ワンクリック詐欺サイトのURLの秘密
 ワンクリック詐欺とは、詐欺サイトのアドレスを記載したスパムメールを送りつけ、そのアドレスをクリックさせて、架空の利用料金を支払わせようとする詐欺です。
 このサイトで連載(?)している[放課後女子校生の事情]などがその典型です。
 こうした詐欺サイトのアドレスをクリックすると、「ユーザー登録したので、下記まで利用料を振り込んでください。さもなくば、職場や家に行って取立てますよ」というような脅迫めいた文章が表示されたり、登録完了のメールや請求のメールが次々と送られてきます。通常は、ご丁寧に使用しているPCや携帯電話のメールアドレスやプロバイダ名、IPアドレスなどを一緒に表示し、いかにも個人情報が詐欺サイトが握っているような錯覚を起こさせます。
 もちろん、メールアドレスやIPアドレスなどから、個人の住所・氏名などを割り出すことはできません。プロバイダーが詐欺サイトの請求で、個人情報を公開することはありません。
 もちろん基本的に料金を支払う義務などないのですから、完全無視が原則です。(ただし、正式な内容証明などの文書による裁判所からの呼び出しや請求があった場合はこの限りではありません)
 さて、最近のワンクリック詐欺の傾向と対策として、ご紹介するのが「ワンクリック詐欺サイトのURLの秘密」です。具体的の例を見てみたいと思います。私のところに送りつけられたワンクリック詐欺サイトのURLを紹介すると、次のようになります。
[放課後女子校生の事情]:http://yy-city.com/●●/member/?cuoGc●●●●mcuoGc
[完全無欠☆裏動画新聞]:http://www.vacali.com/?391020●●●●00370280220050114094●●●●060
[好き放題シちゃってぇ♪]:http://mitene.bounceme.net/?5t●●●●k14l

 いずれも?から後の数字と英字の羅列に、実は意味があります。詐欺サイトには、この?から後ろの文字列とメールアドレスや詐欺サイトが勝手に付けるIDなどがデータベース化されています。したがって、このURLを使ってアクセスすると、その時点でどのメルアドの利用者がいつ、何回アクセスしたかの記録が自動的に残ることになります。
 また、面倒なことに、いわゆるドメイン(たとえばhttp://yy-city.com/)だけでは、サイトに入ることができず、警察や消費生活センターなどが、違法性を調査する障害にもなっています。そこで対策です。
1.?cuoGc●●●●mcuoGcのような文字列が続くURLは、詐欺サイトであり基本的にアクセスしない。
2.詐欺サイトのURLをHPなどで公開(曝す)するときは、?cuoGc●●●●mcuoGcのような文字列は公開しない(他の人がアクセスしたも、文字列のメルアドの人がアクセスしたことになってしまう)
参考:メールに記載されたURLへの不用意なアクセスについて(総務省電気通信消費者相談センターの警告文)
参考:「覚えのある」架空請求の作り方
参考:なぜ教えてないのに、入会完了通知がメアドに届くの?