厚生労働省の特定疾患対策懇談会は3月12日、原因不明の難病である色素性乾皮症(XP)と進行性骨化性線維異形成症(FOP)の2疾患を、2007年度から「難治性疾患克服研究事業」の対象に加えることを決定しました。
今回の決定により、来月から、国内外における患者の実態に関する情報収集や、疾患の原因を究明する研究などが進められるため、治療法の確立に弾みがつくものと期待されます。
「難治性疾患克服研究事業」は、(1)患者数が約5万人未満、(2)疾患の原因が不明、(3)効果的な治療法が未確立(4)生活への長期にわたる支障――の4つを対象要件としています。現在121疾患が対象となっており、新たに追加される2疾患は、対象要件を満たしている上、患者の多くが若年層であり、生活への長期にわたる支障が著しいことなどが、懇談会で総合的に判断されました。
2疾患のうち、XPは小児慢性特定疾患の一つで、紫外線に触れると皮膚が過敏に反応、皮膚がんになる恐れがある病気です。皮膚がんなどに至らなくても成人期に神経症状が悪化し、寝たきり状態となるケースも少なくありません。全国では350人から450人の患者がいるとされており、県内では神栖市内に東日本の患者団体事務所が設置されています。
一方、FOPは、筋肉や腱、靱帯などで骨化が進行し、全身の関節が骨のように固まる疾患。骨化の進行は体を動かすことを制限するため、歩行や食事など日常生活の動作が困難になります。県内の患者数は不明ですが、兵庫県に患者の全国組織「FOPの難病指定を求める会」があります。
公明党は、難病対策を一貫して推進。XPに関しては、昨年(06年)12月、こば健太郎参院幹事長が「全国色素性乾皮症連絡会」の代表者らと厚労省を訪れ、石田祝稔厚労副大臣に対して特定疾患認定を要望。石田副大臣から「認定を検討する特定疾患対策懇談会を今年度中に開いて検討する」と答弁を引き出しました。
一方、FOPについては、赤松正雄衆院議員、山本かなえ、浮島智子の両参院議員が、今年(07年)2月、「FOPの難病指定を求める会」とともに、石田副大臣へ難病指定の申し入れを行っています。2疾患が研究事業対象に追加されたことは、こうした取り組みが実ったものです。
参考:FOPの難病指定を求める会のHP
参考:全国色素性乾皮症連絡会のHP
今回の決定により、来月から、国内外における患者の実態に関する情報収集や、疾患の原因を究明する研究などが進められるため、治療法の確立に弾みがつくものと期待されます。
「難治性疾患克服研究事業」は、(1)患者数が約5万人未満、(2)疾患の原因が不明、(3)効果的な治療法が未確立(4)生活への長期にわたる支障――の4つを対象要件としています。現在121疾患が対象となっており、新たに追加される2疾患は、対象要件を満たしている上、患者の多くが若年層であり、生活への長期にわたる支障が著しいことなどが、懇談会で総合的に判断されました。
2疾患のうち、XPは小児慢性特定疾患の一つで、紫外線に触れると皮膚が過敏に反応、皮膚がんになる恐れがある病気です。皮膚がんなどに至らなくても成人期に神経症状が悪化し、寝たきり状態となるケースも少なくありません。全国では350人から450人の患者がいるとされており、県内では神栖市内に東日本の患者団体事務所が設置されています。
一方、FOPは、筋肉や腱、靱帯などで骨化が進行し、全身の関節が骨のように固まる疾患。骨化の進行は体を動かすことを制限するため、歩行や食事など日常生活の動作が困難になります。県内の患者数は不明ですが、兵庫県に患者の全国組織「FOPの難病指定を求める会」があります。
公明党は、難病対策を一貫して推進。XPに関しては、昨年(06年)12月、こば健太郎参院幹事長が「全国色素性乾皮症連絡会」の代表者らと厚労省を訪れ、石田祝稔厚労副大臣に対して特定疾患認定を要望。石田副大臣から「認定を検討する特定疾患対策懇談会を今年度中に開いて検討する」と答弁を引き出しました。
一方、FOPについては、赤松正雄衆院議員、山本かなえ、浮島智子の両参院議員が、今年(07年)2月、「FOPの難病指定を求める会」とともに、石田副大臣へ難病指定の申し入れを行っています。2疾患が研究事業対象に追加されたことは、こうした取り組みが実ったものです。
参考:FOPの難病指定を求める会のHP
参考:全国色素性乾皮症連絡会のHP
「すべては西村大阪府議との出会いから」
“一人のため”奮闘する議員のネットワークで実を結ぶ
公明新聞の記事から再編集(2007/3/19付け)
「FOPの難病指定を求める会」の代表・前田倖里さんがFOPを難病指定にしようと活動を開始したのは、昨年(06年)9月のこと。兵庫県明石市に住む一人のお母さんの思いを知ったことがきっかけでした。
そのお母さんは小学3年生の子どもが体を触ると痛いと泣くことから、病院に連れて行きました。原因は分からず病院を転々。北九州市の医療機関で初めて200万人に1人の確率で発症するFOPだと診断されました。突然襲われる腫れや激痛に苦しむ子どもの姿を見て、母は「息子を何としても助けたい」と願っていました。
こんな思いを知った前田さんは苦しむ患者を救うため難病指定に向け立ち上がりました。10月末、「FOPの難病指定を求める会」を発足させ、署名活動を呼び掛けるとともに、FOP患者がいる自治体に「FOPの難病特定疾患指定を求める意見書」を提出し始めました。
明けて今年1月。前田さんは大阪府に「意見書」を届けるため府庁を訪れ、公明党控室をアポなしで訪れました。そこに丁度居合わせたのが西村はるたか府議でした。
西村府議は前田さんの話を真剣に聞きながら携帯電話を手に、公明党の浮島智子参院議員らに連絡を取り始めました。その後、西村議員は前田さんを自民党控室にも連れて行き、自民党議員に前田さんを紹介するとともに、意見書採択への同意を求めました。「これは党派を超えて取り組む問題。FOPが認められることが重要です」と西村府議は、前田さんに語ったといいます。
数日後、前田さんは西村議員からの紹介で浮島さんのもとを訪問しました。ここで前田さんは浮島さんが偶然にも、FOPの難病指定問題にかかわっていることを知りました。参院厚生労働委員会理事を務める浮島さんは、全国で30人しか患者がいない実情に、「このままでは日が当たらない。どうにかしたい」と、国会で奮闘し、昨年末、参院でFOPの難病指定を求める請願が採択された経緯がありました。
さらに2月8日、浮島、山本かなえの両参院議員らの尽力で、石田祝稔厚生労働副大臣にFOPの難病指定に向け、現場の声を届けることもできました。
3月12日には、西村議員らの行動が実を結び大阪府でも「意見書」が採択されました。
こうした公明党の地方議員と国会議員とネットワークも功を奏して、FOPの難病指定が実現しました。
これが本格的なFOP治療・研究の第一歩です。今後とも、公明党は患者やその家族をしっかりと支援してまいります。
“一人のため”奮闘する議員のネットワークで実を結ぶ
公明新聞の記事から再編集(2007/3/19付け)
「FOPの難病指定を求める会」の代表・前田倖里さんがFOPを難病指定にしようと活動を開始したのは、昨年(06年)9月のこと。兵庫県明石市に住む一人のお母さんの思いを知ったことがきっかけでした。
そのお母さんは小学3年生の子どもが体を触ると痛いと泣くことから、病院に連れて行きました。原因は分からず病院を転々。北九州市の医療機関で初めて200万人に1人の確率で発症するFOPだと診断されました。突然襲われる腫れや激痛に苦しむ子どもの姿を見て、母は「息子を何としても助けたい」と願っていました。
こんな思いを知った前田さんは苦しむ患者を救うため難病指定に向け立ち上がりました。10月末、「FOPの難病指定を求める会」を発足させ、署名活動を呼び掛けるとともに、FOP患者がいる自治体に「FOPの難病特定疾患指定を求める意見書」を提出し始めました。
明けて今年1月。前田さんは大阪府に「意見書」を届けるため府庁を訪れ、公明党控室をアポなしで訪れました。そこに丁度居合わせたのが西村はるたか府議でした。
西村府議は前田さんの話を真剣に聞きながら携帯電話を手に、公明党の浮島智子参院議員らに連絡を取り始めました。その後、西村議員は前田さんを自民党控室にも連れて行き、自民党議員に前田さんを紹介するとともに、意見書採択への同意を求めました。「これは党派を超えて取り組む問題。FOPが認められることが重要です」と西村府議は、前田さんに語ったといいます。
数日後、前田さんは西村議員からの紹介で浮島さんのもとを訪問しました。ここで前田さんは浮島さんが偶然にも、FOPの難病指定問題にかかわっていることを知りました。参院厚生労働委員会理事を務める浮島さんは、全国で30人しか患者がいない実情に、「このままでは日が当たらない。どうにかしたい」と、国会で奮闘し、昨年末、参院でFOPの難病指定を求める請願が採択された経緯がありました。
さらに2月8日、浮島、山本かなえの両参院議員らの尽力で、石田祝稔厚生労働副大臣にFOPの難病指定に向け、現場の声を届けることもできました。
3月12日には、西村議員らの行動が実を結び大阪府でも「意見書」が採択されました。
こうした公明党の地方議員と国会議員とネットワークも功を奏して、FOPの難病指定が実現しました。
これが本格的なFOP治療・研究の第一歩です。今後とも、公明党は患者やその家族をしっかりと支援してまいります。