東京・足立区で震度5強、関東4都県で27人けが
読売新聞(YOMIURI ONLINE 2005年7月23日23時26分)
強い地震の影響で、千葉方面の高速道路は通行止めとなった=23日午後4時51分、首都高速都心環状線で 23日午後4時35分ごろ、千葉県北西部を震源とする強い地震があり、東京都足立区で震度5強、東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県の一部で震度5弱を観測した。
 気象庁によると、震源の深さは約73キロ、マグニチュード(M)は6・0と推定される。島しょ部を除く東京で震度5以上を記録したのは、1992年2月2日未明に東京湾を震源とするM5・7の地震が起きた際、大手町で震度5を観測して以来、約13年ぶり。
 この地震で、4都県で計27人がけがを負い、エレベーターの停止による閉じ込め事故も相次いだ。また、JR京葉線が6時間以上も運転を見合わせたほか、山手・京浜東北などの主要路線や東京メトロの一部路線も3〜4時間にわたって止まるなど、首都圏の交通機関のダイヤは大きく乱れた。
 北海道の視察の帰路、運悪く上野駅でこの地震に遭遇しました。17:00発のスーパーひたちに乗車したまでは良かったのですが、「線路の安全点検を、作業員が徒歩で行っており、運転再開の見込みはたっていません」と車内アナウンスが繰り返されるのみで、3時間近く列車は上野を出発することが出来ませんでした。
 スーパーひたちが上野を出たのは19:50。安全が確認できないとのことで、藤代を過ぎるまでは徐行運転を行いました。その後、赤塚を過ぎたあたりで、「この列車は途中の勝田駅で運転を打ち切ることになりました。勝田駅より先に行かれる方は、水戸駅か勝田駅でお乗り換え下さい」との突然のアナウンス。水戸駅では、乗り換えの説明が全くなく、乗客が駅員に詰め寄る姿が見られました。
 結局、22:00に勝田駅で列車を諦め、家から車で迎えに来てもらいました。自宅についたのは23:10。6時間を超す我慢の行程でした。
 地震によって鉄道が止まったり遅れることは、安全を確保するため必要なことでしょう。しかし、その後の情報が乗客にうまく伝わらないという体制には疑問が残ります。上野駅の構内放送で「日暮里駅から羽鳥駅間を徒歩で安全確認をしているという情報がNHKから入りました。そのため、運転開始まで相当時間が掛かると思われます」とのアナウンスを聞いたときは、唖然とする思いでした。
(写真は、2時間以上遅延したため払い戻し印が押された「特急券」)