「イバラギではなくイバラキ」とは、数年前オンエアされた茨城のコシヒカリをPRするテレビCMのワンフレーズです。茨城の県名は「イバラキ」と濁らず発音してもらいたい、との思いが込められておるユニークなCMとして話題となりました。
 さて、この「茨城」の地名談義が10月12日の県議会本会議で交わされました。問題提起したのは、公明党の足立寛作議員。県名の由来を常陸国風土記から引用し、県名を再考するアンケート調査などを提案しました。以下、足立県議の質問を引用します。
 茨城の県名について、常陸国風土記では、二つの説話が記されております。一つは、狼のような性質、フクロウのようなこころ、ネズミのように相手の隙を見ては物を盗み、招かれたり手なづけられたりしない、名を山の佐伯、野の佐伯というものが住んでいて、時の朝廷が、住まいの穴倉に茨棘(うばら)を仕掛けて、ことごとく殺してしまったというもの。もう一つは、山の佐伯、野の佐伯が、徒党を組んで傍若無人の振る舞いをするので、その悪族を滅ぼすために茨の城をつくった、それで茨城になったというのであります。(中略)常陸国風土記に記された、茨棘、茨で多くの人を殺戮するという地名伝説の由来を県民が知った時、県名はこれでよいのか、という疑問が起こっても不思議ではありません。
 この提案に対して橋本昌県知事は、「『茨城』の県名は明治以来広く県民に知られ、親しまれてきた名称であり変更を検討する必要はない」と答弁しました。
 茨城の地名は全国的にどのような印象で受けとられているのでしょうか。茨城が関東なのか東北なのか、区別のつかない人は案外多いようです。茨城の名前に、田舎、不便、鈍くさいなどのマイナスのイメージを重ねる向きも多いのが事実です。つくばエクスプレスが開通したこの時期を逃さず、茨城のイメージを一新する取組を行うべし、という提案が足立県議の本意であったと思います。地名論議には賛否両論があるとは思いますが、茨城の存在を全国にアピールする取組は、どうしても必要だと思います。