毎日新聞・MSN-Mainichi INTERCTIVE(2004/4/22)
コイヘルペス問題 「水介し感染」、実験で確認−−養殖業者に厳しい結果 /茨城
 霞ケ浦、北浦で発生したコイヘルペスウイルス(KHV)病問題で、KHVが水を介して感染することが、県内水面水産試験場(玉造町)の実験で確認された。両湖ではすでに天然コイのKHV感染が確認されており、湖内で養殖を再開すれば感染は避けられないことになる。再開を望む養鯉(ようり)業者は、厳しい決断を迫られることになりそうだ。
 政府は、霞ヶ浦でのコイヘルペス(KHV)が顕著になった当初、その感染は接触感染であり、水を介した非接触の感染ルートはないと説明してきました。しかし、その立場は、昨年末には大きく転換され、現状では農水省のホームページにおいて、KHVのQandAには、明確に「水を介して感染する」と記載されています。
農林水産省のホームページ「コイヘルペス」とは
問1 コイヘルペスウイルス病とはどんな病気ですか。
(答)
1.コイヘルペスウイルス病は、マゴイとニシキゴイに発生する病気です。発病すると行動が緩慢になったり餌を食べなくなりますが、目立った外部症状は少なく、鰓の退色やびらん(ただれ)などが見られます。幼魚から成魚までに発生し、死亡率が高い病気です。現在、コイヘルペスウイルス病に対する有効な治療法はありません。
2.コイヘルペスウイルス(KHV)は、感染したコイから水を介する接触により別のコイに感染しますが、コイ以外の魚やヒトには感染しません。
 水を介した感染が、明確になったことで、霞ヶ浦で今後コイの養殖を続けることが困難視されます。養殖業者の1/3は、養殖再開を希望しているとされ、こうした業者に深刻な調査結果となりました。