「元気ないばらきづくり」など5つの最重点課題を強調:橋本知事
 第3回定例県議会は9月29日開会し、47億1400万円の平成17年度一般会計補正予算案など予算関係2件、条例その他18件、平成16年度決算認定2件、専決処分の報告1件の計23件が提出されました。また、4選後の初議会となる橋本昌知事が県政運営の所信を表明しました。知事は本県を「人が輝く元気で住みよいいばらき」とし、二十一世紀の日本を支えていける県とするため、「元気ないばらきづくり」など五つを最重点課題として取り組む考えを強調しました。
 橋本知事は今後の四年間を「二十一世紀における、さらなる発展基盤づくりや少子高齢化社会への対応などを進める上で、極めて重要な時期」ととらえた上で、1.元気ないばらきづくり、2.住みよいいばらきづくり、3.人が輝くいばらきつくり、4.改革の推進、5.県民とともに進める開かれた県政の推進―の五つを最重点課題に挙げました。
 元気な茨城づくりとしては、発展基盤を整備し、人・物・情報の交流を盛んにするとともに、産業大県づくりを進め、働く場所の創出・確保に取り組むほか、「改革の推進」では、健全な財政構造の構築や住宅供給公社など出資団体の改革、県立病院の経営形態の見直し、新たな市町村合併の推進などを示しました。「開かれた県政」では県民との対話集会を市単位程度で細かく開き、県民の生の声をできるだけ多く聞く姿勢を強調しました。
 一方提案された補正予算では、一般会計に47億1400万円、病院事業企業会計に1800万円を追加計上しました。一般会計では、公共事業費に国補30億7100万円、県単7億7800万円の合計38億4900万円を計上し、交通安全施設整備や街路改良などを予定する。新規事業では、アスベスト対策で31の県有施設の緊急除去工事に2億1083万円、水海道警察署改修事業の増築棟設計・現庁舎改修に2600万円などを計上しています。その他、国道123号と常磐自動車道の交差部にETC専用ICを設置する社会実験推進事業(設置工事など)に3億584万円を盛り込みました。
平成17年度9月補正予算の主な項目
  • 県有施設アスベスト対策緊急修繕事業(除去工事)=2億1100万円
  • 水海道警察署改修事業=2600万円
  • 国補公共事業の追加=30億7100万円
  • 県単公共事業の追加=7億7800万円
  • 移動通信用鉄塔施設整備支援事業(常陸太田市里美地区)=4872万円
  • 老人福祉施設整備事業(特別養護老人ホーム32施設)=1億8741万円
  • ETC専用インターチェンジ社会実験推進事業=3億584万円
  • 看護専門学院等解体撤去事業(廃止された水戸看護専門学院等取り壊し)=1億4038万円
  • がん対策アクションプラン推進事業(医療機関等が行う乳ガン検診に必要な乳房エックス線撮影装置整備費用への助成。3機関)=4286万円
  • 鑑定入院保護室等整備事業(病院会計。友部病院における鑑定入院に必要な保護室等の整備)=1764万円
  • 農業水利システム保全対策事業(農業水利施設に係る管理省力化等の計画策定と維持補修等を行う土地改良区への助成)=2005万円