2月26日、井手よしひろ県議はサーフィンによる街の活性化を目指す取り組みを視察するために、日本サーフィン連盟の井上康則日立支部長とともに、福島県南相馬市を訪問しました。
南相馬市は、推定年間7万人ともいわれるサーフィン愛好者が来訪する優れた海岸資源を持っています。しかし、南相馬市では、こうした優れた観光資源があるものの、それを街の活性化に生かし切れない状況にありました。そこで、NPOハッピーアイランドサーフツーリズム(杉山大一郎理事長)が中心となって、海岸資源を活用した地域経済活性化プランを具体化しています。
1987年、当時の建設省が「コースタル・コミュニティ・ゾーン(CCZ)」計画を打ち出し、海洋レクリエーションの拠点施設を整備し、気軽に海と親しめる海岸環境をつくる事業に乗り出しました。この計画に、南相馬市の前身の原町市が、浸食が進み薄くなっていた北泉海岸をかつての砂浜に戻したいと手を挙げました。砂を堆積させるために、長さ280メートルの突堤を南側に築き、砂浜の回復を促しました。この養浜工事は見事に成功し、工事開始時に厚さ50メートルもなかった砂浜は、現在では薄い部分で150メートル、厚い部分は200メートル近くにもなりました。1993年には、海岸の北側に東北電力原町火力発電所が建設され、海岸から約620メートル突き出した岸壁が完成しました。これによって、サーフィンに最適な波が生み出されるようになりました。その後も、同海岸の整備は進み、防潮林の松林の周辺には、車で来てテントを張れるオートキャンプ場がつくられました。宿泊・休憩・入浴施設を完備したコミュニティハウスも建築され、サーファーの利便施設としてコインシャワーなども完備されました。このような経緯で完成した「原町シーサイドパーク」は、「車を降りたら徒歩1分で海岸」をキャッチフレーズに、数多くの海水浴客を集めています。
こうした時期に、「このすばらしい海岸施設を地域振興に活かすべき」だと、福島大学の奥本英樹助教授が「サーフツーリズム」構想を提唱しました。この構想に、杉山さんらが共鳴。「原町市サーフツーリズム推進委員会」が立ち上げられました。杉山さんらを中心に全国でも初の試みとして地元サーファーによる「サーフガード」(海難救助隊・ライフセーバー)が創設され、安全を最優先する海岸環境の整備を目指しました。
大型イベントの招致にも全力を挙げ、2004年に「全日本サーフィン選手権大会」、翌05年には「東日本サーフィン選手権大会」、06年には世界プロサーフィン連盟公認の日本大会「ASP−WQ2スターイベント」の誘致・開催に成功しました。
こうしたイベントの他にも、サーフカレッジなどの青少年へのサーフィンの普及啓発事業なども行っています。
井手県議らは、「原町シーサイドパーク」を視察し、一連の活動の経過や課題、今後の方向性などを杉山理事長、奥本助教授より詳細にヒアリングしました。
杉山理事長は、地元では「波乗り大ちゃん」と慕われるベテランの現役サーファー。「失敗を恐れるより、まず一歩を踏み出すこと。何もしないとこの地域はだめになってしまう」と熱い口調で語る姿には大いに感動させられました。「街づくりにはしっかりとしたビジョンが必要。そのためには、いろいろな立場の人たちが集まって、真剣な議論を交わすことが重要。さらに、一つひとつの取り組みには客観的な結果の分析が不可欠」との奥本助教授の指摘にも重みがありました。
初対面にもかかわらず、長時間の対話の機会をいただいた杉本、奥本両氏に深く感謝したします。この視察で、日立市においても豊かな海岸資源を有効に活用した街おこしの必要性を、再度確認しました。
大型イベントの招致にも全力を挙げ、2004年に「全日本サーフィン選手権大会」、翌05年には「東日本サーフィン選手権大会」、06年には世界プロサーフィン連盟公認の日本大会「ASP−WQ2スターイベント」の誘致・開催に成功しました。
こうしたイベントの他にも、サーフカレッジなどの青少年へのサーフィンの普及啓発事業なども行っています。
井手県議らは、「原町シーサイドパーク」を視察し、一連の活動の経過や課題、今後の方向性などを杉山理事長、奥本助教授より詳細にヒアリングしました。
杉山理事長は、地元では「波乗り大ちゃん」と慕われるベテランの現役サーファー。「失敗を恐れるより、まず一歩を踏み出すこと。何もしないとこの地域はだめになってしまう」と熱い口調で語る姿には大いに感動させられました。「街づくりにはしっかりとしたビジョンが必要。そのためには、いろいろな立場の人たちが集まって、真剣な議論を交わすことが重要。さらに、一つひとつの取り組みには客観的な結果の分析が不可欠」との奥本助教授の指摘にも重みがありました。
初対面にもかかわらず、長時間の対話の機会をいただいた杉本、奥本両氏に深く感謝したします。この視察で、日立市においても豊かな海岸資源を有効に活用した街おこしの必要性を、再度確認しました。