサービス2718206537.5%24.0%28.6%30.0%
ディサービス10248.310.7%14.3%11.1%
リハビリサービス165.6%10.7%5.7%7.4%
ショートステイ11229.7%14.7%5.7%10.1%
訪問看護サービス12113116.7%10.7%15.7%14.3%
福祉用具サービス1.4%1.3%2.9%1.8%
痴呆性老人向け
グループホーム
120.0%12.0%4.3%5.5%
住宅改修サービス4.2%1.3%1.4%2.3%
訪問入浴サービス1612.5%2.7%7.1%7.4%
医学的管理等サービス174.2%10.7%8.6%7.8%
有料老人ホーム・
ケアハウス等の介護サービス
0.0%1.3%5.7%2.3%


⊆けたことのある在宅サービス
寝たきり痴呆寝たきりと痴呆合  計寝たきり痴呆寝たきりと痴呆合  計
ホームヘルプサービス2319246628.8%24.7%32.9%28.7%
ディサービス2533359331.3%42.9%47.9%40.4%
リハビリサービス14153817.5%11.7%20.5%16.5%
ショートステイ2434329030.0%44.2%43.8%39.1%
訪問看護サービス3420369042.5%26.0%49.3%39.1%
福祉用具サービス3618338745.0%23.4%45.2%37.8%
痴呆性老人向け
グループホーム
120.0%11.7%4.1%5.2%
住宅改修サービス0.0%2.6%6.8%3.0%
訪問入浴サービス2211255827.5%14.3%34.2%25.2%
医学的管理等サービス155.0%6.5%8.2%6.5%
有料老人ホーム・
ケアハウス等の介護サービス
146.3%6.5%5.5%6.1%


4望しているが受けていないサービス
寝たきり痴呆寝たきりと痴呆合  計寝たきり痴呆寝たきりと痴呆合  計
ホームヘルプサービス2011.3%10.4%4.1%8.7%
ディサービス207.5%11.7%6.8%8.7%
リハビリサービス14163817.5%10.4%21.9%16.5%
ショートステイ11113113.8%11.7%15.1%13.5%
訪問看護サービス153210.0%19.5%12.3%13.9%
福祉用具サービス102212.5%5.2%11.0%9.6%
痴呆性老人向け
グループホーム
2010356.326.0%13.7%15.2%
住宅改修サービス1513164418.8%16.9%21.9%19.1%
訪問入浴サービス1512144118.8%15.6%19.2%17.8%
医学的管理等サービス2622196732.5%28.6%26.0%29.1%
有料老人ホーム・
ケアハウス等の介護サービス
1013204312.5%16.9%27.4%18.7%


せ楡瀑所を希望するか
希望するしない合  計希望するしない
寝たきり19577625.0%75.0%
痴呆35407546.7%53.3%
寝たきりと痴呆31397044.3%55.7%
合  計8513622138.5%61.5%


ゴ望している人の入所の見込み
〜6ヶ月7〜12ヶ月約2年後約3年後4年以上
人  数163514
比  率21.6%47.3%18.9%2.7%9.5%


C:サービスに対する評価と要望

_雜逎機璽咼垢紡个垢詆床
大変良い良い良くない大変良い良い良くない
寝たきり10481314.1%67.6%18.3%
痴呆481111.9%71.6%16.4%
寝たきりと痴呆114916.4%73.1%10.4%
合  計291453114.1%70.7%15.1%


∧〇禹務所等窓口の評価
大変良い良い良くない大変良い良い良くない
寝たきり52158.2%71.2%20.5%
痴呆48148.8%70.6%20.6%
寝たきりと痴呆48119.2%73.8%16.9%
合  計18148408.7%71.8%19.4%


D:主に介護している人に関する事項

’齢
介護している人の年齢>介護を受けている人の年齢
〜6970〜7475〜7980〜8485〜合  計
〜30歳代
40歳代1021
50歳代101141
60歳代1216101051
70歳代〜22194223112


’齢別構成比(調査人数全体に対しての百分率)
介護している人の年齢介護を受けている人の年齢
70未満70〜7475〜7980〜8485以上合  計
〜30歳代0.0%0.9%0.4%0.4%0.0%1.7%
40歳代0.0%1.7%4.4%1.7%1.3%9.2%
50歳代0.9%3.9%4.4%3.9%4.8%17.9%
60歳代1.3%5.2%7.0%4.4%4.4%22.3%
70歳代〜2.6%9.6%8.3%18.3%10.0%48.9%


関係性
息子
寝たきり172228
痴呆152627
寝たきりと痴呆10151623
合  計1614476478


関係性(累計ごとの構成比)
息子
寝たきり3.8%0.0%2.6%6.4%21.8%28.2%0.0%1.3%35.9%
痴呆3.9%0.0%0.0%3.9%19.7%34.2%2.6%0.0%35.5%
寝たきりと痴呆13.9%0.0%0.0%8.3%20.8%22.2%1.4%1.4%31.9%
合  計7.1%0.0%0.9%6.2%20.8%28.3%1.3%0.9%34.5%


きゲ雜酥駘僂伐鳩廚悗良蘆
げ雜酥駘ゲ鳩廚悗留洞
危機的状況非常に重い重い軽い合  計構成比
〜9万円20653912959.7%
10万円台2646108238.0%
20万円台0.9%
30万円台0.5%
40万円以上0.9%
合  計4911249216
構成比2.8%22.7%51.9%22.7%

Windows internet 12月号に掲載「インターネットは政治を変えるか」井手よしひろのアンケートの回答文

 以下のページは、Mainichi Communications Inc.が発行しておりました「ウィンドウズ・インターネット第3号」に掲載された内容を、同誌のオンライン版より転載させていただいております。
 「ウィンドウズ・インターネット」誌は、現在休刊となっており、オンライン版も、毎日コミュニケーションズのホームページ上からも削除されております。
 このページは、福冨忠和氏の本文と井手県議のアンケートの回答を掲載いたしました。
 ご意見、ご質問等はWeb管理者の井手までよろしくお願いいたします。



【特別企画】
ネットワークデモクラシー!?
インターネットは政治を変えるか?



茨城県議会議員 井手よしひろ




《ご質問事項》
1)インターネットのホームページを公開していますか? 党、議員個人、後援会など、ど のレベルでもかまいません。もし公開している場合は、そのURLを教えてください。
2)選挙公示以前に電子メールなどインターネットやパソコン通信を活用した政治活動を行っていましたか。もし行っていれば、その具体的な内容について教えてください。
3)選挙公示後と公示前ではホームページの内容に変更がありましたか? もしありましたら、その具体的な箇所と理由について教えてください。
4)インターネットやパソコン通信を利用した選挙活動、政治活動などについてご持論や政策、そのほかのご意見がありましたら、お聞かせください(党レベルでも個人レベルでもかまいません)。
5)ネットワークデモクラシーという言葉について定義してください。
6)電子ネットワークを利用した国民の政治参加や、直接民主制の可能性について、是非を含めたご意見をお聞 かせください。
7)以下の項目につきまして、ご意見がおありでしたらお答えください。
‥纏劵優奪肇錙璽を利用した在外者投票について
▲▲札▲鷭国をはじめとして、インターネットの送受信内容に関する政治的な規制が進行していることにつ いて
▲ぅ鵐拭璽優奪箸覆匹療纏劵優奪肇錙璽が国家や社会に及ぼす影響について
8)その他、特にご意見がありましたら、お書きください。


1)HP名称:ホットラインfromひたち http://www.jsdi.or.jp/~y_ide/index.htm

2)県議会議員のため、今回の選挙には直接関係がない。政治活動にHPは大いに活用するが、選挙活動にHPを使う考えは全くない。あくまでも、HPは議員の情報公開のツールであり、宣伝の媒体ではないと思う。

3)いっさい変更はない。ただし、総選挙の焦点となった「消費税」に関しては、特集のページをアップした。現在50通以上のmailをいただき、消費税の引き上げについて様々な方と論戦? を交わしている。 http://www.jsdi.or.jp/~y_ide/syo_presen.htm

4)公職選挙法とインターネット情報についての私見(1996/4発表)
 インターネット利用が、政治の世界でも急ピッチで進んでいる。私のようにホームページを持って、意見や情報の発信をしている議員も多い。政党のホームページが次々と公開されている。
 しかし、公職選挙法との関連で大きな課題があることを見逃してはならない。わが国の公選法が、インターネットを選挙運動に利用することを禁止しているためだ。公選法142条は、選挙運動に利用できる「文書図画」としてポスターやハガキ、ビラ、選挙広報などを列挙し、それ以外を禁止している。
 自治省選挙課は「選挙期間中であるかどうかに関わらず、インターネットで選挙運動や立候補予定者のPRはできない」という公式見解にたっている。
 新聞や政党機関誌など定期刊行物なら可能な公認候補の紹介も「ホームページは定期刊行物ではないので、法律違反の可能性がある」ともいわれている。
 その反面、「政治活動にインターネットを使うのなら、選挙期間中でも問題ない」という自治省の見解もある。
 どこまでが政治活動で、どこまでが選挙運動なのか、厳密に区分けするのは容易ではない。自治省は、明確なガイドラインを示す必要がある。
 さて、諸外国の状況はいかがなものであろうか。
 わが国で禁止されているインターネットを利用した選挙運動は、海外主要国では原則自由で規制は見られない。
 アメリカでは、11月の大統領選に向け各陣営が盛んにホームページを利用。「史上初のインターネット選挙」といわれるほどの過熱ぶりだ。
 イギリスでは、野党の自民党がマルチメディア利用に最も熱心であり、パディ・アッシュダウン党首自身が、市民との電子メール交信に励んでいるといわれている。
 ドイツも、3月の州議会選挙で選挙運動に利用され、各政党がホームページを開設している。同じく、3月に総選挙があったオーストラリアでは各党がホームページで火花を散らした。このように、インターネットを利用した選挙運動は、何の規制も加えない、自由が大原則なのである。
 私は、日本でもこの原則を定着させるべきだと主張する。
 従来の選挙運動に利用できる「文書図画」、つまりポスターやハガキ、ビラ、選挙広報は、その情報を必要としない人にも送りつけられる可能性がある。テレビやラジオ、新聞等のマスコミも同じ性質がある。こうしたメディアは、公選法での規制の枠がはめられてもいたしかたないと感じる。
 しかし、インターネットというメディアは、その情報を得る人は積極的、能動的アクションを起こして、初めてその情報が得られるわけである。インターネット上の情報は、ほしい人が、ほしい時にアクセスしてくるのである。こうした、インターネットの本質を無視した、規制論には大きな矛盾を感ずるのである。
 日本でもホームページ上の活発な政策論争を期待するものである。

5)ネットワークデモクラシーという特別なものがあるとの感覚は持ち合わせていない。政治家にとって自らの主張を、有権者に伝えることは、権利と言うよりも義務である。政治家が自らの職能で得られた情報を独占することは許されない。その情報の所有者は、本来国民(県民)であるはずだから、あらゆる媒体を使ってその情報を公開する義務が発生すると考えている。そしてその媒体のうち、私にとって、最も有効な媒体がインターネットであったと言うことだ。

6)電子投票のような電子ネットワークを利用した政治参加への道は今後検討されるかもしれないが、当面は無理があると思う。

7)
‥纏劵優奪肇錙璽を利用した在外者投票について
電子投票が最初に利用されるとしたならば、外国在住者の投票であると思う。電子マネーの技術を応用した本人確認のシステムが一般化すれば、いち早く実用化されると思う。しかし、公職選挙法の改正などの環境整備の方が時間がかかるかもしれない。

8)私は、地方議員では数少ないHPを開設している県議会議員です。一昨年の12月に初当選した一年生議員ですが、地域での情報基盤整備に全力投球をしています。

 私が、インターネットを中核とする地域情報システム整備の重要性を強く訴える理由は、以下の5点に要約される。

その第1は、情報公開の推進である。
地方における民主主義とは、住民のより多くが納得できる行政を進めることである。そして、その前提条件として、住民ひとり一人に充分な情報の提供がなされていることが不可欠である。
しかし、その地域の情報は、あまねく住民に知らされているであろうか?
いわゆるマスコミの発する情報は、国民の大多数に普遍的な内容に偏っている(偏っているという表現は不適切かもしれないが)。国際状況や、国会の審議の内容は、新聞の一面を飾り、テレビのニュースで広く紹介されるが、我が町内の下水道の改修計画を教えてくれるメディアはまずないだろう。新聞の地方版は、多くて2ページ、通常は1ページである。よく漫才のネタにされるが、犬が人に噛みついても記事に取り上げられることはなく、人が犬に噛みつくような非日常的な記事しか掲載されないのである。地域に住む住民にとって、当たり前の情報を知らせてくれる機会は余りにも少ない。
そういった意味では、地方行政にあっては、その情報公開の度合いはここ50年来余り変わっていないといっても過言ではないだろう。
 地域のローカル紙や県域ラジオ・県域テレビ・ケーブルテレビにその役割を求める声があった。特に、県域テレビの可能性を主張する方も多い。現に、私も県会議員選挙に立候補するときの公約に、県域テレビの実現を考えたこともあった。
 しかし、冷静になって考えてみると、県域テレビやケーブルテレビが一日に流す報道番組の時間はどのくらいの長さになるであろうか? ケーブルテレビの多チャンネル形式は別として、最大でも5時間程度であろう。その中で、知りたい情報を全て流すことができるであろうか。
 また、最大の悩みがある。地域の問題は、ある地域の人には生計をも左右する重要問題であるが、その他大勢の人にとっては、全く価値のない話題なのである。
 先ほどの下水工事のニュースなど隣の町内の人にはまず関心がない問題である。そうなれば、たとえ県域テレビ、ケーブルテレビといっても取材し、報道するニュース価値は余りにも低いものになってしまう。
 その上、そんな小さな情報、または専門的で個人的な情報を報道されても、受け手である住民も困るのである。
 オン・デマンド(ON DEMAND)という言葉があるが、このての情報は、まさにオン・デマンド「必要な人が、必要な時に、自由に入手できる情報」でなくてわならない。この意味で、インターネットはまさにオン・デマンドを実現する媒体である。Aさんの母親が突然倒れ、在宅の福祉サービスを受けたいとする。家庭で、役所の窓口で、プライベートに使用しては上司に注意されるかもしれないが、職場のパソコンで、サーチエンジンに「在宅福祉」と入力する。自分が住む町の名前も合わせて入力しよう。すると、在宅福祉サービスのメニューが表示される。「昼食の配達サービス」の項目を選び、クリックする。曜日や、内容を選択し、登録をする。もちろんパソコン上で、サービスの申し込みを市役所にすることができる。しばらくすると、電子メールが市役所から届く。「何月何日から昼食の宅配サービスを開始します」。といった具合である。
 この二つの例は夢物語ではない。少なくても、ここ10年で構築しなくてはならないシステムである。
 いつでも、誰でも、どのような情報でも、引き出せてこそ、真の情報公開である。 官僚や行政担当者、そして一部の議員が情報を独占する時代は代えなくてはならない。地方自治体の情報開示の方策としての、インターネット活用システムを作ることにより、真の地方民主主義、地方分権を育てることができる思う。

その第2点は、行政改革の推進である。

 インターネットとイントラネットの項で述べたように、イントラネットをインターネット対応で整備することのメリットは多い。ここでは、行政改革の立場からそれを検証してみたい。
 まず、縦割り行政の弊害を是正することができるという利点がある。
 現在、茨城県では、いくつものデータベースが各部署毎に稼働している。衛生部の管轄では、健康科学センターが健康データベースや統計案内データベース。福祉部は、福祉施設データベースやボランティアデータベース・福祉制度データベースを福祉情報センターが統括している。農業総合センターでは、文献・統計・気象情報のデータベースを有している。
 工業技術は、工業技術センターのデータベースに蓄えられ、生涯学習センターでは、生涯学習ボランティアの情報が集められている。
 こうしたデータベースを一カ所で検索することは、現状では県庁内でもできない。その操作方法も、一つづつ違い、全てのデータベースを操作することができる職員は果たしているだろうか。
 一つの端末から全ての情報が得られるメリット、統一された操作環境から得られるメリット。こうしたメリットは縦割り行政の敷居を次第に低くしていくのである。行政改革に果たす役割の2つ目は、その投資額の低さである。
 専用のLANを構築することなくネットワークを構成できるイントラネットは、投資額が飛躍的に少ないといわれている。昨年来、話題となっているウィンドウズ95対応のパソコンであれば、電話回線を利用すればモデムを接続するだけで、ほとんど追加投資なしで端末機としては活用できる。ネットワークを整備する費用が大幅に圧縮できるのである。
 更に、インターネット対応型イントラネットには大きなメリットがある。それは、設備を漸進的に整備できるという事である。専用LANの環境では、原則的にその設備は一挙に立ち上げる必要がある。こうしたシステムを全庁的に整備するとするならば、その投資額は莫大なものになろう。しかし、インターネット対応システムの場合は、できたところから、少しずつ進めていけばよいのである。WWWという統一方式で運用されたシステムであるから、その基本さえ忠実に再現していけば、臨機応変にシステムの拡張が可能となる。 現状の各部署毎のシステムは約5年周期で更新されている。したがって、各システムが更新時期に至ったときに、インターネット対応型に改変すればよい、単年度主義の自治体にとって、このメリットは大きいのである。
 こうした、メリットにより行政改革の切り札としてのインターネットシステムの導入は是非とも実現させなくてはならない。

インターネットを中核とする地域情報基盤整備の第3の目的は、新たな産業基盤の創出である。

 県が有する既存の情報ネットワーク上のデータを、より多くの県内企業が利用できるようにすることで、技術力、経営ノウハウ、人材紹介などの支援が可能となる。
 また、県内企業の優れた商品、技術などを全世界に紹介するとができる。反対に、全世界からの情報を容易に入手することができるようになる。
 様々な行政官庁への許認可申請や報告資料提出などをインターネット上で可能とすれば、民間企業の事務効率を飛躍的に向上させることになる。
 また、こうした間接的なメッリトとともに、これから大いに発展が期待されるインターネット関連のプロバイダー事業者・ソフト業者への直接的なメリットも大きい。
 とにかく著しい国際化の波は、規制緩和の大きな追い風を受けて茨城の地域経済に打ち寄せるであろうことは確実である。アメリカのメーカーが、EUの国の設計の商品を、中国の原材料を使って、製品を東南アジアで作り、最終的に茨城で販売する。といった国際的分業は日常茶飯事となる。
 逆をいうなら、東京という今までの一極集中の都会から離れた地域であっても、世界という視野から見るならば、デジタル化された情報の距離で見るならば、世界の中心となっても何ら不思議ではない時代の到来である。

第4は、次代を担う青少年の教育に関する必要性である。

 インターネットは、瞬時にして全世界の情報に接することができる。もし、子どもたちがその情報に触れれば、より深く、広い情報を自らの手で収集できる感激を知ることとなる。
 まさに、教室は世界の窓口となるわけである。
 更に、そうした情報の多くは英語を使ってやりとりされる。生きた英語教育がそこでは行われるだろう。インターネットでは、チャットと呼ばれる即時性のある電子メールのやりとりも可能である。
「こんにちは、日本の茨城県から発信しています」と、送信すれば、相手は「今晩は、ここアメリカのコロラド州では、深夜1時です」と返信してくる。こうした会話を楽しむこともできる。もちろん、英語で行われるわけであるが。更に、インターネットテレフォンは、インターネットを介しての音声電話や、テレビ画像電話をも可能にしようとしている(もちろん国際電話のような料金は必要としない、インターネットの接続のための市内通話料金とプロバイダー費用だけで通話できる)。英語の専任教師を教室に迎えることになる。
 インターネットは、遠隔地の授業にも役立つであろうし、その双方向性は、教室から全世界に情報を発信することもできるようにする。
 教室で拾得するであろう、インターネットに使用する言語(HTML言語)は、パソコンの機種に依存しない、インターネット対応型データベースが世界標準となれば、学校での授業の成果が、そのまま社会で通用する。学校で使っていたワープロが、社会に出たら全く役立たないといった時間と習得の労力の無駄遣いは限りなく解消されるであろう。
 まさに、インターネットは青少年の世界への眼を広げる大きな武器となるに違いない。

そして、第5のポイントは、地域コミュニケーションのツールとしての活用である。
 インターネットの優れた特性に、誰もが簡単に情報の発信者となれるということが挙げられる。
 私は、あくまでも自分の住む郷土茨城、その中でも日立という地域にこだわっての情報をインターネットを使って発信しはじめた。日立に新しくできたインターネット接続業者(プロバイダー)と契約をし、「井手よしひろのホームページ」を開設したのだ。そのURL(インターネット上の住所にあたるもの)は「http://www/jsdi.or.jp/y~ide/index.htm」。これを入力すれば、全世界から私のホームページにアクセスできる。
 このホームページを作るためのことばが「HTML」と呼ばれる。作り方は、そんなに難しくはない、ゴールデンウィークを挟んだ一週間で全くゼロの状態から、本を読みながらホームページを開設することができた。まさに、家庭から全世界への窓口を開くことができたのである。
 永年こつこつと調べ上げた郷土史の研究を発表するホームページを作る人もいるであろう。趣味の短歌や和歌を全世界に紹介することもできる。ボランティアの情報も載せられる。就職活動もすでに個人のホームページ上で行っている学生もあると聞く。高齢社会の中で自分史の作成が静かなブームと聞く。せっかくの自分史である、インターネット上で発表してみたらどうだろうか。出版の費用は、ずっと少なくて済むし、ずっと多くの人に読んでもらえるかもしれない。
 町内会の回覧板も変わるかもしれない、生活リズムの多様化から隣近所ともなかなか意志の疎通ができない場合も多い。回覧板が、電子メール化されれば、一瞬にして水戸市全体であろうとも、茨城全県であろうとも、大事な情報をもれなく伝えることが可能となる。
 インターネットは、その誕生当初から、情報を流す人の実名が明示されてきたという特徴がある。新聞でのペンネーム、匿名記事や、パソコン通信でのハンドルネームでのやりとり、といったものは原則あり得ないのである。こうした、実名主義は、地域のネットワーク形成において、その責任を明確にし、健全なコミュニケーションづくりに貢献すると確信する。
 インターネットは、まさに高度情報時代に対応した地域のコミュニケーションツールである。インターネットを中心に、新たな地域コミュニティーづくりが始まる可能性は高い。
 また、非常時の利用も先の阪神大震災のその有効性が実証された。そもそも、インターネットの誕生の歴史を見ると、戦争という非常事態で、ある情報のラインが途絶しても、情報の流れを止めないですむシステムとして考案され、発展してきた経緯がある。
 地震等の巨大災害に対して、被災者の状況や避難場所の紹介、緊急物資の状況等、時々刻々と情報を送ることができる非常時のコミュニケーション方法としても不可欠な存在である。

●井手よしひろの具体的提案

 インターネットの活用のメリットを「情報公開」「行政改革」「産業振興」「教育振興」「新たなコミュニケーションツール」の5つのポイントから概観してきた。茨城県の地域情報基盤整備の基本は、インターネットを中核においた県並びに関連機関、そして市町村のイントラネットの整備であることを、理解していただけると思う。

 それでは、その整備をどのように進めるべきか、以下8点にわたり、具体的な提案をさせていただきたい。

提案その1:県民が等しくインターネットにアクセスできるよう、一刻も早く公共のプロバイダーを設立すること。

 本年3月に、県が委嘱した「茨城インターネット研究会」の提言がまとめられた。これによると、県民が、安価で定額のアクセス料で、県内どこからでもアクセスできるインターネット網の整備が提案されている。そしてその母体として、「茨城県高度情報推進協議会(仮称)」の設立を求めている。具体的には、
1.サービスの早期開始
2.接続形態としては、専用線によるIP接続、電話線やISDNによるダイアルアップ接続
3.電子メール、ネットニューズ、FTP、Telnet、WWWによるインターネットの基本的サービスの提供。
4.ホームページ提供サービスの検討
5.ネットワークの保守・運用・共用サーバーの設置されるネットワークオペレーションセンターの開設。
6.アクセスポイントを県内全てのMA(市外局番毎)に設置し、均一料金の実現。

 以上の6点にまとめられる。この提言には、個人的に全面的に賛成であり、速やかな実現を強く望むものである。
 この提言を踏まえて、更に必要であろうと思われる内容を追加提案すると、
1.サービス開始は、本年(1996年中)中の開始をめざす。
2.接続料金は、年間15,000円程度の安価なものとして、固定料金制とする。
なお、アナログでもデジタルでも料金に差をつけない。(県外居住者の加入には料金格差もやむをえない)
3.アクセスポイントに、東京を含める。これによって、県東京事務所などとのイントラネット形成が容易となり、また都内勤務の県民の便宜性、茨城出身都民の便宜性が高まる。また、携帯端末によるインターネットの接続の可能性を確保することができるためである。
4.インターネットプロバイダーには、個人・グループのホームページを作成できる よう、WWW用のハードディスク空間を貸し出すサービスを行うこと(ホームページ作成サービス、その容量は最低でも5Mを確保し、希望によって更に拡大できるシステムとする)。
5.プロバイダーへの登録、WWWによる個人のホームページ開設は、実名主義とし、これをもって健全なコミュニケーションの場としてインターネットを育て、公序良俗に反するようなWWWの掲載に抑止をかけること。

提案その2:県及び県関連のデータベースをイントラネットの発想を充分活かし、2001年までに再構築すること。

 既存の県関連のデータベースは、企画部関連で「茨城県インターネット情報サービス」。 衛生部が、「茨城県保健情報システム」(茨城県健康科学センター)。福祉部、「茨城県福祉情報システム」(茨城県福祉情報センター)。 農林水産部、「茨城県農業技術情報ネットワークシステム」(茨城県農業技術情報センター)商工労働部、「茨城テクノインテリジェンスシステム」(茨城県工業技術センター)と「中小企業情報システム」(茨城県中小企業情報センター)教育庁関連では、「茨城県生涯学習情報提供システム」(水戸生涯学習センター)等が現在稼働している。いずれも独自に運営されており、操作性も統一されていないのは先に述べたとおりである。
 概ねいずれのシステムも、5年を目処に更新されており、順次インターネット対応にシステムを更新する必要がある。
 本年度は、「茨城県福祉情報システム」(茨城県福祉情報センター)と「茨城テクノインテリジェンスシステム」(茨城県工業技術センター)が更新期を迎えており、新しい情報発信の形態を目指しての更新作業が望まれる。
 さらに、今後整備が計画されている新規の県民情報サービスも、この思想を徹底して行くべきである。
 例えば、行政データ共通利用システム(総務部)、消費者行政苦情情報システム(生活環境部)、交通死亡事故総合分析システム(生活環境部)、防災情報システム(生活環境部)、原子力防災安全システム(生活環境部)、医療機関情報システム(衛生部)、県立図書館情報システム(教育庁)など。  またすでに、インターネットを活用して情報発信を開始しているシステムに関しても充実を図る必要がある。
 例えば、県立医療大学(Ibaraki Prefectural University of Health Science’s Home Page:衛生部、すでに稼働中のシステムの充実)、観光情報提供システム(商工労働部、茨城インターネット情報サービスの中で運用中、充実拡大)。

提案その3:県民への情報公開をインターネットを活用し更に推進すること。
 県民に広く行政情報を公開するために、次のようなデータベースサービスも検討すべきである。
1. 県からのメッセージ・県民の声データベースシステム(県からの広報、県報、プレスリリースのオンライン化 、県民からの提案・陳情・相談等のデータベース化)
2. 統計情報公開システム(県の所管する統計情報をオンラインで広く県民に提供するシステム)。
3.監査情報提供システム(県並びに関連機関の監査情報のデータベースシステム)。
4.博物館・美術館情報システム(県並びに公営の博物館・美術館の所蔵品、企画展等の情報サービス)。
5.入札情報公開システム(県並びに関係機関の入札に関わる全ての情報をオンラインで公開する)。
6.県民情報公開オンラインシステム(現在県民情報センターで行われている県民への情報公開をオンライン化する)。

提案その4:茨城県議会のホームページを早急に開設し、議会情報の発信を行うこと。

 茨城県議会のホームページを早急に開設し、順次以下の内容を含む総合的議会情報のデータベースを構築する(整備完成を平成10年度程度とする)。
1.県議会の議案書並びに報告書等のデータベース化。
2.県議会の本会議議事録、委員会議事録のデータベース化。
3.本会議・委員会の議員の出席状況の県民への公開。
4.議員の資産公開情報の県民への公開。

提案その5:3年以内に、県内小中高等学校へのインターネット導入を実現すること。

 情報ハイウェー構想で再選をねらう、クリントン大統領は、1月の一般教書演説で「2000年までに全米の各教室にインターネットを接続する」と発表している。先に述べたように、教室でのインターネットの活用は様々な可能性を秘めている。
 茨城県においては、平成6年度より、6カ年計画で、「第3次教育用コンピュータ整備計画」がスタートした。この事業により、県立普通校には、一校当たり42台、一人一台のパソコンが整備されることとなる。昨年秋の一般質問でも、こうした設備更新期にインターネットへの接続を提案したところではあるが、前向きの答弁を得るには至っていない。
 将来的には、全ての学校に一人一台で操作できるインターネット対応のパソコンを整備することが必要であるが、その投資額は莫大なものになると試算される。
 したがって、当面は一学校あたり一回線のインターネット接続を、実現することを提案する。  そのための具体的方策としては、
1.先に提案した公共プロバイダーが、小中高等学校一校あたり一回線、インターネット接続料を無料提供する。
2.教育研修センター内にインターネット支援設備を充実させる。
3.教員のインターネット研修を行う。
4.各学校のホームページを作成するための、スクールインターネットボランティアを組織化する。
5.公立の小中学校がインターネット接続を行う場合の県費補助を創設する。

 こうした施策を緊急に計画・実施する必要性を力説するのもである。

提案その6:新県庁舎の庁内情報システムは、イントラネットの発想を充分検討し、設備投資の圧縮や操作性の統一化、簡略化を図ること。

 今、平成11年の新県庁舎の完成に合わせて、新たな庁内ネットワークシステムの整備に全力を挙げることが必要である。
 その整備手法は、一つの端末から全ての情報が、同じ手順で呼び出すことができる方式とすべきである。
 さらに、電子メールシステムや電子決済システムを採用し、行政事務の簡素化、経費の削減に最大限の眼目を於くべきである。

提案その7:インターネット、イントラネットのセキュリティーの確保について充分な研究を積み重ねること。

わが国のパソコン通信ネットワークの草分け的存在の「コアラ」から発展したインターネットへの接続サービス「ニューコアラ」(事務局・大分市、会員数約4000人)でホストコンピューターのシステム管理データが壊れ、システムファイル中のインターネット会員約2000人分のパスワードや個人データが消滅するという事件が4月12日起こった。事務局は「故障とは考えられず、悪質な侵入者(ハッカー)によるもの」とみている。「最悪の場合は、個人情報が盗まれ、プライベートな情報が悪用される可能性もある」とし、会員にパソコン通信の画面上で注意を呼びかけ、直ちに会員のパスワードを再登録、速達で発送した。あくる13日には回復した事故ではあったが、インターネットの社会で起こる事故の恐ろしさを垣間見せてくれた。
県庁内・関係機関の内部情報は、個人のプライバシーに関するものや、様々な業務の進行に不可欠な重要な情報が多い。こうした情報が、インターネットから不法に引き出されたり、いわゆるハッカーの進入によりデータやプログラム自体が破壊される危険性がある。また、コンピュータウィルスの感染の問題も深刻な課題である。
 このように情報のセキュリティーを確保すること、外部情報(インターネット情報)と内部情報(イントラネット情報)の間のファイアーウォールを堅固にする研究を進めなくてはならない。

提案その8:市町村の情報システム整備に関して、その指導ならびに補助金制度を創設すること。

 公共のインターネット情報システムは、地方自治体のもっとも身近な単位である市町村へのネットワーク無しには完結しない。
 市町村の情報システムへの啓蒙、指導体制の強化。人材育成の機関充実。設備補助金制度の創設が是非とも必要である。
 また、先導的政策として、県の情報ネットワークの端末を積極的に市役所・町村役場や支所、公民館などに配置し、県内全地域から良質で均一なサービスができるよう配慮することも必要である。



Windows internet 12月号に掲載「インターネットは政治を変えるか」
http://blog.hitachi-net.jp/archives/51659499.html
Windows internet 12月号に掲載「インターネットは政治を変えるか」井手よしひろのアンケートの回答文
http://blog.hitachi-net.jp/archives/51659500.html

Copyright(c) 1996 Mainichi Communications Inc. All Right Reserved.
毎日コミュニケーションズ「ウィンドウズ・インターネット第3号」より転載




このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。

Windows internet 12月号に掲載「インターネットは政治を変えるか」

 以下のページは、Mainichi Communications Inc.が発行しておりました「ウィンドウズ・インターネット第3号」に掲載された内容を、同誌のオンライン版より転載させていただいております。
 「ウィンドウズ・インターネット」誌は、現在休刊となっており、オンライン版も、毎日コミュニケーションズのホームページ上からも削除されております。
 このページは、福冨忠和氏の本文と井手県議のアンケートの回答を掲載いたしました。
 ご意見、ご質問等はWeb管理者の井手までよろしくお願いいたします。



【特別企画】
ネットワークデモクラシー!?
インターネットは政治を変えるか?

1997/11 ウィンドウズ・インターネット第3号 文:福冨忠和氏



「ネットワークデモクラシー」とか「電子民主主義」という言葉をよく聞く。しかし、その意味するところはかなりあいまいだ。いろいろ探ってみてわかってきたのは、その定義にも、大きく以下の3つくらいの方向性があることだ。

1)これまでの政治活動や選挙活動に、インターネットやパソコン通信を利用すること。これによって対話を重視した、しかも低い費用での選挙活動ができる。
2)インターネットやパソコン通信によって、投票などが簡単にできる。不在者投票や住民投票の情報公開の可能性が開け、従来とは違う直接民主主義を政治システムに取り入れることができる。
3)サイバースペース上の新しいコミュニティをベースにした、全く新しい共同体システムのこと。あるいは、国家とは独立したサイバースペース上の政治形態。

「戦後政治の終焉」とか「民主主義の閉塞」といった言葉ではじまる暗いトーンの記事と、「インターネット」に関する希望ばかりの記事が毎日一緒にマスメディアをにぎわしている。その2つが単純に結びついて、「ネットワークデモクラシー」というアイディアが出てきたのかも知れない。しかし、どの方向にせよ、簡単に実現しないことだけは確実みたいだ。
 たとえば、この間の衆議院議員選挙ーーー。

サイバースペースの公職選挙法

 政党や議員がホームページを開いたり、電子メールを活用している、という話題は今ではあまり珍しくなくなった。新党さきがけ時代の簗瀬進氏(現・民主党)をはじめ、パソコン通信の時代から、電子ネットワークを自らの政治活動に生かすことにいち早く挑んできた議員も少なくない。
 とはいえ、いくらインターネットが騒がれていても、日本国内のインターネット、パソコン通信を含めたネットワーカーの人数は人口の数%にすぎない。郵政省が95年に行った調査でも、自宅でパソコンを使用している人のうち、わずかに2.6%がこうしたオンラインサービスのためにパソコンを利用していると答えた。まだまだ世間の関心は低い(それでも利用率の延びは急激で、今年2月と8月、20歳以上の1000人を対象に行った郵政省の「電気通信サービスに関するモニター調査」によると、インターネットを知っている人は2月の81%から8月には90%に、使ったことがある人は20%から34%に増えている)。
 議員や政党のホームページ開設率も伸びてはいるが、思ったほど多くはない、というのが正直な印象だ。Nifty Serveネットワークデモクラシーフォーラムのホームページや、長尾正さんによる衆議院選挙立候補者のリンク集で調べた限りでは、議員全体のごくわずかがホームページを開設しているにすぎない(別表参照)。活用している議員からも「インターネットやパソコン通信を使っている人達がほんの一部に過ぎない現状では、こうした取り組みが話題性で先行していると言った感も拭えない。実用のための試行錯誤の状況と思う」(秋田市議 淡路定明氏)という声や、「参議院ならともかく地方議員ではこれを選挙には使えない」(群馬県議 山本龍氏)という意見もある。しかし「まだまだ利用者が絶対数少ないから、機会の均等にならないとの意見もあるが、自由に利用できるようにすべき」(東京都品川区議 辻幸雄氏)という気分は趨勢だろう。
 国政レベルでは、新党さきがけのようにいち早くインターネットを活用したことは、マスコミ向けの話題としてインパクトがあった。同党は政治資金規制法に絡んで、政府の公表方法(閲覧のみで複写できない、など)に市民から批判が出ていた政党助成金の使途等報告書を、自党分のみホームページで公開するなど、ダイレクトなコミュニケーションとしてのインターネットの特質を見抜いた活用方法で秀でていた。
 さきがけや市民リーグ(当時)によるインターネット活用がマスコミの話題になると、自治省は候補者紹介などのページが公選法に抵触する恐れがあるとの見解をメディアで公表した(96年3月末)。しかし同じ自治省から「政治活動への利用は選挙期間中でも問題ない」という見解も示され、「選挙活動」と「政治活動」の線引きについて疑問を残した。その後もインターネットに対して、自治省は確固とした見解を示すことができないまま、今回の衆議院選挙を迎えることになった。
 新たに結党された民主党は、議員としてはネットワーク先駆者である先の簗瀬氏らも合流して、鳩山党首はじめインターネットを活用した新しい政治形態の模索と政策の実現をアピールした。新党さきがけも、9月末の選挙公示直前に「インターネットと公職選挙法」に関する質問を自治省に提出することを公表し、質問内容をホームページで募集。ここでは公職選挙法によって、選挙期間中に政党や候補者が利用できる文書・図画(ビラ・ポスター・掲示板など)について、その仕様や枚数、利用可能な期間などについて細かく規定されていることへの疑義を論じ、同時に「カネのかからない、公平な選挙」のためにインターネット活用が有効だと考えられるにもかかわらず、同法にそれに対する明確な規定がないことを問題視した。ちなみに、さきがけホームページの制作・維持はすべて党内で処理しているため、費用はサーバ利用料の月3000円とダイアルアップ接続時の市内電話料金程度とのこと。
 10月2日に同党が自治省に提出した質問書は、政治への活用のみならず、インターネットに関する現在の多くの問題が集約されたものとなった。

ホームページは文書・図画か?

 質問書は、インターネットのホームページについて、極めて低廉な費用で開設・維持できる。電子的記憶としてサーバ上に保持されるものだから通常の「文書図画」とは異なる。相手方からアクセスして利用するものだから、候補者等の側が積極的に「頒布」または「掲示」するものではない。とした上で、
・公職選挙法上規制されている他の選挙運動手段(ビラ・ポスター等)が、金のかからない選挙の実現のため決められているという理念から、ホームページは規制されるべきではない
・電子データは「文書図画」とは言えないのではないか
・「文書図画」に当たるとしても「頒布」または「掲示」とは言えないのではないかなどの項目が盛り込まれている。また「海外のサーバに、公職選挙法に抵触するホームページの素材をおくこと」「電子メールによる投票依頼」「インターネットを通じて演説会を中継すること」などの、公選法の境界例ともいえる質問も加えられている。
 インターネットによる新しいメディア形態が広がったことで、旧来の法文では定義できない事態が生まれてしまった。「至急、インターネット、パソコン通信が活用できるように公職選挙法の改正をすべきである」(品川区議 辻氏)といわれる反面、公職選挙法や刑法を改正するためには、当然長期にわたる慎重な議論が必要だ。では、警察や自治省の官僚たちはその間どう対応するのか。
 結果を言えば、自治省は何もしなかった。つまり、現在までのところ「質問書」には返答していない。(10月17日現在) しかし、自治省がなんの返答をしなくても、10月、衆議院選挙は公示され、各党、各議員のホームページは、なんらかの対応が必要となった。
 政党のホームページのほとんどは、公示前から議員に関するデータ中に立候補予定など、公選法に触れそうな内容を扱っていなかったので、選挙期間に突入して、更新はされていないが、休止もしていない。民主党のように、メールで寄せられた有権者からの政策などに関する質問を、そのままホームページに掲載し、これに対する回答を情報ボランティアらの手で次々と掲示する、という積極的な動きを見せている党もある。
 96年の1月開設以来、WWWアクセス(ヒット)件数は9月だけで18万件という実績だった自由民主党のホームページも、「解散前は公認候補者一覧を『議員会館』に設置いたしておりましたが、9月27日から休止させていただいております」(広報局)とのこと。理由は「自治省の見解が不明瞭な部分等があり、内部で検討した結果自主的に休止」したという。また今回の選挙以外でも「図画等の掲載に触れる恐れがあるので、プロフィール部分の削除」(品川区議 辻氏)を行ったケースもある。
 各候補者のホームページの対応もまちまち。新進党・松沢しげふみ氏のホームページでは「公選法との関係が不明確なままでしたので、公示後の更新は一切自粛」(松沢氏WWWサイト担当)し、公選法の選挙運動に関わる内容は、公示前も含めて一切掲示していないという。このように内容を更新しないで、そのまま公開している候補が多い。「公示前の街頭ポスターのようにホームページ公開を取りやめるべきかとの議論については、本屋の店頭に並ぶ松沢の著書と同様の考え方で、やめる必要はない」(松沢)という「合法論」が多いが、一部には「公職選挙法の規定により」と断って、ホームページを休止させている議員のサイトもある(小杉隆氏ホームページなど)。
 果たして、どの対応が正しいのか、この原稿を書いている投票前の段階ではわからないのだ。正直なところ選挙後の警察の公選法違反摘発を待ってみるしかない(笑)。しかし、警察も自治省も、初の小選挙区制による選挙の対応で大わらわで、それどころではないという噂も聞く。

自由が大原則

 候補者サイドでは「インターネットやパソコン通信は、テレビや新聞・雑誌などと同様の一メディアで」「民主政治には、有権者と政治家の対話が重要であることを考えれば、その一手段としてこれらのメディアを活用するのは当然」という思いはありながらも、「しかしながら、公選法の問題一つにしても、その利用法が十分に議論された訳ではなく、利用には慎重であるべきである」(松沢氏)という対応が、今のところ正しいのかもしれない。
  茨城県議の井手よしひろ氏は「公職選挙法とインターネット情報についての私見」(1996年4月発表)のなかで、「自治省は、明確なガイドラインを示す必要がある」と断じる一方、諸外国での政治におけるインターネットの状況を以下のように解説する。
「わが国で禁止されているインターネットを利用した選挙運動は、海外主要国では原則自由で規制は見られない。
 アメリカでは、11月の大統領選に向け各陣営が盛んにホームページを利用。『史上初のインターネット選挙』といわれるほどの過熱ぶりだ。
 イギリスでは、野党の自民党がマルチメディア利用に最も熱心であり、パディ・アッシュダウン党首自身が、市民との電子メール交信に励んでいるといわれている。
 ドイツも、3月の州議会選挙で選挙運動に利用され、各政党がホームページを開設している。同じく、3月に総選挙があったオーストラリアでは各党がホームページで火花を散らした。このように、インターネットを利用した選挙運動は、何の規制も加えない、自由が大原則なのである。
 私は、日本でもこの原則を定着させるべきだと主張する。
 従来の選挙運動に利用できる『文書図画』、つまりポスターやハガキ、ビラ、選挙広報は、その情報を必要としない人にも送りつけられる可能性がある。テレビやラジオ、新聞等のマスコミも同じ性質がある。こうしたメディアは、公選法での規制の枠がはめられてもいたしかたないと感じる。
 しかし、インターネットというメディアは、その情報を得る人は積極的、能動的アクションを起こして、初めてその情報が得られるわけである。インターネット上の情報は、ほしい人が、ほしい時にアクセスしてくるのである。こうした、インターネットの本質を無視した、規制論には大きな矛盾を感じるのである。
 日本でもホームページ上の活発な政策論争を期待するものである。
 たしかに、米国などの状況を見ると、利用率も、その質にもかなりの差を感じないではない。昨年通信改革法案の審議をめぐって、そのなかでインターネットの規制に関わる通信品位条項(法)が問題となっていたときは、国会議員全体でもメールアドレスを持っている人間は、わずかに20人近くだった。通信品位法のもととなった議員立法を提出した2人の議員(エクソン、ゴートン)ともに、メールアドレスはおろかパソコンすら使っていないという説もあり、その彼らがインターネットの内容規制を主張することへの批判が耐えなかった。保守派の筆頭といわれるニュート・ギングリッジ下院議長も、自らがネットワーカーであるために、この法案に反対票を投じていた。
 しかし、約1年が経過して、状況は大きく変わった。ホワイトハウスや各省がネットワーク上で選挙関連のアピールを行うことは禁じられれているものの、党、支援団体、個人、そのほかの市民団体など、多くのホームページが選挙キャンペーンを繰り広げ、ホームページ上での寄付金の公募も行われている。中絶問題、プライバシー法案、税制など、シングルイッシュー(テーマ別に組織された)のNPOサイトも、多くがホームページやメーリングリストで政策論争を繰り広げている。また世論調査や模擬投票、人気投票なども盛んで、支持者や候補者によるオンラインのディべートなども繰り広げられている。
 「無責任な垂れ流し型の情報操作に対する措置、倫理規範の確立が不可欠」(辻氏)という憂慮もあるが、日中の住宅地にやかましい騒音を振りまいて候補者名の連呼を繰り返す選挙カーや、お茶の間に乱入する政党のテレビCFに比べたら、静かで、必要な人にのみ情報を届ける、極めてフェアかつクリーンなものだ。井手氏が主張するように「ほしい人が、ほしい時にアクセスしてくる」というインターネットの本質を無視した規制論には矛盾を感じざるを得ない。

「電子ネットワーク投票」へ

 コンピュータとネットワークの機能が、閉塞した戦後民主主義のオルタナティブ(代替策)を提供する、と考える人たちもいる。電子メールなどを活用した電子投票制度などについては、かなり前から議論としては語られてきたが、実際のところ、認証(本人をどうやって本人と断定するか)やネットワークセキュリティなど課題が多く、技術的に簡単には実現しないだろう。しかし、この多忙な現代社会の中で、たった一日しかない投票日に、住民票が提出されている区域の、特定の投票所に行かなくては投票できないシステム、というのもいかにも古い。片方で、投票率の低下を嘆く人がおり、別のところでは、納税義務があるのに選挙権も被選挙権もないことに不満を感じる在日外国人たちがいる。どこかバランスがおかしい気がする。
 そういう意味で、「電子投票」の実現は、海外に在住する国民や外出もままならない人々、多くの選挙マイノリティの声を、政治に反映させていく可能性があるのではないか。「有権者の本人確認、投票内容の秘密保持などの技術的問題と、選挙区をどこにするかなどの問題がクリアされれば導入するべきだと思う」(参議院議員 林芳正氏)という意見は多いし、「電子投票が最初に利用されるとしたならば、外国在住者の投票であると思う。電子マネーの技術を応用した本人確認のシステムが一般化すれば、いち早く実用化されると思う」(茨城県議 井手よしひろ氏)という具体的なイメージが政治家の中にもある。「しかし、公職選挙法の改正などの環境整備の方が時間がかかるかもしれない」(井手氏)という別の課題が横たわっている。
 自分が選挙によって選んだはずの政治家たちが、必要なときに力にはなってくれるとは限らない、という不信感も募ってきているのかもしれない。阪神大震災時の国政の無策を見たあたりから顕在化してきた傾向だろう。
 たとえば、11月上旬、「日本国外に住むことによって日本の国政選挙に投票できないのは、憲法に保障された国民の基本的権利の侵害である」、「こうした状態を放置している日本政府は怠慢であり、国政選挙に投票できないことによって生じた損害を賠償するべきである」として、米国、豪州、フィリピン、タイ、フランス、ブラジルにある日本人の市民団体が、日本政府を相手どって損害賠償を請求する裁判を東京地方裁判所に起こすことになった。原告は世界各地に在住しているため、原告団の訴訟打ち合わせはすべてインターネットを通じて行われ、裁判経過をホームページに掲載し、在外投票制度の実現を求めるキャンペーンを同時展開していく予定だという。裁判史上では初めて「サイバー原告団」が結成され、実際に提訴を行うことになるのだ(原告団のホームページはhttp://www.ics.com.au/kyn/KYNL1.htmまたはhttp://www.users.interport.net/~hiro/Nuts/)。
 また、Nifty ServeのFNETDの会員で中心に行われている「模擬首相選挙」のようなものを挙げてもいい。「首相は憲法67条(内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。)により、国民の投票によっては決められません。しかし、任意に首相にすべき人を投票することは公選法上も問題はなく、可能です。ネットにより模擬の首相選挙を行い、首相公選制に意義があるのか実験するものです」と書かれたこの模擬選挙の「目的」の文には、現在の間接選挙によって選ばれた一国の首相を、国民が信任も不信任もすることができない、というもどかしさが現れている。この模擬選挙は電子メールによって行われ、実際の衆議院選挙投票日当日に開票されるという。
 また先のサイバー原告団を構成する海外有権者ネットワークも、国際通信会社の協力により、電話による「在米日本人の総選挙模擬投票」を行う。これは衆議院選挙投票日前日までフリーダイアルを公開し、米国在住の有権者たちに、声による模擬選挙に投票してもらうというものだ。投票の結果は、在米の日系メディアなどに公表される。

違法と適法のグレー領域

 こうした市民による直接民主制志向は、2つの住民投票で火がついた。地方自治や、地方住民の意思が、国政レベルの判断を覆す可能性が、はじめて見えてきた。実際にいくつかの自治体で「住民投票条例」が採択されつつある。「沖縄県民投票」は、県民に不本意な結果となったかもしれないが、地域住民と国政の利害対立を浮き彫りにし、日米安全保障条約をめぐる大きな議論を呼ぶことになった。
 2つの住民投票は公職選挙法の規定を受けないこともあって、インターネットやパソコン通信上での議論や、さまざまな形での情報提供が活発に行われた。また、開票当日は、どちらの投票でも、地元新聞や市民団体によるホームページ上でのリアルタイムの開票速報が流れ、ここからさらに、パソコン通信のフォーラムや、インターネットのメーリングリストに情報が転載された。結果として、多くのオンラインユーザーは、マスメディアよりもかなり早く、この投票の結果を入手することになった。
 しかし、こうした国会政治色の薄い住民ベースの動きはともあれ、政党などによるサイバースペース上の活動は、もちろん先の公選法などの法律の規定を受けるし、また、かなりの数のパソコン通信事業者や、いくつかのインターネットプロバイダなどが、こうした政治活動や宗教活動を、約款上禁止したり、規制したりしている。
 さきがけの質問状にもあったように、選挙にからむ「人気投票」を公表することは違法であるし、「世論調査」でも、選挙期間中に特定メディア以外が公表することは違法とされる。「特定のメディア」とは、放送法などで規定されている放送局や、第三種郵便物に認可されているような商業的な新聞や雑誌を指している。ここには、奇妙なことに多くの政党機関紙風の媒体、たとえば「赤旗」などもふくまれる。逆に、普通の有権者が、世論調査を行い、それを自分のメディアで公開することは原則としてできないことになる。「厳密には新聞社などが紙面に掲載した世論調査の結果を、ホームーページ上で公開することも、グレー領域に属してしまうはず」というのは、NiftyServeネットワークデモクラシーフォーラムのSys-opの藤原純衛さん、「しかし、実際には新聞社のホームページにそういったものが掲載されていますね」。
 10月15日には、インターネットを用いた模擬投票実験が、警察と自治省から公職選挙法違反になるとの見解を得た。これは「電子投票を行う場合に生じるさまざまな技術的問題点をはっきりさせるための実験」で、スタート以来、15日までに三百数十件の「投票」があったというが、公選法にいう「人気投票の公表」にあたるのだという(時事通信伝)。
 逆に、市民新党にいがたのホームページのリンクを、新潟インターネットサービスセンターが、「宗教並びに政治活動に関するリンクはご遠慮させていただきます」という基準によってはずした、ということもあった。
 つまり、政治団体はコストのかからないインターネットを自由に使えず、ユーザーも政治的内容についてインターネットでは扱えない、という奇妙な状態が、現状なのだ。これらは、誰が、一体何のために課している規定なのか。

サイバースペースは草の根民主主義

 インターネットは米国国防総省の核戦略用ネットワーク研究のため、大学などに委託された学術研究ネットワーク(ARPAネット、NSFネット)にUSENET、FIDONETなどの草の根的なネットワーキングの動きが統合して生まれた。1992年インターネットソサエティ(ISOC)が国際機関として生まれて以来、関連の組織(IAB、IETFなど)含めて、国家とは独立した枠組みの中で統括されてきた。また、パソコン通信の起源となったものが、米国西海岸の市民運動の中から生まれてきたことも知られている。パソコンとそれにつながる電子ネットワークが形作る世界ーーサイバースペースは、そもそも市民の草の根的な動向との親和性が高い。実際、サイバースペースでは政党や議員のホームページを探すよりも、ずっと簡単に非常に沢山のボランティア、NPO、NGO、市民運動などのサイトを見つけることができる。
 電子ネットワークが、疲弊した官僚政治をボトムアップで変えられると考えられる。いちはやく「ネットワークデモクラシー」という言葉を使い始めた先のNifty Serveネットワークデモクラシーフォーラムの設立趣意書(95年7月27日)にも、つぎのように書かれ、秋葉忠利、岩屋毅 、小坂憲治、堂本暁子、簗瀬進、山口俊一といった議員たち(当時)が発会に名を連ねている。
「コンピュータネットワークの普及は、膨大な有権者の意思の即時集約を可能とするため、有権者の直接民主制への志向を確実に高める。(中略)このようなパソコン通信やインターネットが確実にもたらす『ネットワーク社会』に対応した民主主義の望ましいあり方を検討し、必要な提言を行っていくのが当会の目的である」。
 しかし、実際の道のりはまだまだ遠い。「選挙期間中のフォーラムは政党関係者やボランティアの方達の発言自粛やメンバー自身の自主規制から、盛り上がりの欠けるモノになってしまった。選挙期間中こそ情報交換が必要なのに。過度な自主規制をしなくて良いようにキチンとしたガイドラインが欲しい」と藤原氏。それは「情報公開、情報の共有化の点から評価すべき」(辻氏)であって、選挙公報メディアとして規制すべきではないのだ。
 国外まで目を向ければ、インターネットの国家的な規制は、世界に広がる傾向にあり、多くの市民運動家たちは、電子民主主義の到来を待ち望むよりも、官僚政治とまず闘うことを余儀なくされている。  米国の通信品位法の施行に対してサイバースペース上でのさまざまな抗議運動や、フィラデルフィア連邦裁での集団訴訟で中心的な役割を担ったのは、VTW(Voter Telecommunications Watch:有権者による通信監視)、ACLU(全米市民自由連合)、ラルフ・ネーダーグループ、EFF(電子フロンティア財団)などの、NPOや草の根的な市民団体だった。彼らの多くは以前から、通信政策に関する監視活動や、情報公開、著作権、プライバシーといった分野で活動してきた。
 日本では、NPO法が選挙前に棚上げされ、さまざまなオンブズマン活動での努力によっても情報公開はなかなか進まない。選挙公示直前の10月8日には、長尾立子法相は刑事法制の見直しを制審議会に諮問し、この中で来年の通常国会への法案提出を目指して、電話やインターネットなどの通信傍受を認める法制審の答申を得る意向だという。アセアン諸国でも規制が進行している。
 いま、「ネットワークデモクラシー」という理念と希望の周辺で、ぎくしゃくと音を立てているのは、市民社会に根付きはじめた新しいテクノロジーと、古いビューロクラシー(官僚主義)とがぶつかりあっているためなのだと思う。
 近代市民社会が生まれ、民主主義が育まれるに至るには、サロンやコーヒーハウスといった、誰もが公けに語ること(公論)を許可されたスペースと、新聞などのジャーナリズムが必要だった。さまざまな主張と批判と意見が、新聞上や公の場(パブリック・スフェア)で交わされることが、不可欠の条件だったという。
 現在のサイバースペースは、ちょうどそんな近代市民社会のはじまりに似ている。であるなら、サイバースペースは誰もが自由に語れる街角のコーヒーハウスであるべきなのだ。「いつでも、どこでも社会的身分や性別、年齢を越えて、対等に意見を交換できる積極的能動的市民参加型の民主主義制度」(辻氏)はそこで初めて実現できる。誰もが自由に主張や批判を行うことができること。もしそれがなければ、ネットワークデモクラシーの実現もありえない。

井手よしひろのアンケートの回答文

Windows internet 12月号に掲載「インターネットは政治を変えるか」
http://blog.hitachi-net.jp/archives/51659499.html
Windows internet 12月号に掲載「インターネットは政治を変えるか」井手よしひろのアンケートの回答文
http://blog.hitachi-net.jp/archives/51659500.html

Copyright(c) 1996 Mainichi Communications Inc. All Right Reserved.
毎日コミュニケーションズ「ウィンドウズ・インターネット第3号」より転載




このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。

カシマサッカースタジアム検討委員会の最終報告

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 1996年5月31日、国際サッカー協会(FIFA)の理事会で2002年ワールドカップの日本・韓国共同開催が決定した。
 ワールドカップの茨城県への招致に関しては、いち早く県立カシマサッカースタジアムでの開催に向けて県民上げての運動が高まっていた。
 日韓共同開催が決定した現在、そのカシマサッカースタジアムの具体的改修計画が大きな注目を浴びている。
 茨城県サッカー協会や地元鹿島市から、「現スタジアムを改修するのではなく、新しいサッカー場を建設した方が良いのではないか」との要望や意見が寄せられた。
 県は、カシマサッカースタジアム整備検討委員会を設置し、改修か新築か、その具体的な整備計画を検討することになった。
 8月に設置された検討委員会は、12月までに5回の委員会を開催し、多方面にわたる検討を重ねてきた。
 ここでは、その最終報告書を全文掲載する。

カシマサッカースタジアムの
整備に関する報告書

カシマサッカースタジアム整備検討委員会



はじめに

 本委員会は、本年8月7日に設置されたが、その目的は茨城県知事の委嘱を受け、2002年FIFAワールドカップを開催するためのカシマサッカースタジアムの整備に関し、幅広い見地から調査検討を行うことにある。

 2002年FIFAワールドカップの開催地は、本年5月31日に開催されたFIFA(国際サッカー連盟)の理事会において日本と韓国の共催により実施することと決定された。

 このような状況の中で、開催地に立候補している茨城県としては、2国共催といえどもできるだけ多くの試合の開催を引き続き推進するために活動を継続することを表明している。

 茨城県は、2002年FIFAワールドカップの開催地に立候補するに当たり、会場としては県立カシマサッカースタジアムをFIFAの基準に合わせて改修し、本大会を開催することとしていたが、この間、ワールドカッブの開催を確実にするためには改修ではなく新設の万がよいのではないか等の新設論が各方面から提起されている。

 本委員会は、これらの状況を踏まえながら2002年FIFAワールドカッブを茨城県で開催するための県立カシマサッカースタジアムの整備方策について、多面的に調査検討を進めてきたものである。


ワールドカップ開催の意義

 鹿島地域は鹿島臨海工業地帯の整備により大きく変貌したところであり、今や日本を代表する基礎素材産業の一大拠点となっているが、一方で単なる工業の街としての潤いの欠如、新旧住民間のわだかまり、生活環境整備の遅れなどが顕在化してきた。

 このような中で平成2年に開催された「楽しいまちづくり懇談会」の提案に基づく、Jリーグ「鹿島アントラーズ」の誕生と同チームのホームとしてのカシマサッカースタジアムの建設は、スポーツ・文化を核とした街づくりのメイン事業として行われたものであった。

 現在、県立カシマサッカースタジアムは鹿島アントラーズのホームスタジアムとして毎試合超満員の観客を集め、鹿島は今やサッカータウンとして全国の街づくりのモデルとも言われるようになった。

 新旧住民が老若男女を問わずに一緒になってアントラーズを応援し、そのことにより地域に一体感が生まれ育っている。

 FIFAワールドカップは、世界の人々が最も愛するスポーツ(サッカー)の4年に一度開催される世界選手権であり、2002年には世界の多くの人々が茨城.鹿島を訪れることが予想される。

 ワールドカップの開催は、仝民スポーツ意識の高揚、▲好檗璽鎚顕修凌橋宗↓9餾欷鯲の促進、っ楼茲凌橋修覆匹量未韮淵蝓璽阿鮠絏鵑觚果が期待でき、更に世界に向けて情報を発信することによる地域のイメージアップも大きなものがある。

 また,ワールドカッブの開催のためにはスタジアムを初めとして道路、橋梁、鉄道、ホテル、駐車場などの関連インフラの整備事業も一気に進むと思われ、まさにワールドカッブの開催は茨城県と鹿島地域の発展に大きく寄与するビックブロジェクトである。


調査検討の基本的事項

 本委員会は、8月7日に設置され、同日第1回の委員会を開催した。検討を進めるに当たっては、限られた期間において効率的に調査検討を進めるため、委員間において基本的な事項について申合せをし、それらを前提に審議することとしたが、その内容は次のとおりである。

茨城県が開催候補地に立候補するに当たっては、茨城県サッカー協会の請願を受け、かつ、この請願は平成4年6月に県議会において採択されており、県としてワールドカッブを開催することは決定済みであること。
ワールドカップの開催については、平成7年度を初年度とする「茨城県長期総合計画」に位置付けられ、かつ、その開催地は「鹿島」とされていること。
本委員会で議論するに当たっては、単にスタジアム整備に係る諸問題にかかわらず、周辺のインフラ整備や地域振興策、Jリーグへの影響などの幅広い分野についても議論すること。
観客数の予測、利用交通手段の推計、宿泊客の推計等は、県が平成6年度に実施した調査により得たデータを基本とすること。
本委員会はフリーな立場で改修、新設を含めてカシマサッカースタジアムの整備について比較検討を行うものであること。


ワールドカップ開催に伴う課題

1.スタジアム

 ワールドカップを開催するためには、4万人以上の観客席、3分の2以上に屋根を付ける、一定数以上のVIP席やプレス席を用意するなどFIFAの定めた基準をクリアーしたスタジアムを整備しなければならない。

 現在の県立カシマサッカースタジアムは、全席屋根付きで1万5千人の個席の観客席を有し、フィールドはセルシステムによるサッカー専用とするなどまさにJリーグ発足時(平成5年)には日本一のサッカー専用スタジアムとして建設されたものである。

 しかしながら、観客席の数、VIPやプレス対応、警備対策などはFIFAの要求にはまったく答えられないものである。

 県は、平成4年7月に2002年FIFAワールドカップの開催候補地に立候補したが、このときの開催計画においては現カシマサッカースタジアムをFIFAの基準に合うように改修して大会を開催することとし、これに伴う基本設計は既に了している。

 一方、ワールドカップの日韓共催決定後に県サッカー協会や県議会議員、地元鹿嶋市などから新設検討の要望があり、県がこれを受けて専門家に依頼して作成した新設の4つの企画案は、いずれの案もFIFAの基準をクリアーした上で改修案に比べ、最大で50億円程度高くなる見込みである。

2.関連インフラ等

 4万人分のチケットのうち30〜35%は海外で販売することが義務付けられるなど、多数の観客が県外及び海外から訪れることが予想される。

 このことは、通常のJリーグの試合と比較して単に観客数が増えるだけでなく、公共交通機関利用者の増、宿泊観戦者の増、地理不案内者の増など多方面にわたる対策が求められる。

 さらに、試合によっては各国の元首級のVIPや数百人にのぼるマスコミ関係者なども来訪するため、警備対策等にも十分配慮する必要がある。

2−(1)道路網の整備

 この地域の特性から、多数の観客が東関東自動車道を経由しての国道51号線及び124号線を利用することが想定され、この2本の国道がメインのアクセス道路となると思われる。

 開催計画によると、国道51号線鹿嶋バイパスの整備は既に着手されており、また、国道124号線についても改良事業が始まっている。

 また、千葉県と茨城県を結ぶ新銚子大橋についても既に事業化され、懸案となっていた国道51号線新神宮橋についても調査に着手するなど計画的に事業が進められている。

2−(2)鉄道の整備

 開催計画によると4万人のうち5千人を鉄道により輸送することとし、このことは車両の増、ホームの延長、行き違い施設の増などの輸送力増強対策を行うことにより十分可能としており、さらにJR鹿島線については東京方面からの臨時列車のカシマサッカースタジアム駅への乗り入れも検討されている。

2−(3)宿泊施設の確保

 宿泊者については県内で最大1万3千人を見込んでいるが、スタジアムから概ね60km、時間にして1時間の範囲内で2万人程度の収容は可能であるとし、さらに鹿島セントラルホテルなどの公的宿泊施設についても整備計画が進められている。

 また、スタジアムから30分程度の成田市内にも7千人程度の受入れが可能であるとし、さらに、現在整備中の鹿島港北公共埠頭に大型客船を繋留し、ホテルとして活用する案も検討されている。

2−(4)練習場の整備

 開催計画においては、スタジアムから20分以内の既存の4か所を練習場の候補としている。

 いずれの施設も天然芝のフィールドを有し、105m×68mのピッチがあり、更衣室等の付帯施設も整備されている。

2−(5)駐車場の整備

 駐車場の確保に当たっては、現有5千7百台(民間含み)を1万2千台に拡張することを計画している。

 民間駐車場については、従来の官民の割合を踏襲し、概ね4害リ4千8百台分を民間の整備に期待している。

改修・新築の比較

 カシマサッカースタジアムの改修・新設については、地域振興上の波及効果や、構造、施設の利活用方策、費用など幅広い観点からの比較検討上の課題が提起され、活発な意見が出されたが、それを要約すると以下のとおりである。

1.共通事項について

FIFA(国際サッカー連盟)の要求基準は全て満たすことができる。
大規模施設の整備により地域振興への波及効果が期待できる。
交通体系の整備など関連インフラ等の整備が進むことにより、都市基盤の充実が図られる。
観戦機会が増えることにより、県民のスポーツ意識の高揚が図られる。

2.改修について

ワールドカップを開催することに問題はない。
既存のスタジアムがベースになるため、四角形のスタジアム外観や各種部屋の配置等については変えられない部分があり、設計上、デザインや新たな機能を付加するような自由度は高くない。
現スタジアムはJリーグ発足時に県が建設した記念碑的なスタジアムであり、ここでワールドカッブを見たいというファンも多数存在する。
設計上の自由度は高くないが、規模の拡大を伴うことにより、アピール性やシンボル性は劣らない。
サッカー専用場としての活用が中心になるが、芝の保護対策を講じることにより、イベント会場など多目的な活用も考えられる。
施設規模の拡大により現在の管理運営費は増えることになるが、観客数の増に比例して単純に管理費が増大することにはならないこと、引き続きプロチームのホームグラウンドとしての活用を前提とすれば、大きな負担は出ないと予測される。
現施設を基本とするため、新たな用地確保は少なくてすむ。
エ事は、4分割されているスタンドをブロック別に施工していくことになるため、Jリーグ等の試合を継続しながらエ事を進めることが可能である。
一部解体撤去、エ事期間中のJリーグ等の試合開催に支障が出ない工事手法の採用などで特別な費用がかかるが、新設よりは安くできる。

3.新設について

最新の設備を持ったサッカー専用スタジアムが整備されることにより、地域振興上の相乗効果が発揮される。
県内にサッカー専用場が2ヶ所しかない現状において、鹿島に2つの県立サッカースタジアムが整備されることに対する県民の合意形成が課題となる。
新たな設計思想に基づく整備が可能となり、新たな機能を付加する自由度は高い。
施設形態は、サッカー以外のスポーツ、イベントへの対応も可能な兼用化が可能である。
地域防災センター機能、コミュニティセン夕一機能、スポーツジム機能など、単にサッカーのみならず様々な地域ニーズに答えられる拠点施設として整備することができる。
新設スタジアムは県管理とし、現スタジアムをサッカータウンとしての発展をめざす地元鹿嶋市へ有償払い下げすることにより、地域振興上大きな効果があげられる。
現スタジアムの払い下げに要する費用及び管理運営に伴う負担に、地元鹿嶋市が堪えられるかどうかが課題となる。
最低約10haの敷地確保の必要があり、開催に間に合う施設整備を前提とすれば、候補地としては、現スタジアム隣接のト伝の郷運動公園が考えられる。
ト伝の郷運動公園の活用は、一般市民の多目的なスポーツ環境を失わせることにもなるので、代替え施設の検討が課題となる。
Jリーグ等の試合開催に影響を及ぼすことなく施工でき、現在のサッカーの盛り上がりを維持できる。


むすび

 本委員会は、カシマサッカースタジアムの整備のあり方について多面的に検討を進めてきた。

 各委員からは2002年FIFAワールドカップの本県開催のためのスタジアムの整備は如何にあるべきかということに関し活発な意見交換があり、以下を本委員会の意見としてとりまとめたので、報告する。

改修について

 Jリーグの試合を継続しながらの工事施工やフィールドの兼用化に制約がでるほか、新たな機能を付加する等の自由度には欠けるものの、次のような利点がある。

ワールドカップを開催するためのFIFA基準を満たした整備が可能であること
新たな用地の取得が少なくてすむこと
事業費が安上がりにすむ可能性が高いこと
地元鹿嶋市に新たな負担を求めなくともすむこと


新設について

 ハイグレードなサッカースタジアムが新たにできることによる相乗効果が期待できるほか、フィールドの兼用化による多目的利用、新たな機能を付加した施設整備が可能となるなどの利点があるが、次のような克服すべき課題がある。

現在のスタジアムを地元鹿嶋市が有償で払下げを受けることが前提となること
払い下げに要する費用やその後の管理運営費用など、鹿嶋市の財政能力が課題となること
建設費の問題等から県民の理解を得ることが課題となること
鹿島に二つめのグレードの高いサッカースタジアムを整備することに県民の理解を得ることが課題となること


 改修・新設のいずれにしても、ワールドカッブの開催については十分対応できるものであるが、県がスタジアムの新設に踏み切る場合には、県民の理解を求めると同時に、地元鹿嶋市の意向を十分に尊重すべきものと考える。

 ワールドカップの開催のためにはスタジアムのみならず道路、鉄道、橋梁、港湾などの地域の将来を担うインフラの整備も極めて重要である。

 スタジアムの整備万策は、予算、設計や工期の問題もあり、議会の意見などを踏まえながら県が方針を決定すべきものであるが、その際にはインフラの整備を含めて2002年FIFAワールドカッブが茨城・鹿島で成功裡に開催され、そのことが本県及び鹿島地域の振興に寄与するように、県をあげて努力すべきことを本委員会として要望する。

  平成8年12月19日
カシマサッカースタジアム整備検討委員会




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日本で決勝戦が決定・鹿嶋市長が新設に慎重姿勢発言

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FIFAで合意・日本で決勝戦、試合数は32

1996年11月6日 スイスのチューリヒで行われたFIFAの日韓共催委員会で2002年ワールドカップの決勝戦が日本で開催されることが決定した。

 この日決定した事項は以下の通り、

大会名称はKorea Japan World Cup 2002
開幕戦は韓国で開催
決勝戦は日本で開催
試合数は64試合(日本・韓国32試合ずつ)
参加国は32カ国
日本・韓国は予選免除で本大会出場


 国内15自治体での開催は不可能!?

 日本での開催試合が32試合と決まったことで、国内の試合会場数は6カ所から最大でも10カ所となる見込みとなった。

 現在、名乗りを上げている15自治体は、すでに日本招致委員会に2億円以上の資金を提供している。

 ワールドカップの開催を前提に、会場の整備に着手している自治体がほとんどである。

 この日のFIFAの決定は、各自治体にとって大きな衝撃となった。

 鹿嶋市長がスタジアム新築に慎重発言

 2002ワールドカップの招致問題に関して、五十里武(いがり・たけし)鹿嶋市長は、朝日新聞の取材に答えた。その大要は

鹿嶋市は、間違いなく開催地に選ばれると確信する。カシマは誇れても、ほかに劣ることはない。
カシマサッカースタジアムの新築か改修かの問題は、維持費や観客動員など継続性の問題とともに、長い将来を考えて判断しなければならないので、拡張案に流れざるを得ない。

 五十里市長は、当初「理想的にはもう一カ所新設して、カシマをサッカーのメッカとしたい」と非公式ながら新築を望んでといわれる。

 しかし、日韓共同開催が決定した後は一転して慎重論に傾いた。

 新築の条件となる現カシマサッカースタジアムを、鹿嶋市が買い取ることに対する財政的負担(約40億円程度と見られている)やその後の維持経費負担がその理由である。

 最終的に日本での試合数が32試合と決定したため、カシマスタジアムの新築、改修問題も結論が急がれている。

※最終更新日:1996/NOV/8




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鹿島アントラーズ優勝当確・スタジアムの安全性に疑問符浮上

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鹿島アントラーズ・Jリーグ優勝確実!

9611kashi 1996年11月6日 カシマサッカースタジアムで行われたJリーグ第29節で、鹿島アントラーズは名古屋グランパスと対戦した。
 前半1点をリードされたアントラーズは、真中の2ゴールで逆転。後半も2点を加え、4−2で快勝した。

 一方、2位につけていた横浜フリューゲルスは、ジュビロ磐田に破れ、アントラーズのJリーグ初優勝が確実となった。

 狂喜のサポーターがフィールドに、一時混乱

 試合終了後、横浜フリューゲルスが破れたニュースがカシマスタジアムに伝えられると会場は、優勝への歓喜に包まれた。

 狂喜したサポーターがフィールドに降り、スタジアムは騒然とした雰囲気に包まれた。

 カシマスタジアムは、プレーヤーとサポータとの距離感が少ない、一体感が特徴のスタジアムである。

 反面、その安全性が疑問視されていたが、皮肉にもアントラーズの優勝確定で、それが現実のものとなってしまった。

 ワールドカップの招致を目指すカシマスタジアムにとって、改装か新築かの問題を提供した結果となった。

※最終更新日:1996/NOV/8




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薬害エイズを考える - 非加熱製剤に関する厚生省調査結果

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 9月13日に開催された茨城県議会福祉・衛生委員会で、井手よしひろ県議は、県の非加熱製剤によるエイズ薬害の実態について、県執行部の姿勢を質した。
 その際、井手県議は、厚生省の「非加熱血液凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する調査」を公開し、情報公開の推進と徹底した調査を強く要望した。
 以下、その厚生省資料の概要を紹介する。

非加熱血液凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する調査について
(第2次報告)

平成8年7月31日
厚生省血液凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する
調査ブロジェクトチーム


調査の趣旨

(1)調査の目的

本調査は、厚生省として、非加熱血液凝固因子製剤による非血友病のHIV感染に関する問題の重要性を踏まえ、平成7年度に行われた調査の方法を再検討して、製剤の投与及び非血友病患者のHIV感染の実態把握の徹底を図るために実施した。

この調査の実施は、非加熱血液凝固因子製剤の使用実態の把握とHIV感染者の早期発見を図り、発症予防及び治療、二次感染の防止に資するとともに、感染者の早期救済につなげるものである。

(2)第2次報告の留意点

今回は、第衆子製剤について、第1次報告以降7月25日までの医療機関からの回答、追加報告と、第式子製剤について、7月25日までに医療機関から風いた回答を集計し、第2次報告として公表するものである。

医療機関の協力のもと、現在も保管されているカルテ等の資料に基づいて出来る限りの実態把握を行っていただいており、現在も調査中の医療機関もある。このため、最終的なまとめは、残りの調査結果の回答などが得られた時点で改めて行うこととする。

(3)調査に当たって、医療機関、都道府県・指定都市、関係団体、関係省庁などの協力をいただいたことに重ねて感謝する。

※最終更新日:1996/SEP/15

非加熱製剤によるHIV感染に関する調査の索引
調査の概要調査対象血液製剤調査方法と進捗状況第衆子製剤調査結果概要第式子製剤調査結果概要投与患者の実態第衆子製剤都道府県別患者実態第式子製剤都道府県別患者実態




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薬害エイズを考える - 非血友病患者に対する非加熱製剤投与の可能性のある医療機関の情報公開

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 10月7日、非血友病の患者に非加熱製剤が投与された可能性のある病院名が公開されました。
 以下の医療機関で該当の時期に治療を受けたことのある方は、遠慮なく連絡を医療機関と取り、検査を受けることをお勧めいたします。
 以下、その厚生省資料の概要を紹介する。

非加熱血液製剤の調査について

H8/10/7

1.非加熱血液製剤調査結果の概要(第8因子製剤及び第9因子製剤)

 厚生省は、血液凝固因子製剤による非血友病のHIV感染に関する問題について、平成8年4月2日に調査プロジェクトチームを発足させ、全国2413の医療機関を対象として投与状況の実態調査を行いました。

 茨城県においては、「第8因子製剤」の調査対象施設数(30)、「第9因子製剤」の調査対象施設数(23)に対して調査が行われました。(両方の製剤について調査対象となっている施設があるため実数は40施設)

2.医療機関名の情報提供

 調査の結果、カルテ等の記録が保存年限を越えていることから廃棄されるなど投与状況を確認する術のない医療機関や、廃院により調査ができなかった医療機関があり、これら投与状況不明の医療機関の名称等を広く国民に情報提供することとなりました。

3.投与状況不明医療機関の公表について

 このため、各医療機関について事実関係の確認を行うとともに、投与時期等に関する情報を収集し、本日、厚生省において全国の投与状況不明医療機関の公表が行われます。

 厚生省から資料が届きましたので、このうちの茨城県分について、今回、公表いたします。

公表対象医療機関
国立水戸病院、水戸済生会総合病院、水戸協同病院、鉾田病院、白十字総合病院、
土浦協同病院、筑波中央病院、宮本病院、筑波学園病院

4.この医療機関の名前、投与した可能性のある時期、投与した可能性のある診療科目名などは保健所、県、厚生省の窓口、マスコミ等を利用して広く国民に情報を提供することになります。

なお、この国民への情報提供の趣旨は、感染者の発症予防及び治療、早期救済及び二次感染防止の観点から行うものであり、制裁という趣旨の措置ではありません。

非加熱血液凝固因子製剤によるHIV感染に関する情報提供
−HIV検査受診の呼びかけ−

 いわゆる薬害エイズ問題においては、血友病などの治療のために投与された非加熱血液凝固因子製剤にHIV(エイズをひきおこすウイルス)が混入していたために、HIVに感染したことが問題になっています。この非加熱血液凝固因子製剤は、現在は流通しておりませんが、昭和53年から昭和63年までの間に流通していたものについては注意が必要です。

 厚生省では、非加熱血液凝固因子製剤の投与によりHIVに感染された方の発症予防及び治療、早期救済及び二次感染の防止を図るため、同製剤が血友病以外の病気の治療のために投与されたケースについて、追跡調査を行ってきました。

 その結果、廃院により調査そのものが実施できなかった医療機関や、カルテ等の記録が保存年限を超えていることから廃棄されるなど投与状況を確認する術のない医療機関があったほか、各医療機関において投与が確認できた患者のうち、転居先不明などにより連絡が取れない確認困難例もあったことから、幅広い専門家の御意見をお伺いし、非加熱血液凝固因子製剤を投与された可能性のある方に対して広くHIV抗体検査をお勧めするとともに、廃院や投与状況不明の医療機関名を情報提供することといたしました。この医療機関において治療を受けた方で各医療機関が示している投与の可能性のある時期や診療科等に該当する方は、非加熱血液凝固因子製剤を投与された可能性があるので、各医療機関への問い合わせ先へ相談し、HIV抗体検査を受診されることをお勧めします。

 また、これらの情報提供された医療機関以外についても、下記の時期に下記の疾病の治療を受けた場合は、非加熱血液凝固因子製剤が投与された可能性を否定できません。このため、下記の条件を満たす方は、できるだけ早くご自分のかかっていた医療機関又は保健所でHIV抗体検査を受けられることをお勧めします。

時  期: 昭和53年から昭和63年
入院・外来の別: 上記期間中に次のような病気で入院したことがある人
非加熱製剤を投与された可能性のある疾病:
  • 新生児出血症(新生児メレナ、ビタミンK欠乏症等)等の病気で「血が止まりにくい」との指摘を受けた人
  • 肝硬変や劇症肝炎で入院し、出血の著しかった人
  • 食道静脈瘤の破裂、消化器系疾患により大量の吐下血のあった人
  • 大量に出血するような手術を受けた人(出産時の大量出血も含む)

廃院、投与状況不明の医療機関名は以下のとおりです。
(ただし、これ以外の医療機関に入院した方についても、以上の条件を満たす場合は検査受診をお勧めします。)

茨城県内の投与状況不明の医療機関
医療機関名所在地投与した可能性入院・外来投与の可能性のある主な診療科目電話番号対応者氏名対応曜日及び時間
国立水戸病院水戸市東原3一2一1昭和55年4月〜昭和60年7月入院・外来不明029-231-5211川崎昌雄月〜金(祝祭日除く)13:00〜17:00
水戸済生会総合病院水戸市双葉台3一3一10昭和56年8月〜昭和63年12月入院心臓血管外科、内科、小児科、外科029-254-5151井坂源吾月〜金(祝祭日除く)14:00〜16:30
総合病院水戸協同病院水戸市宮町3一2一7昭和58年11月〜昭和6O年12月入院内科、外科029-231-2371大越和夫・萩野谷義一月〜金(祝祭日除く)13:00〜15:00
医療法人東湖会鉾田病院鹿島郡鉾田町安房1650一2昭和59年12月〜昭和6O年2月入院不明0291-2-3313横田広夫・小川哲郎月〜土(祝祭日除く)9:00〜17:00
社会福祉法人白十字会白十字総合病院鹿島郡神栖町賀2148昭和55年10月〜昭和59年5月入院内科(消化器科)0299-92-3311山本忠夫月〜金(祝祭日除く)13:00〜17:00
総合病院土浦協同病院土浦市真鍋新町11一7昭和53年1月〜昭和56年2月入院心臓血管外科0298-23-3111沼崎誠・藤原秀臣月〜金(祝祭日除く)10:00〜16:00
医療法人恵仁会筑波中央病院つくば市北条5118昭和59年6月〜昭和59年12月入院内科0298-67-1211池島厚美月曜日9:00〜16:00、火・金14:00〜16:30(祝祭日除く)
医療法人恵仁会宮本病院つくば市北条1015昭和57年7月〜昭和58年6月入院内科0298-67-0631沢辺まち子火・水・木(祝祭日除く)9:00〜16:30
財団法人筑波学園病院つくば市上横場2573−1
昭和57年2月〜昭和61年5月入院内科、外科029-36-1355松木康彦・鶴田治郎月〜金8:30〜17:00土曜日8:30〜12:30(祝祭日除く)

茨城県内の廃院となった医療機関

医療機関名所在地廃院の年月投与した可能性
根崎病院石岡市国府4−4−19平成8年2月昭和53年1月〜昭和63年12月


非加熱製剤を使用した医療機関

非加熱製剤によるHIV感染に関する調査の索引
調査の概要調査対象血液製剤調査方法と進捗状況第衆子製剤調査結果概要第式子製剤調査結果概要投与患者の実態第衆子製剤都道府県別患者実態第式子製剤都道府県別患者実態




このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。

薬害エイズを考える - 非加熱製剤を使用した医療機関の情報公開

eids

 10月28日、非加熱製剤が使用された可能性のある病院名が公開されました。
 ここにあげられた医療機関は、非加熱製剤が使用された医療機関であり、その使用の実態が明確になっているものです。
 先に発表された使用実態の不明な医療機関の資料と合わせて、不安のある方は各機関に相談してください。

県民の皆さまへ

茨城県衛生部保健予防課

厚生省においては、非加熱血液凝固因子製剤の投与状況が不明の医療機関について、10月7日に、医療機関名や問い合わせ先等の情報提供をいたしました。
前回、公表の対象となった茨城県内の医療機関は、以下のとおりです。
(公表対象医療機関)
国立水戸病院、水戸済生会総合病院、水戸協同病院、鉾田病院、白十字総合病院、土浦協同病院、筑波中央病院、宮本病院、筑波学園病院
調査の対象とはなったが、投与状況(血友病患者の治療に使った。投与した患者を把擁して、血液検査を実施した。非加熱製剤は使用していない等)が判明したため、公表しなかった医療機関があります。これらの医療機関についても、公表するよう強い要望が患者等から出されており、これを受けて厚生省においては、公衆衛生審議会伝染病予防部会の意見を受けて、調査対象となった医療機関名の公表を行うこととなりました。
今回、公表する医療機関名等は、別添のとおりです。
これら病院の情報提供の内容は、病院等の回答をそのまま載せたもので、自由に保健所で御覧になれます。
厚生省においては、既に、投与状況が不明であるとして公表した医療機関以外にも昭和53年から昭和63年にかけて大量の出血がともなう病気や手術を受けた方は、HIV抗体検査を受けることを進めております。
公表された病院に限らず、念の為に上記の条件を満たす方は、HIV抗体検査を受けることをお勧めします。
この国民への情報提供の趣旨は、感染者の発症予防及び治疎、早期救済及び二次感染防止の観点から行うものであり、医療機関の貴伍を脚うなどのものでありません。


非加熱血液製剤の投与状況を調査した医療機関について

H8.10.30

非加熱血液製剤調査結果の概要(第8因子製剤及び第9因子製剤)
厚生省は、血液凝固因子製剤による非血友病のHIV感染に関する問題について、平成8年4月2日に調査プロジェクトチームを発足させ、全国2413の医療機関を対象として投与状況の実態調査を行いました。
茨城県においては、「第8因子製剤」の調査対象施設数(30)、「第9因子製剤」の調査対象施設数(23)に対して調査が行われました。(両方の製剤について調査対象となっている施設があるため実数は39施設)
調査の結果、カルテ等の記録が保存年限を越えていることから廃棄されるなど投与状況を確認する術のない医療機関や、廃院により調査ができなかった医療機関があり、10月7日にこれら投与状況不明の医療機関(県内10機関)の名称等を広く国民に情報提供いたしました。
投与状況が判明した医療機関名の公表について
公表されなかった医療機関は、医療機関独自の調査により、投与状況が判明したため(血友病患者の治療に使った。投与した患者を把握して、血液検査を実施した。非加熱製剤は使用していない等)公表しなかったものですが、公表するよう強い要望が患者等から出されており、これを受けて、厚生省においては都道府県単位で調査対象となった医療機関名の公表を行うことを決定いたしました。
公表リストの中にあります、「その他情報提供」の欄については、病院等の回答をそのまま情報提供したものです。
今回公表の医療機関には、製薬会社等の記録が不正確なために納入先として報告されたもののほか、加熱製剤のみ使用したもの、血友病患者のみに使用したものなどを含んでいます。
厚生省においては、既に、投与状況が不明であるとして公表した医療機関以外にも全ての医療機関を対象にして、昭和53年から昭和63年にかけて大量の出血がともなう病気や手術を受けた方は、HIV抗体検査を受けることを勧めております。
今回公表する病院に限らず、念の為に下記の条件を満たす方は、HIV抗体検査を受けることをお勧めします。
新生児出血症(新生児メレナ、ビタミンK欠乏症等)等の病気で「血が止まりにくい」との指摘を受けた人
肝硬変や劇症肝炎で入院し、出血の著しかった人
食道静脈瘤の破裂、消化器系疾患により大量の吐下血のあった人
大量に出血するような手術を受けた人(出産時の大量出血も含む)

なお、この国民への情報提供の趣旨は、感染者の発症予防及び治療、早期救済及び二次感染防止の観点から行うものであり、医療機関の責任を問うなどのものでありません。


非加熱製剤を使用した医療機関

医療機関名所在地電話対応者
その他の情報
水戸赤十字病院水戸市三の丸029-221-5177
029-233-0033
看護部長鈴木歌子非加熱製剤を236本購入。
血友病患者のみに236本使用。
水府病院水戸市大町029-221-3146医事課長:柏勝明加熱製剤を購入。
非加熱製剤は購入していない。
水戸中央病院水戸市柳町029-231-4126医事部長:薄葉操非加熱製剤を5本購入、
血友病患者1名に5本使用。
県立こども病院水戸市双葉台029-254-1151
情報企画室長:福島愛子加熱製剤を購入。
非加熱製剤は購入していない。
県立こども福祉医療センター水戸市吉沢町029-247-3311
センター長:難波健二非加熱製剤を788本購入。
血友病患者のみに788本使用
大洗海岸病院大洗町大貫029-267-2191内科部長:河内重人加熱製剤を8本購入、
5本は血友病患者に使用し、3本は返品。
非加熱製剤を2本購入、血友病患者1名に2本使用し、この患者は脳出血で死亡した。
県立中央病院友部町鯉渕0296-77-1121副医院長:岡崎伸生非加熱製剤を1510本購入、
血友病患者1名に1490本使用し、血友病以外の患者6名に対し20本使用。
この患者は原疾患または合併症で死亡した。
五十嵐小児科医院水戸市笠原町029-243-1053
医院長:五十嵐武雄非加熱製剤を788本購入、
血友病患者のみに788本使用。
県西総合病院岩瀬町鍬田0296-75-3171泌尿器科医長:近藤福次非加熱製剤を48本購入、
血友病患者1名に48本使用。
血友病患者はHIV検査陰性。
多賀総合病院日立市国分町0294-33-0035
病院長:斎藤義雄非加熱製剤を86本購入、
血友病患者1名に86本使用。
血友病患者はHIV検査済み。
日立総合病院日立市城南町0294-23-1111
看護相談室長:和田喜代子非加熱製剤を745本購入、
血友病患者に742本使用。
血友病以外の患者に3本使用。
血友病以外の患者は特定され、HIV検査済み。
茅根病院日立市大みか町0294-52-4455事務長:大部智弘非加熱製剤を2本購入、
血友病患者1名に2本使用。
高萩協同病院高萩市安良川0293-23-1122
医事課長:薄井幹夫非加熱製剤を390本購入、
血友病患者に390本使用。
北茨城市立総合病院北茨城市大津町0293-46-1121
医院長:紅露恒男非加熱製剤を10本購入、
血友以外の病患者一名に2本使用し、8本を返品。
この患者は急性出血症で死亡した。
小山病院鹿嶋市宮中0299-82-3550副医院長:大田暁非加熱製剤を200本購入、
血友病患者に200本使用。
服部病院鹿嶋市宮中0299-82-7911事務長:雫典雄非加熱製剤を20本購入、
血友病患者に20本使用。
鹿島労災病院波崎町土合本町0479-48-4111
医事課長:園田英明非加熱製剤を3本購入、
2本は返品、1本は廃棄。
取手協同病院取手市本郷0297-74-5551医事課長:藤沢忠光非加熱製剤を190本購入、
血友病患者1名に190本使用。
血友病患者はHIV検査陰性。
秋谷病院取手市下高井0297-78-8703院長:秋谷正彦非加熱製剤も加熱製剤も使用していない。
野村病院竜ヶ崎市根町0297-62-6561病院長:野村勇非加熱製剤を22本購入、
血友病患者1名に22本使用。
血友病患者は他病院へ転院。
佐賀病院土浦市桜町0298-21-0357病院長:佐賀純一非加熱製剤を347本購入、
血友病患者1名に347本使用。
血友病患者はHIV検査陰性、健在。
東京医大霞ヶ浦病院阿見町中央0298-87-1161
中央検査課部長:福江英尚非加熱製剤を8本購入、
血友病患者に8本使用。
筑波大付属病院つくば市天久保0298-53-3588
医事科専門員:中村寿一非加熱製剤を2300本購入、
血友病患者に1858本使用。
血友病以外の患者11名に51本使用。
391本を返品又は廃棄。
血友病以外の患者9名は原疾患により死亡、2名はHIV検査実施済み。
存身堂病院岩井市岩井0297-35-1011医事主任:木村悦子加熱製剤のみを購入。
軽部外科病院下妻市下妻乙0296-44-3761
病院長:軽部達夫非加熱製剤を54本購入、
血友病患者1名に54本使用。
患者は他の医療機関へ転院。
平間病院下妻市大字江0296-43-5100病院長:平間敬文非加熱製剤を394本購入、
血友病患者1名に394本使用。
患者はHIV検査陰性。
秋葉産婦人科小児科病院古河市東本町0280-32-3335
病院長:秋葉照夫加熱製剤のみを購入。
友愛記念病院総和町関戸0280-98-3511総務部長:渡辺勳非加熱製剤を21本購入、
血友病患者2名に21本使用。
茨城西南医療センター病院境町0280-87-8111
医事課長:岩渕規男非加熱製剤を183本購入、
血友病患者に183本使用。


非加熱製剤の使用実態が不明の医療機関

非加熱製剤によるHIV感染に関する調査の索引
調査の概要調査対象血液製剤調査方法と進捗状況第衆子製剤調査結果概要第式子製剤調査結果概要投与患者の実態第衆子製剤都道府県別患者実態第式子製剤都道府県別患者実態
自己紹介
井手よしひろのプロフィール

井手よしひろです。
茨城県の県政情報、
地元のローカルな話題を
発信しています。
6期24年にわたり
茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
http://y-ide.com
master@y-ide.com
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