(メソポタミア湿原を調査する浜四津敏子公明党代表代行ら:写真提供・公明新聞)
公明党の提案が一歩前進
 イラク南部を中心に広がるメソポタミア湿原は、フセイン政権時代に破壊され不毛の大地と化しています。この湿原を復元できれば、生活の糧を失った数百万もの避難民が帰還できるばかりか、100万人規模の雇用創出が期待できます。失業率が下がることで、イラクの治安も安定に向かいます。 また、文化や環境面からも、湿原復元の意義は大きいものがあります。
 こうした視点から、公明党ではメソポタミア湿原の再生を参議院選挙の公約にも掲げ、その実現を働きかけてきました。
 7月23日に国連環境計画が、日本から提供された資金をもとに、湿原の再生事業に着手することを発表しました。
 イラクの人道支援に、新たな一歩が記されてといえます。
YOMIURI ON LINE / 国際(2004/7/25/01:24)
イラクのメソポタミア湿地帯、日本資金で復元の計画
【ニューヨーク=勝田誠】国連環境計画(UNEP、本部ナイロビ)は7月23日、聖書に登場する「エデンの園」があったとされるイラク南東部、メソポタミア湿地帯の環境を、イラク復興信託基金に日本政府が拠出した資金を利用して復元させる事業計画を発表した。
 発表によると、この環境復元事業に充てられるのは、日本が同基金に拠出した金額のうち1100万ドル(約12億円)。これにより、野鳥や野生生物の宝庫とされた湿地帯の回復を図る。湿地の水を飲料水に変える水道設備なども整備する。
 同湿地帯は、チグリス川、ユーフラテス川でのダム建設や、1991年の湾岸戦争の際に周辺住民が反政府的だったとして、元大統領サダム・フセインが排水による報復を行ったことから、環境破壊が加速。2001年には湿地帯の9割が消失、古代エジプトで霊鳥としてあがめられたコシグロトキの生息地が失われ、2008年までには全体が消滅するとみられていた。
 また、周辺住民が湿地帯の水をそのまま飲料水に使うため、風土病もまん延している。