茨城新聞Web(2004/3/12)先に「茨城県総和町で小学校に通年制」で紹介した小学校への通年制が、保護者説明会の場とは一転して4月から導入されることになりそうです。
総和町教育委員会は3月11日、定例会を開き、小学校での通年制導入に伴う「学校管理規則」の改正議案を審議し、五人の委員が全会一致で承認した。この結果、全国初の通年制は新年度から予定通り実施される。
今回、町教育委員会で承認されたのは、小学校の三学期の枠を取り払い、学期を4月1日から翌年3月31日とする議案です。
採決に先立って、田続功町教育長が、保護者説明会での状況を説明しました。その際に要望が出された通年制導入の賛否を問うアンケート調査については、実施するかのような誤解を招いたが、実施する意志のないことを報告しました。
これに対し、委員からは「もっと教師や保護者に説明責任する必要があった」などの意見が出されましたが、議論の結果、全回一致で「通年制」導入を承認しました。
この通年制導入に関しては、3月10日の県議会文教治安委員会の席上、井手よしひろ県議は、県教育庁義務教育課長に、「考え方としては良いところも多いと思うが、議論があまりにも唐突ではないか」と質しました。義務教育課長は「拙速な議論では慎むべき」との答弁を行っています。
県内の守谷市などで、3学期制を2学期制に移行することを検討している市町村があります。しかし、その実施時期を平成17年度とするなど、こうした大きな改革にはしっかりと時間をかけて臨むことが通例です。
「夏の町長選に向けての動きでは」との批判も町民の中から出ています。子供たちや保護者にもっとも良い結論が出ることを期待します。