2024年03月

第2次能登半島地震視察:支援者のための臨時宿泊施設を整備

能登空港敷地内の臨時宿泊施設
 3月2日から石川県能登半島地震の被災地を訪れています。
 1月1日に発生した石川県能登半島地震。1万1000人超の方々が避難生活を送る中、石川県は県内外で2万戸超の応急住宅を確保しています。
 しかし、被災者の地元に建設する仮設住宅の完成数は302戸にとどまり、7000件を超える申し込み数に追い付いていない状況です。
 多くの被災者が、住み慣れた地で仮設住宅に入居したいと望んでおり、既存施設を活用した、みなし仮設や公営住宅への入居率は県内外合わせてそれぞれ23.9%、7.6%と低調です。
 特に被害が甚大な奥能登地域(輪島市、珠洲市、穴水町、能登町)では、人間関係の濃さや高齢化率の高さが地元志向の強さに拍車をかけていると考えられます。高齢者になるほど地元を離れたくない傾向があり、ふるさとに建設する仮設住宅への要望は強いようです。
 仮設住宅の建設には、用地不足、作業員の不足、人件費・資材の高騰、大量の災害廃棄物、半島特有の交通アクセスの悪さなど、多くの課題が立ちはだかっています。
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日立市が原子力防災の“広域避難計画”を決定

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 2024年3月27日、日立市は防災会議を招集し、日立市に隣接する東海第二原発で重大な事故が起きた際の「広域避難計画」を決定しました。
 この広域避難計画では、5キロ圏内(PAZ)に住むおよそ2万3000人は、放射性物質が放出される前に福島県いわき市や田村市などに避難します。
 それ以外の30キロ圏内(UPZ)のおよそ14万人はまず屋内退避し、放射性物質が放出されて線量が一定の基準を超えた地区は、福島市や郡山市など地区ごとに定められた14の市町村に避難します。
日立市原子力災害広域避難計画
https://www.city.hitachi.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/719/2_shingi1.pdf
日立市原子力災害広域避難計画添付資料
https://www.city.hitachi.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/719/2_shingi2.pdf

 今回決定された日立市の広域避難計画を概括して、避難手段の確保、入院・入所者の避難体制、避難経路の問題について、3点指摘します。

避難手段(特に大型バス)確保の問題
 避難手段は自家用車を原則とし、自家用車の利用が難しい人のための大型バスは、延べ約750台必要と試算しました。しかし、これだけのバスをいかに迅速に調達できるかは、大きな課題です。県では、「バス等配車オペレーションシステム」を令和元年から開発しているとされていますが、その運用状況は明らかではありません。そもそも、道路が遮断されている県北地域にこれだけのバスを県内から調達するには高いハードルがあります。県外(特に福島県)からバスを動員する方が理にかなっていると考えられます。さらに、バスが調達できたとしても人手不足の中で、その運転所を確保できるのかも問題です。過酷事故が発生している現場近くに、民間人の運転所を派遣することが出来るのか、その法的な根拠も明確にする必要があります。
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県関与の最終処分場/搬入路も含む総工費389億円に

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 茨城県が関与する新たな産業廃棄物最終処分場について、新年度から具体的な工事が始まります。
 処分場の本体工事は、請負業者が3月末までに決まる予定です。
 埋設予定地にたまった水を抜く準備作業も4月末までに終える予定。廃棄物の搬入ルートとして山側道路と県道37号を結ぶ新設道路も、用地取得を終えたことから工事に着手します。


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搬入道路工事は2024年4月着工
 4月に工事が始まる「搬入道路」は、2026年度末を予定する処分場の供用開始に合わせ、一般車両も走行できる県道として整備されます。日立市大久保町の山側道路の中丸団地入口交差点と、県道37号日立常陸太田線(通称・梅林通り)の間約4キロを結び、整備費は概算約120億円にのぼります。
 ルートは、山側道路から中丸団地と市立大久保中の間を通って桜川沿いを山側に進み、常磐自動車道の西側からはトンネルを通して、処分場に至ります。片側1車線(車道幅3メートル)で、約1・6キロと約100メートルの2カ所のトンネルが作られます。トンネル区間を除いて幅2メートルの歩道も整備されます。
 工期を短縮するため大久保町と諏訪町の両側から同時に工事が進められます。大久保町側は大型連休前後に着工し、まず周辺での伐採や工事車両の進入路の整備から始められます。工事車両の通行は通勤通学時間に配慮するとされています。
 団地や中学校が近い大久保町周辺は立体交差になる部分が多く、架橋工事の際などに交通規制を行います。山側道路や、中丸団地への北側アクセス道路は、25年度ごろに一定期間、夜間全面通行止めとなる見込みです。周辺の一部市道も通行止めとなることがあります。
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村本修司議員が予算特別委員会に登壇/避難所のエアコン整備など提案

村本修司議員
 2024年3月21日県議会予算特別委員会が行われ、県議会公明党の村本修司県議が登壇しました。
 村本議員は、能登半島地震の事例など踏まえ、「質の高い防災支援について」大井川知事、防災・危機管理部長に質問しました。また、避難所を充実させるため、小中学校のエアコン設置を強く県教育長に求めました。
 また、村本議員は、県議会公明党の県外調査(福島県大熊町立学び舎ゆめの森)の結果など踏まえ、「自己マネジメント力を育む学校教育の推進」について、教育長に質問しました。続きを読む

AIに入学式の祝辞を作ってもらったら

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 生成型AIの進歩は止まるところを知らず、とても私たちは付いていくことが出来ません。
 さくらのシーズンももうすぐと言うことで、高校の入学式の祝辞を代表的なAIに書いてもらいました。
 個人的には、色々問題も指摘されていますが、Geminiがおもしろいです!いかがでしょうか。

お題(プロンプト)・・・・・
令和6年度茨城県立多賀高校の入学式の祝辞を、困難を乗り越えて偉業をなしえたキュリー夫人のエピソードを交えて書いて下さい。


ChatGPT-4が作った祝辞・・・・・
https://openai.com/gpt-4
 茨城県立多賀高校 入学式 祝辞
 新たな門出を迎える皆さん、入学おめでとうございます。茨城県立多賀高校の校門をくぐったあなた方は、これから多くの挑戦と発見の旅に出発します。今日、私たちは新しい一歩を踏み出す皆さんを祝福するとともに、困難を乗り越え、人類の歴史に残る偉業を成し遂げた一人の女性科学者、マリー・キュリー夫人の話を通じて、勇気とインスピレーションをお伝えしたいと思います。
 マリー・キュリー夫人は、科学の世界で数多くの困難に直面しながらも、それを乗り越えて、ラジウムとポロニウムの発見、そして放射能の研究により、二度のノーベル賞を受賞しました。彼女の研究は、当時の科学界における女性の立場を大きく変えるものでした。しかし、その成功までの道のりは決して容易なものではありませんでした。
 キュリー夫人は、資金不足、設備の欠如、そして女性であるがゆえの社会的な偏見という三重の障壁に直面しました。しかし、彼女はその障壁を乗り越え、自らの信念と情熱をもって科学研究に打ち込みました。彼女の献身と努力は、科学だけでなく、我々が直面するあらゆる困難に立ち向かう勇気を与えてくれます。
 皆さんも、これから多賀高校での学びの中で、困難や挑戦に直面することがあるでしょう。しかし、キュリー夫人のように、それらを乗り越えることで、自分自身の可能性を広げ、成長していくことができます。彼女の物語は、私たちに、決してあきらめず、目標に向かって努力し続けることの大切さを教えてくれます。
 今日、この多賀高校での新たなスタートは、皆さんの人生における重要な一歩です。キュリー夫人のように、皆さん一人一人が自分自身の道を切り開き、夢を追い求めることを心から願っています。困難があったとしても、それを乗り越え、自分の可能性を信じて、前に進んでください。
 改めて、入学おめでとうございます。これからの皆さんの活躍を心より楽しみにしています。
 ありがとうございました。
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山本美和議員が当選以来2回目の県議会一般質問

山本美和議員
 2024年3月7日、茨城県議会一般質問が行われ、県議会公明党の山本美和議員が質問に立ちました。
 山本議員は、「平時は観光の集客施設、災害時は被災地支援の役割を担う道の駅が増えていくことは、地域住民の安全安心につながる」と、復旧・復興活動の拠点として、広域的な防災機能を担う「防災道の駅」の必要性を訴えました。
 県内では大子町池田の「奥久慈だいご」が防災道の駅に選定されています。「茨城県は、首都圏で大規模災害が起きた時の後方支援拠点として期待される。県内で防災道の駅の拡充推進を後押ししてもらいたい」と語りました。
 また、時代に即応した教員の管理職登用、女性管理職の積極的な登用について質問しました。山本議員は、「小学校などでは女性のみの管理職、校長・教頭・教務主任といった組み合わせも想定されています。災害時、緊急時、男親への対応など、女性特有の課題も懸念されます。想定される課題に対しての早急の対策をお願いします」と求めました。
 さらに、不登校対策では、校内フリースクールの充実などを提案し、「学びのあり方」自体を変えていくことが重要と強調。『子どもたちにとって、最大の教育環境は教師自身である』との言葉があります。教師自身にとって学校は安全で安心な場所であるか、やりがいと希望のある職場であるかどうかということが大切であるとと考えます、生き生きとした教員の元に子どもたちは安心感を持って通うことができるのではないでしょうか」と結びました。
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第2次能登半島地震視察:「なりわい再建支援事業」の申し込み始まる

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 能登半島地震で被災した事業者の再建を支援する、国の「なりわい再建支援事業」の申し込みが、順次始まっています。
参考:中小企業庁のなりわい再建支援事業のリーフレット
 この制度は、農家、NPO法人など対象幅広く支援します。倒壊した施設の建て替えや、壊れた生産設備の修繕に要する費用の一部を国や県が補助し、復旧を下支えするものです。
石川県は15億円、富山、福井、新潟の3県は3億円が上限です。補助率は中小企業・小規模事業者で4分の3以内、中堅企業(中小企業以外で資本金が10億円未満の企業)などは2分の1以内です。
 このうち、過去数年以内に地震などで被災し、復興の途中であるなどの要件を満たした事業者には一部を定額補助します。

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高崎進議員の県議会代表質問/県立病院の医療提供体制の整備と機能強化を訴える


 2024年3月6日県議会代表質問が行われ、県議会公明党の磔進代表が、質問に立ちました。
 磔議員は、県立病院の医療提供体制の整備と機能強化について質質しました。これに対し病院事業管理者は、「県民に質の医療を提供し、政策医療の充実と地域医療の発展に貢献できるよう、全力で取り組んでいく」と述べました。続きを読む

茨城県議会代表質問/磔進議員が能登半島地震を踏まえ質問


 3月6日県議会代表質問が行われ、県議会公明党の磔進代表が、質問に立ちました。
 磔議員は、能登半島地震を踏まえ「今回の地震を教訓に県の地域防災計画の見直しも必要ではないか」と質しました。これに対し大井川和彦知事は、「能登半島地震のような大規模災害に備え、必要な物資の備蓄や物資の円滑な供給体制を整備することが重要だ」と述べ、国の対応を注視しながら、避難所の寒さ対策などを強化していく考えを示しました。
 また、茨城空港について、高崎議員は「需要が増えることが見込まれる中、今後の旅客数や利用促進の取り組みをどう考えているか」と質問しました。これに対し、大井川知事は、今年度の旅客数が国内線で過去最高を見込み、全体で70万人を超える見通しだとしたうえで、「今後のさらなる路線拡大の状況を見据え、誘客促進に全力で取り組むとともに、ハード・ソフト両面の観点から茨城空港の将来像についても検討する」と述べて、台湾や韓国などのアジア圏をターゲットに戦略的に観光客の誘致を進めていく考えを示しました。
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第2次能登半島地震視察:和倉温泉の被害状況を調査

和倉温泉加賀屋ホテル
 3月3日、天候不順で珠洲市まで足を伸ばせなかったため、七尾市の和倉温泉、輪島市内の被災状況を視察してきました。
 和倉温泉の被害は深刻です。和倉温泉の22の旅館(全客室数約1300部屋、収容人数約6600名)は、3日現在も休業し、断水が続いています。
 地震では、井戸から源泉をくみ上げる配管が損傷し、旅館やホテルに湯を送れなくなったほか、建物も損壊しています。温泉を管理する和倉温泉合資会社によると、源泉につながる配管を修理し、湯のくみ上げを確認しています。また、和倉温泉旅館協同組合が行った点検では、ほとんどの旅館に温泉を届ける配管に損傷があることが確認されています。
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第2次能登半島地震視察:荒天時の仮設住宅の居住性などを聴き取り

七尾市能登島の仮設住宅建設用地
 3月2日、能登半島地震の被災地の調査2日目。七尾市能登島、輪島市、志賀町を視察しました。
 残念ながら雨混じりの雪の悪天候です。3月になっても雪も残り、能登半島の気候の厳しさを体感することが出来ました。
 七尾市能登島総合健康センターの隣接地(情報センター駐車場) に、ムービングハウス(移動式木造住宅)を活用した仮設住宅が建設される予定です。既に、先見隊のトレーラーが到着し、基礎工事用のコンクリートが、用地に積まれていました。
 この地域は、いまだに断水が続いているようです。コンビニは開店していましたが、トイレは仮設トイレを使っていました。
 能登島につながる2つの橋も、能登島大橋しか通行できません。
 建設予定地に近い避難所のパブリックスペーシで、七尾市議会議員、中能登町議会議員と意見交換させていただきました。
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自己紹介
井手よしひろのプロフィール

井手よしひろです。
茨城県の県政情報、
地元のローカルな話題を
発信しています。
6期24年にわたり
茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
http://y-ide.com
master@y-ide.com
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