8月19日、ライブドアの堀江貴文社長が、広島6区より無所属で立候補することになりました。
 当初、武部勤幹事長ら自民党執行部は「自民党公認・福岡1区・比例重複」との条件で、堀江社長との交渉を行ったようです。しかし、山崎拓氏らから、「堀江氏は名を売りたいだけではないのか」、「あれほど敵対的買収批判の声をあげた自民党が公認候補に担げば『無節操だ』と有権者からそっぽを向かれないか」、などの慎重意見が寄せられ、公認を与えるなら社長は辞任。選挙区は福岡1区でなく亀井静香元政調会長の広島6区などと、首相官邸サイドから自民党へ厳しい注文が出た模様です。(朝日新聞2005/8/20付け朝刊記事)
 こうした経過を経て、小泉首相と堀江社長が出した結論は「無所属で、広島6区に亀井氏の対立候補として出馬、自民党は同選挙区に公認候補者をたてず、援護射撃をする」というものでした。
 堀江氏社長は、小泉首相と会談する前に、以前から面識があった民主党の岡田代表とも会っていました。(8月16日夜)
 岡田代表は、民主党からの擁立を前提に選挙区の腹案も用意していたといわれます。しかし、堀江社長が「郵政民営化法案に賛成です」と断言したのを受けて、出馬要請をできず分かれました。
私ならホリエモンの馬券を買います
 こうした堀江社長の立候補を受けて、迎え撃つ亀井静香前衆議院議員は、強気の姿勢を崩していません。
「堀江さんは戦いやすい。粉砕する」強気の亀井静香氏
朝日新聞2005/8/20付け
 国民新党の亀井静香前衆院議員は19日、朝日新聞のインタビューに答えた。自身が立候補予定の衆院広島6区にライブドアの堀江貴文社長が立候補することについて、「堀江さんの経営姿勢は、強者が弱者をむさぼるという小泉さんの経済政策と一致する。そういう意味では選挙戦を戦いやすい。(選挙という)入り口で粉砕するしかない」と述べ、対抗意識をむき出しにした。
 亀井氏はさらに「政治は金もうけの場ではない。堀江氏は強者の論理を貫徹する政治をやるために政界に出るのではないか」と批判。無所属で立候補することについては「自民党の『刺客』なら堂々と名乗ればいい。無所属でも同じことだ」と語った。
 まさに、新しい日本のIT世代と旧来のアナログ世代との激突という印象です。しかし、個人的には亀井氏の今までの政治姿勢が「弱者のための政治」を行っているとは思いません。特定郵便局長や郵便局OBという限られた利権の代弁者として活動していた姿を国民は良く覚えています。
 直球勝負の堀江社長と老獪な手練手管を駆使する亀井氏。広島6区の有権者はどちらを支持するのでしょうか。ホリエモンの馬券を買ってみたいと思う、私です。