日立、常陸太田両市を結ぶ日立電鉄線の廃線問題で、日立電鉄は3月23日、日立電鉄本社で臨時株主総会を開きました。来年3月末で鉄道事業から撤退し、今月中に廃線に必要な届け出を国土交通省へ提出することを、出席した株主に報告しました。
 既に役員会で、廃線への機関決定は完了しており、株主の承認は不要ですが、75年間に及ぶ日立電鉄線の歴史に幕を下ろすため、株主への説明は必要と判断して、総会を開催しました。総会には、個人、法人など株主500人のうち22人が出席しました。
 地元紙の報道によると、総会では松場卓爾社長が債務超過となった経営内容や老朽化が進んで改修工事が必要な施設を写真などを使って説明しました。その後、質疑応答を行い、バスなど代替交通手段の充実を求める意見が出されました。存続を求める意見はなかったということです。
 一方、存続を求める市民団体や高校生の連絡は、大沼学区コミニュティ推進会メンバー4人と生徒12人が、電鉄本社前でプラカードを掲げながら、「電鉄線廃止反対」「ちん電を守ろう」と道行く人に懸命のアピールを行いました。