参考写真 つくばみらい市の「ワープステーション江戸」は、4月から施設内で行う映画やテレビのロケーション事業を、NHKエンタープライズに貸与されることになりました。
 「ワープステーション江戸」は、4万8500平方メートルの敷地に江戸時代の街並みを再現した歴史公園で、2000年4月21日に、茨城県や地元市町村、民間企業が設立した第三セクター「メディアパークつくば」が創設しました。入場者数は初年度に採算ラインの40万人を下回る37万人余りにしか達せず、その後も、入場者数が増加せず02年に経営破綻しました。02年10月から、県開発公社が経営を引き継ぎましたが、05年度で6万5748人と低迷が続いていました。累積損失は3億円を超えており、低迷する入場料収入をカバーするためロケの誘致に力を入れ、NHKの大河ドラマ「功名が辻」、映画「座頭市」「武士の一分」などでも利用されました。
 しかし、ロケ事業の年間収入は2450万円程度で、毎年1億円前後の赤字が出ています。
 アトラクション施設があるため、建物内部の撮影ができる場所が少ないことや、開発公社が映画やテレビ関係には全く無縁であるため、期待したようにはロケ誘致に結びつきませんでした。
 06年9月には、県議会出資団体等調査特別委員会が事業委託や貸与を含めた、経営改善を強く求める求める報告書をまとめていました。
 NHKエンタープライズは、今年4月から3年間、同施設を借り受けます。貸与金額は年間4000万円です。
 また、県開発公社は、入場料を大人500円から200〜300円程度に値下げする見込みです。アトラクションの休止や売店の縮小、軽食・喫茶を無人化(自動販売機)するなどの合理化を行い、4万人の入場者でも収支が合うよう抜本的な改革を行います。
ワープステーション江戸に関するレポート一覧

参考:歴史公園「ワープステーション江戸」のHP