かみね公園で解体が進む蒸気機関車 日立市のかみね公園に静態保存されている8620型蒸気機関車を、青森県に移送する作業が6月26日から始まっています。
 このSLはかみね公園に35年間にわたって展示され、老朽化が目立ってきたことから、日立市は解体撤去を決定。今年3月に解体業者とも工事契約を締結していました。
 しかし、JR五能線での蒸気機関車復活に夢をかける「五能線活性化倶楽部」は、かつて五能線を走った機関車と同型で、保存状態も比較的良いことなどから、日立市へ解体工事の中止と無償譲渡を申し入れ、日立市は解体を中止しNPOへの譲渡を決定しました。
 このSLは7月上旬に移送され、青森県深浦町などが出資して設立された第三セクター会社「ふかうら開発」が運営するレジャー施設「ウエスパ椿山」敷地内で展示公開されることになっています。
 ハチロクは、本体の長さ約10メートル、付嘱の炭水車が約5.6メートル、幅が約2.5メートル、高さ3.8メートル、重さは48.9トンと大変大きく、そのままでは搬送できないため、後部に取り付けてある炭水車を引き離し、機関車はボイラーと台車の3つに分割され、大型トレーラーで搬送されることになっています。
 井手よしひろ県議が、現場を視察した27日午前には、SL本体は足場で組まれたビニールシートの中にすっぽり隠され、運転席と炭水車だけが見られる状態でした。当日は、炭水車の切り離し作業が行われていました。
かみね公園のハチロク移送日程
6月26日〜7月7日 分解工事 日立市かみね公園
7月10日〜11日 クレーン荷揚げ作業 日立市かみね公園
7月11日〜14日 深浦町へ向けて輸送
7月14日〜20日 深浦町で設置作業及び組み立て工事
7月23日 公開(深浦町 ウェスパ椿山)
五能線活性化倶楽部のホームページより(PDFファイル)

参考:NPO法人「五能線活性化倶楽部」のホームページ
参考:ウエスパ椿山のホームページ