12月24日午前、井手よしひろ県議ら公明党の県議団と元環境副大臣加藤しゅういち参議院議員は、霞ケ浦環境科学センター(前田修センター長)を訪れ、同施設を視察しました。
 霞ケ浦環境科学センターは、昨年(平成17年)4月22日にオープン。霞ヶ浦の環境浄化に関する研究や市民活動の拠点、環境教育の拠点として整備されたものです。敷地面積約3万3000平方メートル、建物延床面積約5000平方メートル、鉄筋コンクリート造り二階建てです。
 主な施設は、環境学習の核となる展示室、市民活動などに利用できる多目的ホール、交流サロン、環境情報コーナー、霞ケ浦などに関する資料を閲覧できる文献資料室を配置した展示交流ゾーン、各種実験室や分析室、研究事務室などとなっています。「調査研究・技術開発」、「環境学習」、「市民活動との連携・支援」、「情報・交流」の4つの機能を、市民、研究者、企業及び行政の四者のパートナーシップのもと、効果的に発揮できる施設を目指しています。
霞ヶ浦環境科学センター視察 井手県議らは、井上操、山本哲也両副センター長との意見交換および施設の見学を行いました。意見交換では、平成18年度の霞ヶ浦の水環境調査研究事業の概要が報告されました。それに対し、流入河川では低下しているリン濃度が霞ヶ浦で上昇している原因や白濁化減少の原因などについて質問が、県議団から寄せられました。また、来春にも改正が予定される「県霞ケ浦の富栄養化の防止に関する条例」について議論が及び、霞ケ浦流域では人口142人の約3割に当たる43万人余りが台所や風呂、洗濯などの生活雑排水を未処理のまま垂れ流しており、霞ケ浦汚濁の原因となるCODと全窒素の約3割、全リンの6割が一般家庭から排出されているというる事実が話題に上りました。合併浄化槽普及への助成や工場・事業場排水については小規模事業者にも排水基準を厳しく適用する必要性などが議論されました。
 この日の視察には、加藤参議院議員、井手県議、足立寛作県議、高崎進県議(任期は平成19年1月8日から)、田村佳子県議(同)が参加しました。
霞ヶ浦の水質浄化へ
加藤参院議員、県議会公明党、環境科学センター(茨城県土浦市)訪れ意見交換

公明新聞(2006/12/27)
 10日の茨城県議選で当選を果たした公明党の足立寛作、井手義弘、高崎進、田村佳子の4氏と加藤しゅういち参院議員(参院選予定候補=比例区)は12月24日、同県土浦市にある「茨城県霞ケ浦環境科学センター」を訪れ、館内を視察するとともに、霞ヶ浦の水質浄化についてセンターの職員と意見を交換した。
流入するごみ対策が課題、国・県の連携軸に改善へ全力
 茨城県東南部に位置し、西浦、北浦、常陸利根川の三つの水域からなる霞ヶ浦は、国内では琵琶湖に次ぐ大きな湖で、かつては海だったことから、水深が平均約4メートルと極めて浅いのが特徴。ここに、中小56の河川が流入している。
 「茨城県霞ケ浦環境科学センター」は、年々悪化していた霞ヶ浦の水質浄化対策の一環として、県議会公明党の足立議員が設置を提案。霞ヶ浦をはじめとする県内の湖沼、河川の水環境や大気環境の保全に取り組む拠点施設として昨年(2005年)4月、湖を臨む土浦市郊外の高台に整備された。
 2階建ての館内には、(1)調査研究・技術開発(2)環境学習(3)市民活動との連携・支援(4)情報・交流――の四つの機能を効果的に発揮できるよう、各種実験室や分析室を備えた研究ゾーン、環境学習の核となる展示室、市民活動に利用できる多目的ホール、環境情報コーナーなどを配置。館外には、周辺環境に配慮した緑豊かな広場や観察池も設けられている。
 意見交換の中で、同センターの井上操副センター長は、来館者がオープン以来12万人を超えるとともに、霞ヶ浦の水質環境調査研究も着実に進んでいる現状を説明。その一方で、「上流から絶えず流入し、湖岸のアシ原に滞留するごみの処理問題が大きな課題になっている」と指摘した。
 これに対し、加藤氏らは「流入河川流域の管理には、流域住民の理解と協力が不可欠」との認識を示した上で、国と県の緊密な連携を基に、「公明党は、今後も霞ヶ浦の水質浄化対策に全力で取り組んでいく」との考えを伝えた。