ブログ利用者は335万人、2年度には2倍以上に
 6月17日、総務省はブログとSNS(ソーシャルネットワーキングサイト)の現状分析及び将来予測を算出・推計し、インターネットで公開しました。
参考:ブログ・SNS(ソーシャルネットワーキングサイト)の現状分析及び将来予測(pdf版)
ブログ・SNSの現状及び将来予測
●2005年3月末時点の国内ブログ利用者数は延べ約335万人
●アクティブブログ利用者(ブログ利用者のうち、少なくとも月に1度はブログを更新しているユーザ)数は約95万人
●ブログ閲覧者数は約1,651万人
●2007年3月末には、国内ブログ利用者数約782万人、アクティブブログ利用者約296万人、ブログ閲覧者数約3,455万人に達すると予測
▲2005年3月末のブログ市場は約6.8億円、関連市場も含めると約34億円と推計
▲2007年3月末には、ブログ市場約140億円、関連市場も含めると約1,377億円に達すると予測
■2005年3月末時点の国内SNS参加者数は延べ約111万人、アクティブSNS参加者(SNS参加者のうち、少なくとも月に1度はSNSを利用しているユーザ)数は約80万人
■2007年3月末にはそれぞれ約1,042万人、約751万人に達すると予測。

 事業者からのヒアリングでは、
・初期は、ホームページを運営しており、全体もしくは一部をブログに移行する先進的なユーザが多かったが、「ブログ」という言葉が一般化し、ホームページ運営に関心を持っていたが手が出せなかったユーザや従来から何もしていなかった一般ユーザが急増
・従来のインターネットサービスと比較して、若年層、女性が多い
・事業者が提供するASP型のサービスを利用してブログを開設するユーザが大半であり、自らソフトウェアをサーバ等にインストールして開設するユーザは僅か
・単なる日記ではなく、企画性の高いブログが増えており、影響度が強まっている
・ブログへの書き込みは社会的イベントと連動する傾向
・新しいサービスや使い勝手の良いサービスを求めて「引っ越し」をするユーザーが多い
・1人のユーザが平均して2つ程度のサービスに登録していると見られる一方、複数のブログを更新しているユーザは僅か
・一般ユーザの増加に伴い掛け持ち率は減少
 などのブログ利用者の特徴や活動状況が分析されています。
 また、今後のブログ事業の動向に関しては、
・大半のブログサービスは無料。収益モデルの確立が課題
・ポータル、EC系事業者、その他周辺サービス系事業者は引き続きブログ事業に注力する見込み
・一部有力ISPを除き、ISP系事業者、専業系事業者にとっては、ブログ運営は負担
・今後、ユーザによるサービスの選別が起こり、事業者の淘汰・集約が進む
 と、冷静な分析が掲載されています。
ブログは「簡易HP」ではないと思うのですが...
 さて、この総務省の報告書がマスコミ各社が報道しています。その中で、気に掛かったのが読売新聞の見出しです。

簡易HP「ブログ」335万人が開設
読売新聞2005/5/18朝刊2面
 総務省は17日、日記形式の簡易ホームページとして人気の高まっている「ブログ」の開設者数が、今年3月末時点で延べ約335万人にのぼり、2007年3月末には約782万人に倍増するとの予測をまとめた。
 ブログに対して「簡易HP」との形容詞を付けるのは、もう止めるべきだと思うのですが、皆さまはどうお考えになるでしょうか。
 「簡易HP」がブログであるとすると、「本格HP」が存在するということになります。フレームやフラッシュで彩られてHPが「本格HP」なのでしょうか。ブログは、ブログとしてHPの一形態として説明するのが、日本一の新聞の責任のような気がします。