県議会の文教治安委員会が、6月15日に開かれ、6月8日の本会議に中林英二本部長らが無断で遅刻した問題が取り上げられました。
 中林本部長は、「(本会議での議長の厳重注意を)重く受け止めており、議会軽視のつもりは毛頭無い」などと釈明しました。
 しかし、知事の発言に公職選挙法に触れる恐れがあるとした発言に対しては、「個別の事案に関わることにはお答えを差し控えたい」と説明を避けました。
 井手よしひろ県議の調査によると、本会議当日、中林県警本部長は議会開会15分程度前に、控え室で知事の発言原稿を閲覧し、挨拶の文言が公職選挙法に抵触する恐れがあるとの認識を持ったと思われます。午後1時半頃入場するまでに、中林本部長は、警察庁にも具体的な指示を求めていたとされています。
 今回の問題に対して、県警本部は問題の箇所を明示する必要があります。「どこまでは許されて、どこからが法に抵触されるのか」その基準なしに、議論が進むことは県民にとって非常に分かりづらい議論となってしまいます。
参考:県議会本会議に県警本部長と県公安委員長が「無断遅刻」
読売新聞(YOMIURI ONLINE:2005/06/16 10:22)
 中林本部長は、8日本会議の無断遅刻について、「(議長の注意を)重く受け止めており、議会軽視のつもりは毛頭無い」などと釈明した。文教治安委員会は、中林本部長とともに遅刻した幡谷定俊委員長ら県公安委員会の3委員に、16日に出席を求めることを決めた。
 中林本部長は、遅刻の原因とする知事発言の趣旨などについては「個別の事案に関わることにはお答えを差し控えたい」と説明を避けた。鶴岡正彦・議会運営委員長(自民)は「(知事の発言は)政治家の常とう句で、(公選法に触れるなら)影響を与える。選挙の洗礼を受ける人の発言や文言に警鐘を鳴らした、と認識している」と発言。足立寛作委員(公明)は「欠席ではなく知事に進言をするなどの別の方法は考えられなかったのか」と述べた。

朝日新聞(asahi.com : マイタウン茨城:2006/6/16)
 中林本部長が、橋本知事の提案説明の発言に公選法違反の可能性があるとして8日の県議会本会議に無断で遅刻した問題も取り上げられた。鶴岡正彦委員から「本部長は警鐘を鳴らしたと認識している。しかし、無断で遅刻することは許されざる行為」と発言があり、中林本部長は「大変申し訳なく思っている」と答えた。
 「どの部分に公選法違反の可能性があり、結論はいつ出るのか」との質問には「発言は行われているし、個別事案については控える」と述べた。

東京新聞(茨城版:2005/6/16)
 一方、中林本部長が八日の県議会本会議に「知事発言に公選法違反の可能性がある部分がある」として遅刻した問題について、委員が「われわれも常に選挙と向き合っている。知事の発言のどの部分に問題があったのか」などと質問。しかし、中林本部長は「個別の問題については答えられない」と述べるにとどまった。
 ただ、「議会軽視ではないか」との指摘に対しては「届けなく遅れたことは重く受け止める。大変申し訳ない。議会軽視のつもりは毛頭ない」と釈明した。