メールのリンクをクリックしたら法外な請求が....

 12月29日夜半、一日の仕事を終えて最後のメールチャックをしていた折、「厳選サイト攻略情報VOL.000213」という見慣れぬメールマガジン(のようなもの)が送りつけられていました。メールを開いてみると、アダルトサイトの紹介メール。好奇心から、そのリンクを開き年齢認証をクリックすると、いきなり「当サイトへのご登録ありがとうございました」との画面が現れました。
 そのページには、私のパソコンのIPアドレス、プロバイダの情報、メールアドレスなどが記載され(cgiの基本的な知識があれば簡単に取得できる情報ですが)ています。

 また、このサイトは90日間使い放題であるという説明があり、利用料金が40,000であることが記されています。そして、登録日(12月29日)より3日以内であれば29,000円になるという「早期割引料金」へのリンクが張られています。
 もし、支払期日を過ぎても入金が確認されない場合は、利用情報ログをもとに、プロバイダーに対して「自宅住所、自宅電話番号、勤務先住所、勤務先電話番号」を法的手段を行使して開示を求めるとうたっています。
<不正請求のホームページのキャプチャー画像>
 様々な形での不正請求がネットの世界では横行していますが、不注意とはいえ、実際に自分がその脅威にさらされると心穏やかではありません。
 私の場合、固定IPを取得しての運用となっており、面倒なことになったな、というのが正直な感想です。
 もちろん、メールやホームページの画像を保存して、このまま無視して様子をみることにします。民事上の争いに発展する可能性もありますので弁護士や県警、消費生活センターとの連携も必要になるかもしれません。
 こうした悪質サイトに係わらない基本中の基本は「不要な広告メールに関しては、一切内容を見ず、削除する」ことです。
 万が一、係わってしまった方の参考として、リアルタイムにこの事件の顛末をレポートしていきたいと思います。
 尚、茨城県警のサイトより、こうした事例への対処法を転載しておきます。
メールのリンクをクリックしただけで、法外な金額の請求をされた等の相談について
茨城県警のハイテク犯罪相談窓口HPより
「広告メールに記載してあったリンクをクリックしただけで、いつの間にか会員登録されてしまい、高額な金額の請求をされた。」等という相談が多数寄せられております。
 特に、アダルトサイトや出会い系サイトに関係したトラブルが多く、支払い期限も3日以内等とかなり厳しく決められているのが特徴です。
 貴方に入会の意志が無く、利用規約に合意しておらず、利用もしていないサービスに対する請求に関しては、支払いの義務はありません。契約日時が過去の事で合意したか否かを良く覚えていない場合は、業者側に詳しく状況を問いただし、必要に応じて局留め郵便等で業者に文書で請求書の交付を求めましょう。又、いかなる場合でも、請求者とサービス提供者がどの様な関係であるのか、請求者及びサービス提供者の会社名、担当者名、連絡先の架設電話名等について、はっきりと聴取して、記録しておきましょう。
 業者が「メールの下の方に利用規約が書いてあり、クリックした時点で契約が成立しているから、利用規約に基づいて請求をしている」と主張する場合、契約が成立しているか否かが問題になるので、消費生活センターや専門家である弁護士に資料を持って行って相談する事をお勧めします。個々の契約の有効性に関しては、当ハイテク犯罪対策室でお答えすることは出来ません。
 もし直接業者と交渉する際は、電子契約法という法律があるので、一読されることをお勧めします。
 不要な広告メールに関しては、一切内容を見ず、削除するのが最良の方法です。内容に興味がある場合でも、個々の画面を詳しく閲覧し、後々のトラブルを避ける為に、利用規約等の大事な画面は保存しておきましょう。