7月11日に投票日を迎える参院選で、県内83市町村のうち19市町村が、投票の締切時刻を2時間繰り上げて、午後6:00までとすることが県選管の調査で判明しました。昨年11月の衆院選で投票時間を繰り上げたのは12市町村で、7町村も増えることになりました。
 午後6:00以降は投票に訪れる有権者が、あまりいないというのが、繰り上げの理由です。
 選挙の投票時間は、公職選挙法で午前7:00から午後8:00と決められています。しかし、公選法では、市町村選管が「特別の事情」があると判断した場合には締切時刻を最大4時間まで繰り上げられる、と例外規定を認めています。
公職選挙法(投票所の開閉時間)
第四十条 投票所は、午前七時に開き、午後八時に閉じる。ただし、市町村の選挙管理委員会は、選挙人の投票の便宜のため必要があると認められる特別の事情のある場合又は選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合に限り、あらかじめ都道府県の選挙管理委員会の承認を得て、投票所を開く時刻を二時間以内の範囲内において繰り上げ若しくは繰り下げ、又は投票所を閉じる時刻を四時間以内の範囲内において繰り上げることができる。
2 市町村の選挙管理委員会は、前項ただし書の場合においては、直ちにその旨を告示するとともに、これをその投票所の投票管理者に通知しなければならない。
 今回の参院選で投票の締め切り時間を繰り上げるのは計21市町村。このうち、北茨城市と十王町は開票作業に影響を及ぼす恐れの遠隔の一部投票所に限った措置で、全投票所で繰り上げるのは19市町村。いずれも投票は午後6:00で締め切られます。
 投票締切時刻を午後6:00に繰り上げる市町村は、常陸太田市、常北町、桂村、御前山村岩瀬町那珂町瓜連町、山方町、美和村、緒川村、金砂郷町、水府村、里美村、大子町、鉾田町、大洋村麻生町北浦町、玉造町の19市町村です。太字は今回初めて締切時間を繰り上げます。
 茨城県の参院選の投票率は、過去2回とも全国最低レベルです。そうした低投票率の中での、投票締切時刻の繰り上げには批判の声も上がっています。